最近、なぜ、どうして? と思う犯罪が多発している。6月21日に起きた北海道・釧路の無差別殺傷事件の犯人は「人生を終わりにしたかった」と。ならば、自分の首でも刺して死ねばよかったのに、何の関係もない人たちを殺すなんて、まるで狂っているとしか思えない。過去にも「死刑になりたかった」という身勝手な動機からの無差別殺傷事件は少なくない。
碑文谷公園バラバラ殺人は単に金銭目的だけだったという。それだけで人を殺して遺体をバラバラにし、池に投げ捨てるなんて正気の沙汰ではない。また、会ったこともない女性をいきなり刺し殺した高校2年生の少年。一体、どういう精神状態だったのだろうか。どうにも理解に苦しむ。
昨今は何か事件が起きると、その動機によくストレスが挙げられる。そもそも、ストレスというのは不快な刺激によって生じる心身の「反応」であり、血圧が上がったり、イライラしたりという反応が「ストレス」なのだという。だとしたら、多かれ少なかれみんなストレスを抱えていることになる。今の時代、ストレスのない人間こそ珍しい存在ではないだろうか。だからストレスが動機だなんて、甘ったれるのもいい加減にしろ、といつも思っていた。
少し前になるが、毎週木曜の朝刊に連載中の飛鳥圭介氏のエッセイ【ストレスを犯罪の動機として利用するな】に拍手喝采!
近頃、何でも「ストレス」のせいにするのがはやりなのか。盗撮や痴漢などの性犯罪、あるいは万引きなどの犯行で検挙されると、「仕事のストレスが高じて、ついやってしまった」と言い訳をする。
ツイッターなどで暴言を吐いて指弾を浴びると、これまた「ストレス」を言い逃れの材料にする。ホントかどうか不明だが、新聞には「ストレス」と「酒」が理由として書かれる。仕事のストレスが原因で、お酒が入ったら制御が利かず、逸脱行為に走ってしまうということか。
「ストレス」もいい迷惑だ。昔は病気の原因としてさんざん使われ、今は犯罪の動機として利用される。個人的な仕事上のストレスがたまったからと、痴漢や万引きで憂さ晴らしされるのは、被害者にとってどう考えても間尺に合わぬ言い訳ではないか。
「魔が刺した」と同様に、「おれはやりたくてやったわけではないんだ。ストレスのヤツが勝手におれを操って、こんなことをしてしまったんだ」と、己の主体をぼやかそうとする卑きょう者のことばだ。
おじさんは、動機をストレスになすりつけるニュースを見る度に、大きなストレスを抱えてしまう。
ストレスが高じると自律神経のパランスが崩れ、うつ病や心身症、神経症などの病気の原因となるという。が、それが、なぜ窃盗や痴漢、盗撮などの性犯罪や万引きに繋がるのか、理解できない。それも教職員や警察官、自衛官、自治体職員など、公務員に多いというのはどうしたころだろう。
いつものことながら、飛鳥氏の皮肉にはユーモアとウィットがあり、最後のオチがおもしろい。週1回の「おじさん図鑑」を楽しみにしている。
甘ったれるな
人を殺めたあと「ストレス」にならないのは
何故? 一番おそろしいストレスのハズなのに・・。ばかばかしいですね。
誰でもストレスの原因は考えればキリがないほどありますよ。でも、それをストレスと考えない精神力、要は自分との戦いですね。
ストレスの解消に痴漢や盗撮をやられたらたまったものではありません。それでスカッとするというのは異常者です。
ほんとうにおかしな人が多くなりました。おおげさでなく、日本の行く末が案じられますね。
ストレスなんて誰しも溜まっていますが、それを爆発させないために皆自分に合った方法で解消しているのです。
ストレスが溜まって・・という理由で犯罪に走った人たちに対してイラッとするよりも、怒りが沸いてきます。
殺したいほど憎んでいるとか、何らかの理由があるでもなし。何の関係もない人たちをいとも簡単に殺せるという精神状態がどうにも理解できません。
人の命は簡単に奪えても自分の命は絶つことができない。なんて身勝手な人間でしょうか。ストレスを言い訳にするなんて卑怯です。精神鑑定などする必要はありません。