大型台風が吹き荒れる真っただ中の衆院選、結果は自民党が単独で絶対安定多数を獲得、公明党を加えた与党が全議席の「3分の2」を超えるという圧勝で終わった。安倍政権はこれで、2012年12月に民主党から政権を奪取して以来、国政選挙で「5連勝」だとか。
マスコミの中盤情勢報道で、連立与党の勝利は予想されてはいたが、やはり国民は、あの「空白の3年間」を忘れてはいなかった、ということか。安倍政権に対する不信感や不満は多々あろうが、緊迫化する米朝関係、経済再生や社会保障改革などなど、諸問題が山積する今、政権交代でゴタゴタする場合か、そう思った人も多かったのではないだろうか。
それにしても、235人を擁立した希望の党は政権交代どころか大きく失速し、公示前の57議席にも届かなかった。もはや「絶望」を越えて「死亡」の党と成り果てたなどと揶揄する声もあるとか。
「選挙は水もの、何が起こるかは誰にも分からない」というが、今回は小池氏の言動に問題があったことは明らかだ。まさに、たった一言が形勢を変えてしまったのである。「口は災いのもと」、怖いねえ。
昔からよく言われる「女賢しゅうして牛売り損なう」、まったくその通りである。今更「驕っていた」と後悔しても遅かろう。
一方、元民進党の枝野氏が結党した立憲民主党が大躍進。公示前の16議席を55議席とし野党第一党となった。「判官びいき」の傾向が強い日本人は小池氏に排除されて立ち上がった人たちへの同情票と、また、プライドも節操もなく「踏み絵」を踏んでまで希望の党へ合流した人たちよりは潔しという評価もあったのだろう。
しかし、希望の党にしろ、立憲民主党にしろ、前民進党、そのまた元は民主党議員ばかり、看板は変わっても中身は少しも変わっていない。原発ゼロ、改憲反対、消費増税廃止又は凍結など、公約もこれまでと変わりない。実現可能な話なら耳を傾けるが、「絵に描いた餅」はもうごめんである。
結局、今回の衆院選は民進党が消滅して、立憲民主党、希望の党という新党誕生、それも看板が変わっただけの50いくらの少数野党が出現しただけ。こんな選挙に600億円超の税金が使われたと思えば腹立たしい。一番悪いのは自己の保身のために解散に打って出た安倍首相だろう。
安倍政権が国民の信任を得たわけでもない。他にはない、他よりましだから自民党に任せただけ。安倍首相も序盤では冷や汗をかいたであろう。「勝って兜の緒を締めよ」である。今後は国民の目が一層厳しくなるであろうことを肝に銘じてもらいたい。
作家の門田隆将氏のブログに興味あることが書かれていた。「今や自民党の最大支持層は、ネット世代である20代を中心とする若年層だ。朝日新聞が選挙終盤の10月17、18日の両日に実施した世論調査でも、比例区投票先を「自民党」と答えた世代は、圧倒的トップが「18~29歳」の41%であり、親の世代である「60代」の27%を大きく引き離していた。各社の世論調査も同様で、若者ほど自民党を支持していることが数字にはっきりと現われており、若者は冷徹なまでのリアリストであり、現実政党しか信じない。」
ということは、「未来に希望が持てず、今という現実しかない」、そう思っている若者が多いということか。未来を担う若者が、未来に希望が持てないようでは世も末だろう。政治家の先生方、しっかりしろよ!
消費税引き上げなど、安倍さんはわたしたちの生活を圧迫苦しくさせることしか考えてないように思うのですが・・
お目付け役になれる第二政党どうして日本では育たないのでしょうね。
国民の政治に対する感覚の鈍さ、無関心さ
これで憲法改正へじわじわなし崩し的に近づく!
真剣に政治やさんの動向を見極めなくては
お隣の独裁国家を嘲笑している場合ではないと何となく不安な選挙後のわが胸の内
それだけ野党がだらしないということでしょうね。
消費増税は旧民主党政権時、民主、自民、公明の3党が消費税率を5%から10%に段階的に引き上げることで合意しました。それが延び延びになっただけですが、旧民主党議員集団の新党が反対というのはどうでしょう。直近の世論調査でも消費増税に賛成の方が多かったそうです。
値上げというと全部を否定しがちですが、しかたないのかも…。次は後期高齢者の保険料が2割負担になるらしいですが、反対もできません。
日本は長く自民党政権で、たまに野党連立政権もありましたが、いずれも短命でした。それが何故か、まったくわかりません。ますます弱体化する野党で勝てるはずもなく、当分は自民党1強が続くのでしょうね。
私は9条以外の憲法改正は賛成、自衛隊明記も賛成です。世論調査でも賛成数が多くなっています。時代の趨勢とともにいずれは変えざるを得ないことが多くなるのでは…。
政治家に何も期待してません。が、暮らしやすい世の中、若者が希望が持てる社会になってくれるなら、少々の痛みは我慢します。
結果論ながら、「政権内野党」いわゆる派閥間競争も必要悪でしょうね。
対アメリカ、対北朝鮮、対中国には安倍さん頼りしか・・・。
安倍さんも少しは肝を冷やしたでしょうから、これから少しはおとなしくなるのでは? が、「喉元過ぎれば熱さを忘れる」で、また元に戻るようなことがあれば、今度は自民党内のアンチ安倍派に頑張ってもらわねばなりませんね。
今のところ安倍さんに代われるだけの逸材がいないというのが困りますね。