ISO成功法

ISOと継続的改善を両立させよう。ISOは継続的改善のための、基盤整備に役立つ。基盤整備と継続的改善のコツを整理したい。

問題指向とホモ・ネガンス

2006-01-28 | コラム
ホモ・サピエンスは、考える人、頭を使う人という人間をあらわす言葉であるが、最近の科学で程度の差はあるものの考えることは、人間だけの特性でないのは解ってきた。

ホモ・ネガンスという表現があるのだそうだ。
「NOといえる人」と理解したらよいだろう。
自分の存在や利益に必要なときは、YESというが、ときに、NOと言える存在が、ホモ・ネガンスである。合理的判断を超えて、自分の生命を犠牲にしてまで、真実、愛、誠実を貫くことである。

少し前に、最近の人は「やせ我慢」しなくなったと書いた。学生時代は暴れん坊で正義感の塊のような学生が、就職したとたんに、物分りのよいイエスマンに変身する。見事というか驚いてしまう。

会社ぐるみの不正や内部告発という現象は、ホモ・サピエンスとホモ・ネガンスの葛藤というところか。

品質管理をする人は、合理的な組織の中でホモ・ネガンスに徹するのが役割である。本質的問題を発見してそれを堂々と提起するのが仕事である。
「問題指向」の基本はそんなとこにあるような気がする。

品質管理の教育はホモ・ネガンスの技術を教えることであろう。
「長いものに巻かれろ」という組織の中で、「やせ我慢」できる人がいないと、組織は道を誤る。最近の多くの事件は品質管理の不在が原因という気がしてならない。
コメント
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