ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

重点指向のためのツール

2007-07-27 | ISO外論
イタリアの経済学者パレートは富の大部分がごく少数の人に限定されているのを発見した。
縦軸に金額、横軸に人数をとりグラフにあらわすと、右から左下がりの2次曲線を描く。
少数の富める人と多数の貧しい人の分布が現れるわけである。これをパレートの「不平等
分布」と呼んだ。

このような現象は身近な多くの社会現象の中にもある。
不良や問題点の発生には「不平等分布」に似た傾向がある。
不良や問題点をその項目別、できれば原因別に発生頻度の高いものから並べてみると、ごく少数のものが全体を占めることが理解できる。重要な少数(バイタル・ヒュー)と取るに足らない小数(トリビアル・メニー)に分かれる。
これは、対策をとるものにとって非常に都合がいい。
手を打つべき重点が明確になっている。
まず、価値ある少数から手をつけ解決してから、次の価値ある少数を捜せばよい。
そのように体系的にすすめるのが品質管理である。

さて、最近の品質管理、重点指向が足りない。足りないというよりも忘れているか、知らない。無知であるから、問題が次々現れてどれから手をつけたらよいか、体系的に整理できてない。パレートの原則によれば、トリビアルな取るに足らない問題に気をとられ、価値ある重点がつかめてない。
基本がないのにシステム作りに走りすぎるからこんなことになる。
まず、正しく現状把握して、重点指向すべきである。
コメント
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