西尾の行政書士  Getting Better  

愛知県西尾市で市街化調整区域の許認可、相続を主な業務とする行政書士事務所と
不動産会社を経営しています。

無縁社会その後

2010年03月31日 | 思うこと
本年、1月31日に放送された、
NHKスペシャル「無縁社会」

私はその内容の深刻さに衝撃を受け、
放送後すぐにこのブログに記事を書きました。

 こちらです→無縁社会


番組はこれまでの日本社会を形成してきた
さまざまな「縁」が断絶し、
現代日本社会が深刻な「無縁社会」に
突入しているという衝撃の内容でした。

この番組を放送したNHKには、
放送後視聴者から多くの反響が寄せられ、
また各種媒体でも取り上げられ、
新たな社会問題として波紋を呼びました。


NHKでは、1回目の放送後もニュース枠などで
継続してこの問題を採り上げ、
今週末4月3日には、NHK総合で
「無縁社会 私たちはどう向き合うか」のタイトルで、
前回の放送とニュースで扱った内容を再構成して、
午後4時から2時間の特番が放送されます。

更に午後10時からは「追跡AtoZ」でも、
拡がる無縁社会の現状を採り上げるとのこと。


注:私が住むこの地域(NHK名古屋)では、
  「無縁社会 私たちはどう向き合うか」は
  なぜかこの時間、全国とは別番組で、
  名古屋グランパスの試合が放送されます…
  この地域は翌日深夜(正確には翌々日)、
  0時30分より2時間放送されます。
  私は録画して見ます。



4月3日発行の「週刊ダイヤモンド」でも、
この「無縁社会」を特集記事として、
大きく取り上げています。(上の写真)


日本経済は混沌としたまま、光明が見出せず、
不安ばかりが蔓延する現在、
この問題は高齢者だけの問題ではなく、
働き盛りの中高年から若年層に至るまで、
あらゆる世代が直面する深刻な問題であり、
誰しもが他人事ではありません。


この番組、雑誌の記事等を通して、
多くの方々がこの問題を、
他人事ではなく、「明日は我が身」として、
考える機会になればと思います。



心の中は少年のままで 

2010年03月30日 | 思うこと
先月まで中日新聞の夕刊に連載されていた
「この道」小沢昭一さんの話は面白かった。

その連載の最後、60回目に印象的な
言葉がありました。


小沢昭一さんは舞台、映画、TV、ラジオ
などで活躍、著書多数。
80歳の今でも、ラジオや講演、原稿執筆など
365日、忙しく仕事をされています。

そのスケジュールいっぱいの生活に触れて、


 やることが次から次で1年が短い。

 古代ローマの哲学者セネカの
 「人生の短さ」という本に

 「人生は短い、だけど、よく使えば長い」

 と書いてあります。

 どうよく使うかというと実務を捨てることだとある。

 しかし、食べるためには実務を捨てられない。

 でも、ふと気付いたんです。

 子どもの時は実務をやってない、なるほど、

 一年が長かったなと思ったんです。

 ならば、せめて心の中だけでも
 少年時代を持ち続けることだと。


80歳の今でも、人との繋がりだけで
凌いでいると言い、休みなく仕事をしながら
人生を謳歌されている小沢さんだからこその、
軽快で重みのある言葉です 



パコと不思議な絵本

2010年03月29日 | 映画・音楽・読書

映画「パコと不思議な絵本」 2008年9月全国公開


本日の夜8時~テレビ東京系で、
この映画がTVで放送されます。


一見すると子供向けのようですが、
子供向けには作られておらず、
ハチャメチャな映画なのに、
それでいて、大人も子供も楽ませ、
思いっきり笑わせて、泣かせてくれる。

嫌われ松子の一生、下妻物語の中島哲也監督の
他に類を見ない抜群の映像センスとストーリー。

私は以前、この映画を見た時に、
日本もこんな映画を作れるんだと感嘆しました。


今日のTV、時間のある方は是非ご覧ください。
必見ですよ!!




解説です→


昔々、大人の俳優に脱皮できずに人生を
諦めてしまった元・有名子役の室町(妻夫木聡)、
消防車にひかれた間抜けな消防士滝田(劇団ひとり)、
ジュディ・オングとうわさ話が大好きな
オカマ木之元(國村隼)、銃で撃たれて入院してきた
傷だらけのヤクザ・龍門寺(山内圭哉)、
どこかがおかしい堀米(阿部サダヲ)の患者メンバー
をはじめ、ピーターパン気取りの医者浅野(上川隆也)、
タトゥー入りの看護師・タマ子(土屋アンナ)、
顔は怖いがお金に弱い看護師・雅美(小池栄子)、
その雅美の天然オトボケ亭主・浩一(加瀬亮)、
そして一代で自分の会社を築いたかなりの偏屈
ワガママジジイ・大貫(役所広司)といった
変な人ばかりが集まる病院があった。
その中で、一番の嫌われ者の大貫は、
一日しか記憶を保てない少女・パコに出会う――。

(解説はパコと魔法の絵本公式HPより)







類い希なセンスを感じる独特の映像世界、
パコの愛らしさ、飛び抜けたキャラクターを、
生き生きと演じる役者たちのはじけた演技、
笑いと喧噪、脱線の繰り返し…
唖然とさせ、どうなるか分からない展開から、
最後は共感し、感動させる珠玉のストーリー。

これぞエンターテインメントの見本のような、
個人的には日本アカデミー賞を贈呈したい、
圧倒的!娯楽映画です。


~TVで見られなかった方は是非、DVDで!!





青春

2010年03月28日 | 映画・音楽・読書
桜の報せとともに、別れや出会い、
終わりと始まりが交錯するこの季節。

今日は今年大学受験を迎える長男と、
朝から近所のデニーズへ。
将来を模索する息子の話を聞く。

進路に迷い、葛藤するのは青春の証。

話をしていて羨ましいほどの、
何にも変えられない若さと時間。

これから迎えるであろう、
困難、挑戦、挫折、ときめき、屈託、感動…

どんな舞台でもいい。
自分の限りない可能性を信じて、
自分が最も輝き、
世にその成果を発揮できる道を、
じっくりと見つけてほしい。



ザ・ハイロウズの「青春」♪

この曲を聴くと、いい年?になった今でも、 
息子と同様に葛藤し、謳歌した若かりし日々、
青春のほろ苦さ、甘酸っぱさが、
どこか胸の奥の方から、かすかに甦ってきます。



青春/ザ・ハイロウズ





ウクレレとお花見

2010年03月27日 | ウクレレ

今日は久々の好天の中、「愛知こどもの国」へ。
桜まつりの一環としてウクレレの演奏。

桜は五分咲き程度でしたが、雲ひとつない青空。
多くの親子連れなどで賑わっていました。

私達のサークルは昨年から3度目の参加。
今回は歌をメインにして、気楽に楽しむ演奏。 
まだまだ要練習ですが、進歩は感じました。



その後は、桜と三河湾の絶景を望みながら、
アルコール無しのお花見 

たわいもない話で快適な時間を過ごしました。

メンバーの皆さん、お疲れ様。
楽しませてくれて、ありがとうございました 




グラン・トリノ

2010年03月26日 | 映画・音楽・読書
映画「グラン・トリノ」 2009年4月日本公開

DVDで見ました。

クリント・イーストウッド監督作。
彼が「ミリオンダラー・ベイビー」以来、
4年ぶりに主演も兼ねた作品。

上映中の「インビクタス」も好評ですが、
最近のイーストウッドの作品はいいですね~



解説です→

朝鮮戦争の帰還兵ウォルト・コワルスキーは
フォード社を退職し、妻も亡くなり
マンネリ化した生活を送っている。
彼の妻はウォルトに懺悔することを
望んでいたが、頑固な彼は牧師の勧めも断る。

そんな時、近所のアジア系移民のギャングが
ウォルトの隣に住むおとなしい少年タオに
ウォルトの所有する1972年製グラン・トリノを
盗ませようとする。
タオに銃を向けるウォルトだが、この出会いが
この二人のこれからの人生を変えていく…。

朝鮮戦争従軍経験を持つ気難しい主人公が、
近所に引っ越してきたアジア系移民一家との
交流を通して、自身の偏見に直面し葛藤する姿を描く。

アメリカに暮らす少数民族を温かな眼差しで
見つめた物語が胸を打つ。

(解説はgoo映画より)






近隣住民や自分の息子達にまで疎まれ、
人種差別も辞さない、元軍人で気難しい老人を
イーストウッドが快演。

無愛想で周囲から敬遠されてはいるが、
持ち前の強い信念と正義感により、
周辺のアジア系移民から信頼され始め、
老人が少しずつ軟化していく前半のくだりが、
見ていて実に心地よく、時にユーモアを交えて、
違和感なく見せてくれる。






後半はアジア系移民同士の諍いに、
正義感を押さえることができず、
自己の信念を貫く骨太の展開。


この作品もそうなのですが、
イーストウッド作品でいつも感心するのは、
作品中盤までの何気ない静かな過程が、
実に面白く観客の目を引きつける。

しかしクライマックスやエンディングは
賛否両論あり、私個人の好みですが、
彼の名作と評される作品の中でも、
せっかく前半はいいのに、このラストは…
という作品もあります。
私は必ずしも映画にハッピーエンドを
求めませんが、それでもイーストウッドは、
全部ではないのですが、
あえて皆が望まないエンディングを
指向している傾向があるような。

まあ、そこがまたいいのですが…


この作品、2009年度映画館スタッフが選ぶ
映画館大賞に輝いたと先日新聞に出ていました。

最近のイーストウッドの作品としては、
肩の力が抜けた、実に味わい深い映画。

私も映画館スタッフ同様、お勧めです!



カルボナーラ!

2010年03月25日 | 食事など

今日は一度も事務所に顔が出せず、
安城市、岡崎市で協議、調査等、
各所を急ぎ足で回ってきました。

途中、所属業界団体の役員会に参加。
予定が伸びてしまいスケジュールがこなせず… 


夜7時近くにやっと西尾に戻り、
すぐに再び岡崎市へ。

今夜はいつもの気楽な友人達とパスタのお店で会食 
きれいにライトアップされていました(上の写真)




食事はこんな感じのものをいくつか。




パスタはいつもクリーム系です。
今日は定番カルボナーラ(大盛)、カロリー高!


このところ年度末で慌ただしい日が続き、
少々ストレスたまり気味ですが、
こういう快適な時間はいい充電になりますね 




娘の日記

2010年03月24日 | 思うこと
春は別れの季節。

各学校の卒業式もほぼ終わり、
小4の娘も今日が終業式でした。

娘の通知票には、大好きな担任の先生の
温かい言葉が添えてありました。


担任は若く熱心な男性教師。
娘が毎日、提出する日記のコメントは、
いつも温かく、ユーモアがあって、
毎回感心させられました。


 9月1日(夏休み明け)

 今日はひさしぶりにみんなと会えて、
 とってもうれしかったよ!!
 わすれてることもあったけど、楽しかったよ~ん

 今日から楽しい毎日がはじまるよ!やったね~~


 11月20日(学芸会の前日)

 明日はついに学芸会本番。
 ドキドキはしないけど、
 ワクワクするよ!
 がんばるぞ~~オーーー!

  いいね、いいね。
  どきどき ではなく、
  わくわく というのがすばらしい!



 12月14日(クリスマス間近)

 もうすぐ、クリスマス~
 なにをたのもうかなぁ~!
 これもほしい、あれもほしいどうしよぉ~~

 よ~く考えるといいよ。
 プレゼントがもらえることは幸せなんだよ。



 2月12日 (誕生日を2日後に控えて)

 いよいよ日曜日は誕生日。
 わたしはみんなより誕生日がとっても
 おそいから、その分とってもまちどおしくて、
 とってもうれし~よぉ~~!!

 たんじょう日がおそいといいよ。
 年をとるのがみんなよりおそいから。
 2月14日→すてきな日だね。
 はっぴ~ ば~すで~

 ○○ちゃんの笑顔が大好き。
 よい1年になりますように。



娘を1年間、大切に見守ってくれた先生に、
心から感謝します。



桃の花

2010年03月23日 | 日記
私は毎朝、その日にやるべき仕事を書き出して、
チェックしながら進めるのですが、
今日は朝から来客が絶えず、対応に精一杯で、
ほとんど予定が消化できませんでした。

今日の予定は消化できませんでしたが…

私たちの仕事はまず人と会い話をすることから。
本当にありがたいことです 


写真は事務所の花瓶に挿した桃の花。

実が成らない観賞用の品種(花桃)です。
友人が自宅に咲いた花のついた枝を、
何本か持ってきてくれました。

薄桃色、紅色やこれらが混ざり合った
色など、何色もの花が同じ樹から咲くそうです。


桜よりほんの少しだけ早く、
春の訪れを感じさせてくれました。



元気が出るテレビCM!

2010年03月22日 | その他
今日は私の大好きなテレビCMを。

決まって日曜の朝に見る、
三菱地所グループのCMです。

昨年あたりから放送されているので、
見られている方も多いと思いますが、
作り手のセンスを感じる素晴らしいCMです。


不況が続き、最近では中国や韓国などの
諸外国に押され元気がない日本ですが、
活気に溢れた元気な頃の我が国を走馬燈のように
映し出すこのCMを見ていると、
まだまだ日本はやれるぞー!なんて思ってしまいます。


ガンバレ日本!

ついでに?自分も、もうひと頑張りしよう!なんて…


アドレナリンがUP  します!?
是非、ご覧ください! 



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チャイ・ティー・ラテ

2010年03月21日 | 日記

今日は強風と黄砂で外が霞んでましたね~

黄砂に一時的な雨もまじって、
瞬く間に車がひどい状態になりました。


今日は休みでいつものウクレレサークルや
お祝いの買い物など。

途中、スターバックスでゆっくりお茶と読書。

チャイ・ティー・ラテとブルーベリーのスコーン。

それぞれは美味しいのですが、
甘い+甘いはやっぱり合いませんね~  
スコーンは全部食べられませんでした…


最近は家で読書をする時間が減り、
「お茶+読書」は
雑多な日常の中で一息つきながら、
読書に集中できる貴重な時間です  



バナナで免疫力アップ

2010年03月20日 | その他

以前(2008年秋頃~)、バナナダイエット
なるものが一時的に流行りましたね。

一時は店頭のバナナの価格が高騰したり、
品薄状態になったりでかなり話題になりました。

私は以前から手軽で栄養豊富なバナナが好きで、
当時はこのブームが、早く終わらないかな~
なんて思ってましたが…

他の健康ブームのご多分にもれず、
今ではほとんど聞かなくなりましたね 



先日、久々にバナナに関する記事を見つけました。


「バナナが味方だ 栄養補給、免疫力アップ」

免疫力は、体の中に侵入してきた病原菌など
異物を排除する自己防衛システムだ。
これが衰えると、風邪やインフルエンザに
かかりやすくなる。

バナナが持つ機能性について、
薬学博士で明治薬科大学の本橋登理事は
「エネルギー源の糖質が豊富で、
それを分解する酵素のアミラーゼを含む。
余分な脂肪などの排出を促進する可溶性と
不溶性の2種類の食物繊維も両方含まれている。
これらが腸管内の環境を整えることから
免疫力が向上する」という。

糖質が効率よく分解されると消化不良などを
防ぐことができる。
アミラーゼは唾液(だえき)などから分泌されるが、
加齢やストレスで減少する。

可溶性食物繊維は消化管内の水分で溶け、
脂肪を包んで体内への吸収を抑える。
不溶性食物繊維は水分を吸収し、
膨張して腸壁を刺激し、排出を促す。
また、カロテノイドやアントシアニンなど
豊富な抗酸化物質は、過剰な活性酸素が
DNAを傷つけるのを防ぐため、
免疫力アップには有効だ。

さらに、トリプトファンなど必須アミノ酸も
含んでいる。トリプトファンは脳内活性物質の
セロトニンを増やす効果がある。
管理栄養士の竹内冨貴子さんは
「セロトニンの増加でストレスへの抵抗力が強まり、
リラックスできます。
結果として集中力も増します」と話す。

では、どんな食べ方がいいのだろうか。
本橋理事は「アミラーゼは熱に弱いため、
生で食べるといい。ただ、食物繊維など
アミラーゼ以外のほとんどの成分は加熱しても
大丈夫なので、バナナチップなどドライフルーツ
として食べる方法もある」と話す。

竹内さんは「カルシウムもとれる乳製品と
組み合わせてみては。牛乳と一緒にバナナジュース、
ヨーグルトと混ぜてサラダにかけるのも一案です」
とすすめる。

生産・輸入業者のドール(東京都千代田区)では
「バナナの糖質は、消化吸収が早く即効性のある
ブドウ糖、果糖と、消化吸収が遅くて持続性のある
ショ糖、デンプンがバランスが良く含まれている」
として、朝に食べるいことを推奨。

日本バナナ輸入組合も「朝食一本果」を
キャッチフレーズに、朝食をきちんと食べる習慣に
バナナを役立ててもらう宣伝をしている。


【用語解説】バナナ

バショウ科の常緑多年草。日本バナナ輸入組合によると、
赤道をはさんで南・北緯各30度の間で栽培されており、
日本で食べられているものの約8割がフィリピン産で、
エクアドルや台湾からも輸入されている。

(以上、記事、画像共に産経新聞ニュースより)



この記事を面倒くさがらずに?最後まで読まれた方!

明日から「バナナを食べよう!」と思うでしょ!? 



ボブ・ディラン Live in 名古屋

2010年03月19日 | 映画・音楽・読書
昨日、Zepp Nagoya(名古屋市) で行われた、
ボブ・ディランのライヴに行ってきました。

いつもの音楽好きのOさん夫婦と私達夫婦の4人で。

会場は2階を除きオールスタンディング。
私達は整理番号順で入場の順番が早く、
あのディランをすぐ目の前で見ることができました!


登場はまさに神様光臨の様相。

出てきていきなりあの声で歌い始めると、
観客は熱狂、大喜び。

ディランはその日の気分で演奏曲が変わり、
時に演奏方法も変わり、
皆が知っている曲でも原曲のままではなく、
余程熱心なファンかメジャーな曲でないと、
すぐに分からない曲も多いようです。


客に一切、媚びないスタイルで、
歌以外で声を発したのは最小限のメンバー紹介だけ。

数曲ステージ中央で歌い、ハーモニカを演奏しましたが、
ほとんどの曲はサイドでキーボードを演奏しながら。
最後までギターを持つことはありませんでした。

それでも時おり微笑んだり、ウィンクをしたり、
ダンスらしきものをしてみたりのゴキゲンなステージ。

私はほとんど知った曲がなかったのですが、
その圧倒的存在感で充分に楽しませてもらいました。


今年で69歳、デビューから約半世紀の
目の前のカリスマは、伝説ではなく、
今でも世界中で年間100以上のステージをこなす、
まさに至高の旅芸人のように見えました。


アンコールが終わり、バックのメンバーと共に、
ステージ中央に立つディラン。

ここで手を振るとか、サンキューの言葉が
あるかと思いきや…

しばらくの間、包み込むような優しい眼差しで、
じっと客席を見て---そっと手を動かし、
微かに頭を下げて何もなかったようにステージを去る。


カリスマのカリスマたる所以。

どんなに原曲と違う歌い方をしても、
歌ってほしい曲を歌ってくれなくても、
好きなように歌い、好きなように演奏しても、
ファンに媚びなくても、
ファンはそれを全て受け入れ、肯定する。
これがディランのスタイルなんだと。


自称や粗製濫造のまやかしではなく、
本物のカリスマがそこにいました。








南極料理人

2010年03月17日 | 映画・音楽・読書
映画「南極料理人」 2009年9月劇場公開

DVDで見ました。

映画全体が終始、ほどよい脱力感に満ちていて、
笑わせて~笑わせて、最後にはホロッとさせる、
愛すべきいい映画でしたよ!


解説です→

海上保安庁の料理担当である西村は、南極ドームふじ基地に派遣される。
ペンギンやアザラシはおろか、ウィルスさえ生存できない極寒の地では、
楽しみと言えば食べることだけ。観測隊員のために西村は、時に贅沢な
食材を使い、娯楽の少ない彼らをもてなしていた。
日本から遠く離れた西村の心の支えは家族。しかし、ある日娘から
「お父さんがいなくなってから毎日が楽しくて仕方ありません」
というファクスが届き、ショックを受ける。

南極隊員で料理担当であった西村淳のエッセイ「面白南極料理人」を映画化。
日本から1000キロも離れた平均気温マイナス54度の土地で働く観測隊員の
生活をユーモアたっぷりに描く。

テレビも外食もコンビニもない南極で、朝昼晩三食を観測隊員に作る西村は、
いつしか隊員たちと家族のような心の繋がりを感じるようになっていく。

(以上、解説はyahoo映画より)







ロケは北海道で行われたようですが、聞かなければわからないほど、
氷だけで何もない、しかも過酷な南極感がたっぷり出ています。
セットで作られたドームふじ基地は、実際の設計者である
北見工業大の教授たちにそっくりだとお墨付きをもらったとか。

お話はユーモアたっぷりの体感型脱力コメディ。

全編笑わせながらも南極での共同生活には妙にリアリティーがあり、
自分も個性的なメンバー8人と共に1年間共に彼の地で生活をし、
ふざけたり、怒ったり、ホームシックになったりしながら、
その場に一緒にいるような不思議な臨場感があります。

任務が終了してガランとなった基地の描写では、
まるで自分もそこを去るような一抹の寂しさまで感じました。

疲れている時にこそゆっくり見てみたいと思うような…
見ていて疲れない、見終わった後に“ささやかな”幸せを
残してくれる作品ですよ  




ネアカで生きろ

2010年03月16日 | 思うこと
今月12付日本経済新聞夕刊の記事「学びのふるさと」に、
出ていた俳優財津一郎さんの話。

少しでも多くの人の目に触れてほしいと思い、
こちらに全文を転載します。

特に多感な時期の悩める子ども達に是非見てほしい。


「つらい事を乗り越えた人間ほど成長するということを、
子ども達に知ってほしい。」
「つらい時こそ踏ん張るんだよ!」という、
財津さんの体験から得た、温かく力強いメッセージです。


以下記事の全文→

 「ネアカで生きろ」
 
 熊本市の地主の三男として生まれました。
 戦争で父は出征。僕が11歳の時に終戦を迎えましたが、
 戦後の農地改革で土地を失い、生活は一変しました。
 
 わずかばかり残ったご先祖様の土地を守るため、
 母と阿蘇郡に引っ越しました。
 待っていたのは小作人からの下克上で、
 田んぼの水をくれないなどのいやがらせを受けました。

 転校先の県立阿蘇農業高校(当時)では、いじめられました。
 よそから来た地主の子は異分子に思われたのでしょう。
 意味もなく後ろから倒されたり、母が一生懸命工面した学費を
 盗まれたり。「それだけは返してくれ」と訴えても知らんぷり。
 味方は誰もおらず、ふさぎこむ毎日で今で言う「うつ」の状態でした。

 そんな時でした。満洲から復員した英語の高橋伯夫先生(故人)
 から「麦踏に行くぞ」と、実習用の畑に呼び出しを受けました。

 土手に囲まれた畑に2人きり。先生の背後で若芽の麦を
 サクッ、サクッと踏み始めると、先生が口を開きました。

 「おまえは今、つらいだろう。でも今は勝負じゃなかとぞ。
  いじめられているヤツこそ、乗り切った時に強うなる。
 この麦を見てみろ」

 ポロポロと涙を流しながら聞きました。

 続けて「どんな目に遭ってもネアカで生きろ」
 と言われました。

 人を笑わせてにぎやかにしろ、という意味ではなく、
 「つらい時に踏ん張れる勇気を持つように」
 と教えていただいたのです。

 この後いじめが収まったわけではありませんが、演劇という
 将来進みたい道を高校時代に見つけることができました。

 俳優を目指して上京した後も、入った劇団が次々解散するなど、
 順風満帆ではありませんでした。

 職業安定所で紹介してもらった皿洗いや工事現場での
 レンガ運びのアルバイトで食いつなぐ日々は
 「てなもんや三度笠」で世間に知られるようになるまで
 13年ほど続きましたが、常に先生の金言を支えにしてきました。

 踏まれた麦ほど、グーッと持ち上がって立派な実をつける、
 との言葉は少年の心にズキンと来ました。

 つらいことを乗り越えた人間ほど成長することを、
 子供たちに知ってほしい。

 ネアカとは、「神が人間に与えた最高の武器」と考えています。

(聞き手は石井敦)



 財津一郎さんについて→

 1960年代のテレビコメディー「てなもんや三度笠」に
 出演し「キビシーッ」「~してチョーダイ!」のギャグで
 人気を得る。多くの映画、TV、CMなどに出演。76歳。