goo blog サービス終了のお知らせ 

MONAのフォト・ギャラリー

写楽・・話楽・・・な日々

アナベルを貰いに・・

2025-06-03 22:28:04 | 

Aさんから電話があった 

前に顔を合わせたのは いつ頃だっただろう・・

半年以上? いや もっと前の事だったかもしれない

同じ町内に住んでいるけれど 我が家との間には山坂があるので 用事がないと間遠になってしまう

私が以前 畑をしていた時  その近くに家があるAさんにはよく教えてもらった

釣りが趣味のAさんと夫は 何度か一緒に釣りに行ったこともある

「 どうしてますか? 」という私の問いに 

「 それが 歩けなくなっちゃったんだよ 」と Aさん

話し方はのんびりしているが その言葉の持つ意味を 私は頭の中で分析してしまう

年齢は夫よりもずっと上だが Aさんも慢性腎臓病だからだ

いつも季節のもの フキノトウやら ミョウガやらを持って来てくれるのに

ここしばらく間遠になっていたのは 脚が悪くなっていたからだったのだ

「 ほら あの白いアジサイが咲いたんだけど 持って行けないんだよ 」

ああ そうか・・

ずっと前に 私があげたアナベルの花株を Aさんは自分の庭に植え 毎年花が咲くと我が家に持って来てくれていたことを思い出した

「 明日 頂きに伺うわね 」


翌日は 前日の肌寒い雨の日からは一転し すっきりと晴れ渡った爽やかな初夏の日

Aさんの玄関のチャイムを押したが 鳴っていないらしい

ドアをトントン叩き 声を掛けると やっとAさんが現れた 

「 庭が草だらけで・・ さっき 少し片づけたんだけど・・ 」

Aさんにとっての一番の気になる問題は 庭が荒れ放題だということなのだ

玄関の外の石段に腰を掛け Aさんの話を聴いた

寝たり起きたりの奥さんと Aさんと 息子さんの三人家族

危なっかしいが微妙にバランスが取れていて 日常生活は何とか過ごせているらしい

Aさんは介護認定を受けているので ケアマネさんが1ケ月に1度は来てくれるそうだ

前よりも顔色が悪く 表情が乏しくなっているAさんが気になるが

治療方針は本人が決めている事なので余計なことは言うべきではない

私の為に切っておいてくれたアナベルの花を貰って帰ることにした

花を手渡しながら「 水に入れて置いたのだけど 萎れてしまったね 」と Aさん

「 アジサイって意外と水揚げが難しいのよね  でも生き返らせる方法を知っているから大丈夫 ! 」


家に帰り アナベルの茎を切り 熱いお湯に数分浸ける その次に冷たい水に!

これで 首を垂れていたアナベルはシャキッとしました

今 咲いているこの花を 最高に美しい状態にして記憶に留めてあげること

それが私にできること



コメント (4)    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« 寒々! 5月最後の日 | トップ | 朝7時は もう暑い💦 »

4 コメント(10/1 コメント投稿終了予定)

コメント日が  古い順  |   新しい順
Unknown (saopen)
2025-06-04 06:38:27
文章を読んだ後だと、より一層アナベルの白の輝きが増すようです。久しぶりに会うと、歳を重ねた様子に驚くことがありますね。

庭の手入れもままならなくなって…家族の絶妙なバランス…。それでもアナベルが咲くとMONAを思い出して連絡をくれるのは嬉しいことですね。
返信する
Unknown (お天気ママ)
2025-06-04 09:04:25
monasさんの活けたアナベルの花がとても素敵に見えます
返信する
saopenさん (MONA)
2025-06-08 12:42:28
どんな権力も、お金の力も、時に抗う事は出来ない。
今読んでいる本が、200万年前からの人間の進化の過程という内容なので、それだけの間にどれだけの人間が生まれて死んだの?という果てしない時間の流れ…
これを読むとすぐ眠くなります
返信する
お天気ママさん (MONA)
2025-06-08 12:49:03
窓ガラスにフィルターを貼ってるので、部屋に差し込む光が微妙にプリズムかかっています。
アナベルの白には合っているかな?
返信する

コメントを投稿

サービス終了に伴い、10月1日にコメント投稿機能を終了させていただく予定です。

」カテゴリの最新記事