二銭銅貨

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蝶々夫人/新国立劇場(二期会)2017

2017-10-31 | オペラ
蝶々夫人/新国立劇場(二期会)2017

作曲:プッチーニ 、指揮:ガエタノ・デスピノーサ
演出:栗山昌良
演奏:東京交響楽団
出演:蝶々さん:森谷真理、ピンカートン:宮里直樹
   スズキ:山下牧子、シャープレス:今井俊輔

2014年の公演と同じプロダクション。演奏に迫力があった。そもそもこの曲は力強い。蝶々さんが気迫を見せる作品。

森谷はかなり強いソプラノでラストは演奏に負けず強力だった。宮里は高音が難なく出て美しい。しびれるような音。気分がいい。山下、今井は落ち着いている。

蝶々さんが十字架のロザリオをむしったり、最後は壁に刻まれた十字架に手を伸ばしながら絶命したりと、キリスト教への信仰を意識した演出だった。藤原の粟国演出と双璧。


17.10.09 東京文化会館
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ドン・ジョヴァンニ/昭和音大2017

2017-10-29 | オペラ
ドン・ジョヴァンニ/昭和音大2017

作曲:モーツァルト、指揮:星出豊
演出:マルコ・ガンディーニ、演奏:昭和音楽大学管弦楽団
美術:イタロ・グラッシ、衣裳:アンナ・ビアジョッティ
出演:ドン・ジョヴァンニ:市川宥一郎、レポレッロ:友杉誠志
   エルヴィラ:中畑有美子、ドンナ・アンナ:劉育冶
   オッターヴィオ:駿河大人、騎士長:劉葭
   ツェルリーナ:長谷川美希、マゼット:田村洋貴

美術はここの所、毎回使っているベージュの壁を流用。この壁にベネチアの建築物や風景を映し出した演出だった。ドンナ・アンナの劉は声が強くて美しい。市川は硬質。友杉は柔らかい感じで手慣れたベテランの雰囲気。カタログの歌が良かった。中畑は強い声。駿河は美しい声で声量もあった。エルヴィラとオッターヴィオの後半のアリアはカットだったようだ。

演奏や演出はスピーディで活力があり、かなり歌手を動かす演出だった。読み変えではないが、現代的で意欲的な演出に見えた。

劉2名は上海音楽学院との交流プロジェクトによる参加。

17.10.08 テアトロ・ジーリオ・ショウワ
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フィガロの結婚/芸大2017

2017-10-28 | オペラ
フィガロの結婚/芸大2017

作曲:モーツァルト、指揮:園田隆一郎
演出:久恒秀典、演奏:藝大フィルハーモニア
装置:篠みち、衣裳:西原梨恵
出演:フィガロ:原田圭、スザンナ:髙橋美咲
   伯爵:栗原峻希、伯爵夫人:大田原瑶、ケルビーノ:石田滉
   マルチェリーナ:野間愛。バルトロ:長谷川顯
   バジリオ:須澤尊臣、バルバリーナ:横山和美
   アントニオ:谷友博

舞台に大きな壁を作り、中央が円形にくりぬかれていて、その中で芝居が演じられる。ものすごくコンパクトな造り。
長谷川、谷がうまい。安定していて迫力がある。全体に重唱が良く、アンサンブルを重視した公演だった。これまでのフィガロの結婚は、芝居の方が気になっていて重唱の印象は薄かったが、凄く重唱が多くまた美しい事が分かった。合唱は迫力があった。出番が少ないだけに気合いが入っている感じで、あまり動かさず歌に集中させる演出だった。フィガロの結婚の合唱は結婚式だからなのか、楽しいと思う。

重唱に気を取られて個々の歌手の特徴がはっきりしていないが、伯爵が硬質な感じで、フィガロが優しい感じだったと思う。

マルチェリーナのアリアは無し、バジリオのアリアは有り。

17.10.07 芸大奏楽堂
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17国立劇場9月/生写朝顔話/文楽

2017-10-07 | 歌舞伎・文楽
17国立劇場9月/生写朝顔話/文楽

(第1部)
生写朝顔話(しょううつしあさがおばなし)
 宇治川蛍狩りの段
 明石浦船別れの段
 浜松小屋の段
 嶋田宿笑い薬の段
 宿屋の段
 大井川の段

朝顔の序盤を一輔、中盤を蓑助、最後を清十郎と、3人3様の人形を見ることができた。素朴でおとなしい一輔、活発で元気良く強い蓑助、きりっと引き締まって情熱的な清十郎。それぞれ朝顔の一面を切り取った演出で面白かった。足の付いている浅香は和生。しっかりして安定した人形遣い。お鍋の紋臣がきりきり良く動いて気持ち良かった。萩の祐仙は勘十郎で、コミカルなところを大きく見せた芝居をしていた。玉男の阿曾次郎はほとんど動かない、忍の一字の芝居。

朝顔の情熱の深さがこの芝居の見どころ。

17.09.18 国立劇場
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