マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

円対リンギットの2016年為替レートの推移及び銀行の預金金利を例示する

2016年12月07日 | マレーシア生活の案内と知識

はじめに
外国為替市場では2016年11月初めの米大統領選挙後米ドル高傾向になり、12月時点でも続いていますね。そのため2016年を通して円高局面にあった日本円は多少円安方向に向かっているようです。

この流れが2017年に入っても続くのかどうかは Intraasia にはもちろんわかりません。外国為替の専門家でさえ、半年後、1年後などの外為相場を充分な精度で読めないのは周知のことです。なぜなら専門家の間で相場の読みがかなりばらつくのが普通だからです。

マレーシアマイセカンドホームプログラムに既に参加されている方、プログラムに申請中またはこれから申請する方、近い将来参加することを検討中の方、にとって、日本円の外為相場は当然かなり気になることでしょう。とはいえ、1週間後の相場、時には1か月後の相場も、はともかく、3か月後、半年後、ましてや1年後の相場など所詮わかるものではありません(たまたま予測が当たることはあるとしても)。

ということで、日本円の対米ドル相場に一喜一憂しない という態度で臨むしかないように思われます。つまり外為相場に無関心であれと言うことではなく、外為相場の読みに依存できないということです。

多額の米ドル先物売買で上手にヘッジしているので、少々の為替変動は自分の滞在予算に影響しないという方も中にはいらっしゃるでしょう。そういうごく少数の方を除いて、大多数の方は、たまたま円高の局面になった時点で、リンギットへの両替を多めに行い、一方円安の局面ではできるだけリンギットへの両替を抑えるというような態度になるのではないでしょうか。

さてリンギットマレーシア対日本円の相場変動は米ドル対日本円の相場変動に密接に連動しているわけではありませんが、リンギットが米ドルを基準に変動する割合がかなり高いことから、米ドル対日本円の相場の動きはリンギット対日本円の相場の動きに大いに関係があると見なしても間違いではないでしょう。

そこでマレーシアマイセカンドホームプログラム参加者予定者・希望者は日本円とリンギットとの外為相場を予測して両替するためではなく、両通貨間で外為相場がぶれる様子をある程度知っておかれるのがいいのではないでしょうか。

Intraasia は『マレーシアの新聞の記事から』 ブログ・サイトを1990年代後半から2016年まで毎日書き続けました。その中で約15年間ほどに渡って、日本円とリンギットとの外為相場の記事「円とリンギットとの為替レート(外為相場)」を週1回のペースで掲載しました。

そこで今年1年間(2016年)の日本円対リンギットの外為相場における毎月初め頃の時点での相場を下記に抜き出してみます。

【2016年の円とリンギットとの為替レート(外為相場)】  - 毎月最初の土曜日または月初のレート

1万円をある大手銀行で両替すると、次の金額を入手します。

1月:RM 350.0、 2月:RM 346.0、 3月:RM 356.0、 4月:RM 338.0、 5月:RM 365.0、 6月:RM 376.0、
7月:RM 380.0、 8月:RM 380.0、 9月:RM 386.0、 10月:RM 401.0、 11月:RM 393.0、 12月:RM 381.0、 参考12月末:RM 377.0

通貨について:マレーシアの通貨は Ringgit Malaysia です、その記号 RM は紙幣はもちろん、至る所で使われている。
参考までに、US$100 を同様に両替した場合に入手できる金額です。

1月:RM 422.4、 2月:RM 404.8、 3月:RM 405.2、 4月:RM 380.8、 5月:RM 393.0、 6月:RM 401.3、
7月:RM 391.8、 8月:RM 397.7、 9月:RM 399.7、 10月:RM 405.6、 11月:RM 412.6、 12月:RM 437.5、 参考12月末:RM 440.0

Intraasia の 【円とリンギットとの為替レート(外為相場)】 記事の特徴
具体的にある大手銀行で現金1万円をリンギットに両替するレートで載せていることです。現在ネットサイトや新聞で見つけることができる外為相場の多くは電信相場であり、現金両替相場は少ないように思えます。また日本の両替業者のサイトが載せている現金相場は日本における現金両替率であって、マレーシアのそれではありません。

マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者予定者・希望者にとってまず有用なのは、マレーシアにおける現金両替相場のはずです。(日本から送金する場合のことはここではひとまず考慮外とする)

【公認外貨両替店と銀行の外貨両替特設ショップ】

マレーシアでは民間の外貨両替業が盛んです。そして外貨両替業者は当局の該当免許を取得することで、公認外貨両替業者となる。ただしマレーシアの国情から、公認ではなく無免許で外貨両替業を営むもぐりの業者が少なからずいますので、注意すること。

クアラルンプールの中心街などに、いくつかの大手銀行が特設ショップの形で外貨両替専門店を設けている。ただしその数はごく少ない。こういう特設ショップでの両替は、公認外貨両替店のように、何ら書式に書き込むことなく手軽に両替できるのが良い。

上記で掲げたある大手銀行における外貨両替レートについて
利用者からみて、銀行の両替レートは民間の公認両替店のそれよりも良いのだろうか、それとも多少劣るのだろうか?

答えは、 イエスでもありノーでもある。なぜならクアラルンプール圏だけでも軽く数百軒はある公認両替店における両替レートにはかなりの幅があるからです。つまり、Aという通貨の対リンギットとの売買レートは、各公認両替業者が恣意的に決めるからです。
従ってある年月日の何時時点における日本円対リンギットの売買レートにおいて、X両替店は銀行の両替レートより幾分良いが、Y両替店では銀行両替レートより幾分悪いということになる。 幾分という意味は大よそ数パーセントの差はあるでしょう。

どこの両替店が良いかは足で探すしかありません。マレーシア在留期間がまだ短いうちは、最初はしばしば公認両替店を見て回り、そうしてお好みの両替店を見つけるのがいいのではないでしょうか。

一定金額以上は個人情報を求められる
2016年時点における公認外貨両替店での両替の際、交換して受け取る金額がRM 3千以上の場合、両替する人はパスポートの提示を求められる。店側はパスポートのコピーを取り、マレーシアにおける住所または居所(滞在場所)の住所を記します。この個人情報収集は当局が定める規則に沿ったものです。
両替え後の金額がRM 3千未満の場合は、一切身分証明書類の提示を求められない。銀行の特設両替ショップでもこの規則は同様に適用されると推測されます。


【銀行の普通預金と定期預金の利率の例】

マレーシアマイセカンドホームプログラムへの参加申請が承認されれば、参加者に義務付けられた定期預金預けとは別に、恐らくほとんど全ての参加者はマレーシアの銀行になんらかの口座を持つことになるでしょう。

マレーシアマイセカンドホームプログラムの知識: プログラム参加条件として次の要項がある。
50歳以上の者の承認に際しては次のどちらかを選択できる:
・マレーシアにある銀行に定期預金口座を開設して RM 15万を預ける、
または
・政府認定の年金額が毎月 RM 1万あることを証明する

プログラム参加者であれば、銀行に口座を開設する要件を充分満たしているので、口座開設は容易にできる。さらに銀行口座を保有していることは、日常生活上において利便性があり、及び不必要な現金所持を回避できることにつながると言えますね。

プログラム参加者がどの銀行に口座を開設するかはもちろん参加者の任意です。
ここでは支店網がより多い、従ってATM機の台数もより多い、大手銀行に例を絞ります。なお Maybank, CIMB Bank, Public Bank の3行はマレーシアの3大銀行と呼ばれています。その中から当記事では、 Maybank, CIMB Bank の 2行が発表している2016年12月時点における幾つかの預金金利を紹介します。

・預金口座にはいろんな種類がある。そのうち最も一般的といえるであろう普通預金と定期預金の利率です。
・各口座にかかる預金金利は全て年利表示です。
・カッコ内の英文名はその銀行が使っている預金名称です。


【 CIMB Bank 】 (シーアイエムビーと発音)

A. 普通預金口座 (Regular Savings Account)

・当初必要な最低預け入れ額 - 預金通帳なしの場合: RM 250、
Intraasia 注:通帳を作ると費用が掛かることもあり、通帳なし口座の方が金利は幾分良い。もちろんネットバンキングで口座取引明細は閲覧できる

残高RM 5千まで:利率ゼロ
残高RM 2万5千まで:年利 0.10%、
残高RM 5万まで:年利 0.10%
残高RM 10万まで:年利 0.10%、
残高RM 10万超:年利 0.80%、

諸手数料の例として、 ATMカードの年間使用料金 RM 8.48

B. 中高年預金口座 (Senior Savings Account)
口座開設要件を見ると、国民に限定されていないため外国人居住者も開設できる。 預金者の年齢は50歳以上という条件です。

・当初必要な最低預け入れ額-預金通帳なしの場合: RM 250、

残高RM 1千まで:年利 0.10%
残高RM 5千まで:年利 0.20%、
残高RM 2万5千まで:年利 0.20%、
残高RM 5万まで:年利 0.70%
残高RM 10万まで:年利 1.00%、
残高RM 10万超:年利 1.50%、

諸手数料の例として、 ATMカードの年間使用料金 RM 8.48

定期預金 (Fixed Deposit )

C. 自由満期型定期預金(Unfixed Deposit)

・預入して3か月後から引き出すことができる、ただし引き出し額は千リンギットの倍数という条件がある。

1か月または2か月 :年利 2.95%、
3か月から5か月まで:年利 3.00%、
6か月から11か月まで:年利 3.05%、
12か月:年利 3.10%、
13か月から35か月まで:年利 3.10%、
36か月から47か月まで:年利 3.20%、
48か月から59ヶ月まで:年利 3.30%、
最長の60ヶ月:年利 3.40%、

D. 外貨定期預金

・預金できる外貨の種類:米ドル、日本円、英ポンド、オーストラリアドル、ユーロ、シンガポールドル、香港ドルなど11種類。
・自分(この定期預金者のこと)が保有するリンギット口座との間で振替えができる
・当初必要な最低預け入れ額は、リンギット換算でRM 1万。

外貨定期預金の利率の例 - 利率は全て年利表示であり、預け期間を抜粋します
米ドルの場合
1か月 0.55%、3か月 0.85%、6か月 1.05%、9か月 1.25%、12か月 1.30%、

オーストラリアドルの場合
1か月 1.55%、3か月 1.75%、6か月 1.95%、9か月 2.03%、12か月 2.10%、

日本円とユーロは全ての預け入れ期間において利率ゼロです。

参考:各預金の規定と条件、及び諸手数料・費用は CIMBサイトに掲載されている。
他にもいろんな種類の預金があります。


【 Maybank 】 (メイバンクという固有名詞)

A. 最も一般的な普通預金 (Kawanku Savings Account)

・最低限必要な預け入れ額 -預金通帳あり:RM 250

RM 1千まで 利率 0.30%、
RM 1千を超えRM 1万までの分 年利 0.30%
RM 1万を超えRM 2万5千までの分 年利 0.35%
RM 2万5千を超えRM 5万までの分 年利 0.40%
RM 5万を超えRM 10万までの分 年利 0.65%
RM 10万を超えRM 20万までの分 年利 1.10%
RM 20万を超えRM 50万までの分 年利 1.15%

手数料の例:他銀行のATM機を使って現金引出し -1回に付き RM 1、
Intraasia注: マレーシアの銀行では、現金引き出しにおいて自銀行のATM機を使う限り、夜間、早朝、休日でも手数料はかかりません。

B. オンライン普通預金 Maybank2u (Maybank2u Savers)

・当初必要な最低預け入れ額及び維持すべき最低残額: RM 250、
・預金通帳はありません
・既にMaybankの顧客でありATMカードを保有している人においては、Maybank2u Saversは自動的にそのATMカードに連動する。なおATM カードはネットバンキングである Maybank2u.com 口座にリンクしている。

残高RM 2千未満には利息が付かない
残高RM 2千からRM 5万までの分 年利 2.02%
残高RM 5万を超える分 年利 2.22%

C. 定期預金 (Fixed Deposit)
最低預入額 1か月の場合 RM 5千、2か月以上の場合 RM 1千

1か月または2か月 :年利 2.95%、
3か月から5か月まで:年利 3.00%、
6か月から11か月まで:年利 3.05%、
12か月:年利 3.10%、
13か月から24か月まで:年利 3.10%、
36か月:年利 3.20%、
48か月:年利 3.30%、
最長の60ヶ月:年利 3.40%、

参考:各預金の規定と条件、及び諸手数料・費用は Maybank サイトに掲載されている。
他にもいろんな種類の預金があります。

おことわり
この場で示した預金の利率は、CIMBサイト、 Maybankサイトがそれぞれ 2016年12月上旬時点で掲載している値です。 この種の利率は銀行側が任意に且つ随時変更できることが条件となっている。

この記事で載せました、円とリンギット間における為替レートの変動、銀行の普通預金と定期預金の利率の情報も、今後のマレーシア在住のための一助としてお役立てください。

 



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