二銭銅貨

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リゴレット(日本オペラ振興会)2020

2020-03-20 | オペラ
リゴレット(日本オペラ振興会)2020

作曲:ヴェルディ、指揮:柴田真郁
演出:松本重孝、美術:大沢佐智子、衣裳:前岡直子
演奏:日本フィル
出演:リゴレット:上江隼人
   マントヴァ公:村上敏明、ジルダ:光岡暁恵
   スパラフチーレ:豊嶋祐壹、マッダレーナ:米谷朋子
   ジョヴァンナ:二瓶純子、モンテローネ伯:村田孝高

屋外あるいは屋内の壁を思わせる質感の、舞台の天井まで届くほどの大きな立方体の装置が3つほどあって、これを移動させ、照明を変えて色々な場面を作っていた。衣裳も美術もオーソドックスでシンプルな感じだった。

上江は元気のいいやんちゃな感じのリゴレットで、張り切った芝居と歌。声は迫力があり強力。猪突猛進。光岡は透明感のある声。美しかった。すっきりとして何も無い装置の壁に良くあっている。村上はイタリアっぽい気迫のある声。終始全力。スパラフチーレの家の床に腰かけ、La donna e mobileをトランプをはじきながらが、歌った。この歌にも気合いを込めた。ずっと気合を入れっぱなしだったが最後まで破綻なく歌い切った。ヴェルディが合っているのかな。豊嶋はドスの効いた迫力のある声。村田は低い声に重さがあって非常に良かった。村田はバリトンだがこの役はバスで、バスの重低音が館内に良く響いた。ドンジョバンニの騎士長を思わせた。

演奏はしっかりとした感じで、歌手の皆さんは揃って全部良く、いい公演となった。

20.02.02 東京文化会館

20国立劇場1月/菊一座令和仇討/歌舞伎

2020-03-07 | 歌舞伎・文楽
20国立劇場1月/菊一座令和仇討/歌舞伎

菊一座令和仇討(きくいちざれいわのあだうち)

序幕  鎌倉金沢瀬戸明神の場
    飛石山古寺客殿の場
    六浦川堤の場
二幕目 朝比奈切通し福寿湯の場
    鈴ヶ森の場
三幕目 下谷山崎町寺西閑心宅の場
    大音寺前三浦屋寮の場
    元の寺西閑心宅の場
大詰  東海道三島宿敵討の場

菊五郎、時蔵、松緑、菊之助、片岡亀蔵、梅枝、右近、萬太郎
彦三郎、坂東亀蔵、竹松、橘太郎

風呂屋の前での芝居が、江戸時代の銭湯ってあんな感じのなんだと興味深い。ふんどし一丁のさんすけも出てきて、客の時蔵のマッサージをしたりする。シットコム的で楽しい。

菊之助と松緑が若い仲間で、それぞれの妹が梅枝、右近で、それぞれ恋人という設定。この4人が紛失(ふんじつ)した重宝(ちょうほう)探しと仇打ちをするという、お約束ストーリー。菊之助が剣の達人、松緑が弓の達人という設定。菊五郎はいつも通りの極悪人。

今回の公演の前月に行われた、歌舞伎化「風の谷のナウシカ」で左腕を骨折した菊之助が、この舞台でも左腕に傷を負うというのが出来すぎの偶然だった。

四世鶴屋南北の「御国入曽我中村」の改訂版

20.1.11 国立劇場