ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

現場の技術を粗末にした対策先行

2007-09-20 | ISO外論
問題があったらその原因を調べる。原因のその原因と考えていくうちの対策に行き当たるというのが、品質管理の問題解決法である。遠回りして考えること。決して対策に焦らないこと。品質管理の習いたての時、現場の職長に怒られたことがある。「現場をバカにしなさんな。素人が思いつくようなことは、とっくの昔にやっているんだから」。

問題解決の原点がお釈迦様の教えにあるのをご存知だろうか。
人生には問題が多い。
問題のあるところにはかならず原因がある。
原因があれば解決法もあるはずだ。
この解決法がお釈迦様の教えに網羅されているというわけである。

25年前、台湾の生産本部の依頼で品質管理のコンサルタントの養成講座に2週間ほど参加したことがある。開講の挨拶で生産本部の代表者は、中国の諺から次のような話をした。
「今われわれは日本の高度成長の秘密を知りたいと思っている。しかし、諺にあるように、今食べる魚を捕ってもらうのでなく、魚のとり方を教えてもらおう。それがいつまでも飢えない技術である。」
こんな立派な挨拶をされ、必死に話し充実した2週間をおくることができた。

今の世の中、行き詰まっているせいか、すぐに成果を求めすぎる。今食べる魚が欲しい訳である。そんなうまい話は転がっているはずはない。結果、「あわてる乞食はもらいが少ない」となる。

現場は宝の山である。その宝にますます磨きをかけるのが品質管理である。
最近の技術者は現場を知らない。三現主義という言葉があるが、現場は外国人労働者と派遣社員が大部分である。管理者は現場を信用してない。現場で問題解決しないで会議室で問題解決する。原因とはなれるから頭で考えた対策やあるべき論に終始する。この間違いに早く気が付くべきである。
コメント
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