二銭銅貨

星の数: ☆良い ☆☆すごく良い ☆☆☆激しく良い ☆☆☆☆超激しく良い ☆☆☆☆☆ありえない

マリー・アントワネットに別れをつげて

2013-01-27 | 洋画
マリー・アントワネットに別れをつげて ☆☆
Les adieux a la reine
2012 フランス・スペイン、カラー、横長サイズ
監督・脚本:ブノワ・ジャコー
原作:シャンタル・トマ
出演:(朗読係)シドニー:レア・セドゥー
マリー・アントワネット:ダイアン・クルーガー
ポリニャック夫人:ビルジニー・ルドワイヤン
ルイ16世:グザビエ・ボーボワ
カンパン夫人:ノエミ・ルボフスキー

晴天に輝く黒い衣裳、
若い船頭、
イタリヤ風の誘惑。
黄金に輝くベルサイユの装飾、
その金を背景に立つ黒いドレスのシドニー。
夫に別れを告げる王妃のドレス、
白地に薄青色、
フランス国旗の色合いから赤を抜いたアンサンブル、
鈍く光る。
黄色味がかった緑のドレス、
ポリニャック夫人。
王妃と夫人は、
その緑の意味を様々に語り合う、
上流の階級。
薄い紫地に濃い赤紫のストライプ、
庶民的な衣裳のシドニー、
王妃への謁見。
シドニーの心には、
王妃への強い思いがさかんに燃えている。

現代の若い女性がマリー・アントワネットに恋焦がれて、ポリニャック夫人に嫉妬して、何かを夢想して、王妃の寵愛を得たい、王妃に添い寝したい、あわよくば王妃そのものになりたいと思うとすれば、あんな風な事なのかも知れない。彼女は、最後にはその黄色味がかった緑のドレスを着て馬車に乗り、王妃になりきって、王妃に心酔して革命を起こす農民たちに手を振ります。映画自体は、王室の使用人たちの視線から、当時の混乱の様子を淡々と描写した感じの作りの映画だった。

色の美しいアンサンブルが強く印象に残った。最後はあっさりと終わって、やや難解。何故シドニーが農民たちに手を振っていたのかが分からない。この場面をどう理解するかで、この映画の見方が決まるように思える。

13.01.05 ル・シネマ


コメントを投稿