マレーシア マイセカンドホーム  -シニア世代の海外ロングステイ-

マレーシアにロングステイする”マレーシアマイセカンドホームプログラム”の情報と解説のブログ。最新更新 2017年4月

マレーシア生活に多いに役立つ言語: オランウータンにもわかる、超入門マレーシア語

2012年01月02日 | MM2Hセンター及びその他
【新年のご挨拶】

一昨年、昨年来当ブログをご覧になっていらっしゃる方々、そして今年初めて当ブログを訪問された方、皆さんにとって良い年でありますように。

このブログを閲覧される方は、海外ロングステイを希望してまたは計画して、いくつかの候補地の、とりわけマレーシアのロングステイ情報と案内をお探しの方がほとんどのはずです。今年、来年または近い将来その希望が適って実際にロングステイされる方が少しでも増えますことを、イントラアジアは願っています。

イントラアジアは1970年代中頃に初めて日本から国外に出かけて以来、長年に渡って世界各地を訪れ、時に滞在してきました。そしてこの20数年は東南アジアに打ち込み、マレーシアを本拠地として様々な情報と主張を発信しています。自分で調べ自分で歩き自分で書く、イントラアジアのあり方はこれに尽きます。

そこで当ブログはマレーシアロングステイ希望者のためであっても、書き手であるイントラアジアにとっては広く東南アジアとりわけマレーシアに関わる中の1つです。別の言葉で言えば、当ブログはマレーシアマイセカンドホーム専門ブログであっても、決してそれで自己完結していません。イントラアジアが発信しているいくつものウエブメディアは互いに有機的につながっています。

全て人任せのマレーシアマイセカンドホームプログラム申請ではなくプログラムの詳細を知りたい方、当ブログはそんな方のために力になります。日本人コミュニティーだけに閉じこもらない、そんなロングステイ者を当ブログは応援します。

それではイントラアアジアの『マレーシアマイセカンドホームプログラム』ブログを今年もよろしくお願いします。

注:7日も過ぎましたので、賀正ことばを削りました。


年頭のブログ記事ですので、多少趣を変えた記事を掲載します。本々は2000年代前半に『今週のマレーシア』で発表したものです。マレーシアマイセカンドホームプログラム参加者・参加希望者の方々がマレーシアに馴染んでいただくための題材ともなるので、今回の記事として載せることにしました。

【オランウータンにもわかる、超入門マレーシア語】

マレーシアをというよりボルネオ島部を代表する動物である、オランウータンとは森の人という意味である、と案外多くの方がご存知ですよね。それではオランウータンはなぜオランウータンと呼ばれるのかお考えになったことはありませんか? そこでオランウータンをオランウータンと呼ぶ仕組みからマレーシア語の解説に入っていきましょう。

【オランウータンをオランウータンと呼ぶ仕組み】

オランは"orang" と書き 人 の意味、ウータンは"hutan" と表記し 森、森林 の意味です。つまりオラン・ウータンは 人・森 の順に並んでいます。これがマレーシア語の最も基本的な仕組み、つまり文法の骨格ともいえる部分です。被修飾語(オラン)の後ろに修飾語(ウータン)が来るのです。日本語は修飾語(森)が被修飾語(人)の前に来る言語ですが、マレーシア語は違います。

注:東南アジア語にはこういう 被修飾語 + 修飾語の言語が目立ちます、インドネシア語、タイ語、ベトナム語など。ヨーロッパ語にも多く、フランス語、スペイン語などです。ですから被修飾語 + 修飾語 という形の言語はごく普通です。一方日本語のような、修飾語 + 被修飾語の代表的な言語は英語やドイツ語ですから、こちらも普通にある形です。要するにどちららも、世界の言語ではごく普通なのです。単に慣れだけの問題ですから、半年もまじめに勉強すればこの修飾形式に違和感はなくなります。

修飾語は名詞でも形容詞でも構いませんから、 形容詞の例:"orang tua" 老人、年とった人。 年老いたという意味の形容詞 "tua "が "orang" を修飾しています。これは日本語でも同じですね、形容詞の例:赤い屋根、名詞が名詞を修飾の例: 農民=農業の民 は農業という名詞が民を修飾しています。

hutan の発音は「フタン」ですが、中には[ h ] を発音しない人もよくいるので そういう場合は「ウタン」となります、とりわけ姉妹言語であるインドネシア語ではこう言うようです。ウーと延ばす必要はないです。

マレーシア語は 被修飾語 + 修飾語 の言語であると覚えましたら、あとは指示詞でも同じですよ。"ini" これ、"itu" それ又はあれ という指示詞は被修飾語の後ろに来ます。つまり (被修飾語 + 修飾語) + 指示詞 という順序ですから、"orang utan ini" は 「このオランウータン」 という意味ですね。

【文字は英文字と全く同じ】

これまで上でに例に出した単語からおわかりのように、マレーシア語の文字はローマンアルファベットをそのまま用います。つまり文字は英語のアルファベット26文字と100%同じです。フランス語のような母音識別記号もありませんので、オランウータン君のマレーシア語学習における文字学習課程は省略されることになります。

【発音学習に時間のかからない言語である】

英語のアルファベットと全く同じだからといって、発音が英語と同じにならないのは別の言語である以上当然です。しかしマレーシア語は音韻構造が複雑ではありません。日本語のように母音と子音が少なく且つ難度の高い発音の子音がないので、発音面での学習はそれほど手間取りません。口の形をあれこれ変えたり、舌の位置をいくつも覚えなければできないような種類の発音がほとんどないので、オランウータン君も安心です。

注:一般に他の言語(外国語という言い方は、”国”という字が含まれてるので誤解をうみます。なぜなら言語は国を越えて存在しますから) を述べるときに、すべて英語を例に出すのは、言語の規範がすべて英語かのような印象を与えるのでよくありません。残念ながらそう思っている人も多いのです。 英語は世界にあまたある言語の一つだという認識が必要です。しかしそうはいうものの、日本人が一番普通に習いかつある程度の素養があるのは、やはり英語ですからその知識を利用しないのももったいないことですね。

母音は "a" " i" "u" "e" "o" と "あいまい母音のe " の合計6つだけです。つまり [ e ] という文字には2種類の発音があるわけですが、発音を識別する 記号は一切付きませんので、単語毎に覚えることになります。 "terima kasih" ありがとう という単語の[ e ] はあいまい母音です、つまり 「トゥリマカシ」 というように発音し、テリマではありませんよ。 "perak " 銀という単語の[ e ] ははっきりとしたエですから、「ペラッ」 と発音します。

正確に言えばマレーシア語の母音 "a i u e o" は日本語の「アイウエオ」 とは幾分違いますが、超入門編ですから日本語式に発音しても構いませんし、それで大体通じます。ただ[u] だけは口をはっきりと突き出す形で 「ウ」 と発音してください。

注:日本語のウは 国際音標文字(IPA)で表すと [u] ではないのですが、そういう音声学の詳しい点はここでは一切省きます。日本語は音声学面から言えば、複雑ではない言語です、つまり発音学習にあまり時間がかからない言語です。

子音は b c d f g h j k l m n p q r s t v w x y z  です。すぐお気づきのようにマレーシア語にも [ l ] と [ r ] の区別があります。[ l ] と [ r ] は英語のそれとほぼ同じとここでは言っておきます。ですから英語を話す時に[ l ] と [ r ] の区別をちゃんとできる方は全く問題ありませんね。できない方は当然ながら区別して発音する癖をつける必要があります。アジア語、ヨーロッパ語を通じて[ l ] と [ r ] を区別する言語は多数派ですから、これに関してはしっかりと区別発音する練習を繰り返すことが大切です。尚[ r ] の発音で無理して巻き舌にする必要はありません。

[ b ] [ v ] の区別も英語と同じとここでは言っておきますが、マレーシア語の [ v ] で始まる単語はほとんど全部英語からの借用語であり、数がたいへん少ないので、ほとんど気にする必要はありません。例:" visa" ビサ、 英語のビザです。

[ x ] で始まる単語も英語借用語であり、[ q ] で始まる単語はほぼアラビア語の借用語であり、どちらも初級者は通常目にすることはないほど少ない。気にする必要はほとんどありません。

[ h ] と [ f ] の区別も英語と似ていますが、両方ともは英語ほど明確さはありません。どういうことかというと、英語は上の歯で舌唇をしっかりと噛みますが、マレーシア語は上下の唇を軽く合わせる程度です、ですから日本人には楽ですね。超入門ですからもちろん英語式に発音しても構いません。さらに [ f ] が語頭にくる単語は少ないです。例:"fikir" 「フィキー」、考えるの意です。

あと注意する発音としては[ c ] でしょう。[ c ] は日本語の チャチュチョ と同じような発音です。例: "cantik" 「チャンティッ」 きれい・美しいの意、"curi" 「チュリ」 盗むの意、"cinta" 「チンタ」 愛の意。

【難しい発音もあります】

難しい点も書いておきます。 語末にくる子音は発音する口の形にするがそれほどはっきりと音に出さない。日本語は母音で終る単語がほとんどなので、最後もはっきりと発音するくせがついています。しかし英語のような言語は語末が子音で終る単語が多いですよね。だから dog 「ドッグ」 というように 「グ」 をはっきり発音すると英語らしさがなくなります。 これとマレーシア語もほぼ同じとここでは言っておきます。ですから 最基本単語の tidak (否定する時に使う否定詞) を「ティダク」 と発音してはおかしくなります。語末の[ k ] は発音する口の形のままで終らせます、しかし単に 「ティダ」 だけではこれまたおかしく聞えます。ここでは便宜的に 「 ティダッ」 と表記して区別します。 

オランウータン君には多分この発音はできないでしょうが、人間様は練習すればできますから、オランウータンに差をつけるためにも(笑)頑張って練習しましょう。
例:"dekat" 「ドゥカッ」 近いの意、 「ドゥカット」 ではありませんよ。上で例に出した"perak " は「ペラク」ではありません。

【語順は英語式】

マレーシア語の語順は、Monyet (主語) + makan( 動詞) + oren (目的語) が基本です。この文章と同じ意味の日本語は サル(主語)がミカン(目的語)を食べる (動詞) ですから、動詞と目的語の位置がひっくり返っていますね。英語は A monkey eats an orange. ですからマレーシア語式です。

注:主語 + 動詞 +  目的語 の順番の言語は世界に数多くあると言語学の本には書かれています。タイ語、中国語(漢語)諸語、フランス語、ドイツ語など、よく知られた言語はこの順序です。ただし代名詞などが目的語になると順番が日本式になるフランス語のような言語もあるし、中国語では介詞をいれて目的語を動詞の前におく場合もあります。

動詞と目的語の語順は上で説明しました修飾語と被修飾語の順番と同じく、慣れの問題です。頭の中で動詞が先という規則を適用させる練習を繰り返せば、自然とそうなります。つまり自然になるくらいまでの練習は必要と言えます。例:"Azizan mencintai Siti"、 これは"Azizan loves Siti " と意味も形も同じですから難しくないですよね。Azizanは男性名、Siti は女性名です。

主語 + 動詞 の形といえば「雨が降る」のような場合は日本語と同じで、"Hujan turun " となります。英語のようなヨーロッパ語の多くは仮定主語を立てて"it rains" のようにしますが、マレーシア語は日本語流です。

【動詞に時制変化形はない】

英語を習う時、過去形、現在完了形、進行形といった時制の変化を学びますよね。もっとも英語はヨーロッパ語の中でも時制変化の少ない言語なのでその変化を覚えること自体にあまり時間を使う必要はありません。幸運なことにマレーシア語にはこの時制変化が全くないのです。ですから文章の現在、過去、未来に関わらず一つの動詞形で間に合います。次ぎはその例です:

Saya pergi ke Kuala Lumpur.  「私はクアラルンプールへ行きます」 という平叙文で特に時制は示していません。"pergi" は行くの意。
Saya pergi ke Kota Kinabalu tahun yang lalu. 「昨年私はコタキナバルへ行きました」、文中に過去を示すことば "tahun yang lalu" 昨年 を加えたが、動詞形は変化しません。
Saya pergi ke Penang minggu depan. 「来週私はペナンへ行きます」、文中に未来を示すことば" minggu depan" 来週 を加えたが、動詞形は変化しません。

すでに起ったことを述べるには、時間の経過、過去を示すことばを加えるだけでいいのです。例:kelmarin 昨日、tadi 先ほど、sudah すでに
これから起こることを述べるには、未来を示すことばを加えるだけです。例:esok 明日、nanti 後に、 bulan depan 来月

これから何何するという意思を示す単語 akan を加えれば、必然的に未来のことになるが、意思を強調しない限り無理に akan を加える必要はない。 例:Saya akan pergi ke Ipoh esok. 「明日私はイポーへ行きます」と、はっきり意思または予定を示していますね。

【動詞の人称変化もない】

さらに動詞の人称変化は日本語の動詞と同様に全くありません、英語の "A monkey eats an orange" の例をもう1度あげますと、"eat" は 3人称のため"eats" となっていますね。しかしこういった変化はマレーシア語にはありませんから気が楽ですよ。
Monyet (主語) + makan (動詞) + oren (目的語) の文で、主語が "saya" 私、"dia"彼または彼女、 "kami" 私たち、つまりどんな人称に替わろうと、動詞は常に"makan "です。

注:代名詞”dia” が 彼または彼女 の両方の意味を持っていることに、どうしてと思われる方がいらっしゃるかもしれません。タイ語でも同様に一つの単語で両方を示します。ヨーロッパ語の中にもフランス語の"on" のように語義の一部として両性を示す単語があります。文脈の中で男女はわかりますし、わからなければ説明的に言えばいいので、両性を示す3人称代名詞は便利な単語です。

【冠詞がない】

さらにもうお気づきのように、マレーシア語には冠詞がありません。monyet サル と oren ミカン にあえて "satu" 一つ を加えて限定する必要はありません。"satu" を付ければ「複数のミカンでなく一つのミカン」 と強調することになります。尚その際"biji " という助数詞も必要となりますが、超入門段階では省いても差し支えません。"The monkey " と定冠詞が着いた英文の場合、これに匹敵するマレーシア語の表現は "Monyet itu" というように指示詞をつけて表現する、とここでは言っておきます。つまり定冠詞もありませんから、この面では日本語と同じです。

注:"monyet yang tersebut" 、場合によっては"monyetnya" というようにも言えますが、そういった中級表現はここでは省略します。

【疑問文の形】

疑問文は平叙文の最後を抑揚させる形で"kah" をつけるのが一番簡単です、「君はこの件について(この事柄が)わかりますか?」という文を例にします。 新出単語: awak おまえ、君、あんた、 faham わかる、理解する、perkara 事柄、件
Awak faham perkara ini kah? 

しかしこの形は口語であり、いつもこればかり使っているとちょっと俗語的になってしまいます。そこで疑問文として口語でも書記でも使える形も覚えて、時には使いましょう。faham + kah という形です。
Fahamkah awak perkara ini?  

さらにちょっとあらたまった形の疑問形には "adakah" という疑問詞を付けますが、超入門段階ではしいて覚える必要はないでしょう。英語のdo you + 動詞 とは考えずに、疑問を示す疑問詞を文頭に置くと素直に考えればいいのです。
Adakah awak faham perkara ini?

注:"apakah" とすると、それはインドネシア語になりますのであまり使わないように(間違いではないので、もちろん通じる)。

この疑問文に対する答えは、
肯定の場合:"Ya" で受けます、つまり Yes です。発音は 「ヤ(ー)」
否定の場合:"Tidak" で受けます、つまり No です。発音は 「ティダッ」 
尚名詞を否定する場合のみ、 "bukan" 「ブカン」 という否定詞を用います。例: Ini bukan kereta baru.  これは新車ではありませんという意味。単語: kereta 車、自動車、 baru 新しい。

【それではまとめましょう】

Kami lihat perlawanan bolasepak.  という文を例にします。新出単語: lihat 見る、 perlawanan 試合、 bolasepak サッカー、です。意味は「私たちはサッカーの試合を見る」 です。これを「昨日彼はサッカーの試合を見ましたか?」 と変えてみましょう。
Dia lihatkah perlawanan bolasepak kelmarin?   となります。
"Dia" を主語にして "kelmarin" 昨日 ということばを加えれば、過去の意味になるのです。 "perlawanan" の後ろから修飾語"bolasepak "がかかって「サッカーの試合」となっていますね。"lihat" は人称でも時制でも変わりませんからそのままであり、語尾に疑問形を示す "kah" がついていますね。

【マレーシア語は最初の学習障壁が低い】

このようにマレーシア語は初級段階を終えるまでは、学習障壁の低い言語です。文字を新に習う必要はないし、発音面ではタイ語やベトナム語や中国語諸語にある声調及び有気音・無気音 という大きな壁がありません。ヨーロッパ諸語にある面倒くさい、動詞の時制変化と人称変化もありませんから、覚えたその日から動詞が使えます。

ここまではオランウータン君にもわかる超入門段階でした。1週間程度のマレーシア旅行の際に旅の会話帖のような便利ブックを持参される方は、こういった特徴を頭にいれておかれれば、マレーシア語の理解に役立つはずです。マレーシア旅行の後でマレーシア語に興味持った、またはマレーシアに住むから、という方はこういうマレーシア語の特徴を踏まえて、マレーシア語の学習書を買って学習を始めてくださいね。

90年代と違って、書店にはマレーシア語学習書が実に増えました。白水社、大学書林、めこん といった語学書専門出版社から出版されていますよ。それらの学習書ではこの短いコラムでは触れていない、触れられない点などを解説していますので、詳しくはそういった学習書を参考にしてください。

注:広義のマレー語(ムラユ語)に属するマレーシア語は、マレーシアの専門家が文法、音韻、綴り面などで統一の規則を定め、それを国が普及・一般化させている言語です。姉妹言語であるインドネシア語は、同じようにインドネシアの立場から規則を定め国が普及・一般化させている言語です。どちらもマレー語出自ですから基本構造・特徴は当然同じですが、諸所の面で違いがあります。


【おまけ:オランウータンにはわからない中級レベルは急に難しくなる】

最後にオランウータン君にはわからない、中級レベルのマレーシア語のお話しです。超入門レベルだけの知識では、ちょっとした複雑な会話はできませんし、文章も読めませんから、中級になれば次ぎに紹介するようなことを学習することになるという、単なる”さわり”です。

"buka" という単語(語幹)は開けるという意味です。これが規則に従がって派生語を生み出して語彙を豊かにしていきます。
ア  Jangan buka pintu untuknya. 
イ  Jangan bukakan dia pintu.  
両方とも 「彼のために戸を開けてはいけません」 という意味ですが、動詞形が違います。mem + buka で 「開ける」 という他動詞になります、会話ではmem を省くことがよくあり、 buka+ 何々 と アのように簡略化します。mem+buka + kan で 「誰誰のために開ける」となります、それが イ の例です。 pem + buka は開ける人の意または栓抜きのように開ける道具の意、 pem + buka + an は開始の意、 ter + buka は公開された、開けられたまま という意味。尚 untuk + dia → untuknya  と変化します。

マレーシア語の単語はこの基本形とも言える語幹にいろいろな接辞を付加することで意味が増え、品詞が変化します。つまり基になる語幹の前または後ろまたは前後ろの両方に、決められた規則に従がって接頭辞と接尾辞などがつくことにより、語彙を豊かにしていきます。その際語幹の一部が変化したり、消えたりするので基となる語幹を知らないと辞書が引けないことになります。

その例を上げます:文章中には通常 menganggur と出てきますが、この語の語幹は"anggur" なので、辞書は anggur で引きます。 meng + anggur 失業する、peng + anggur 失業者、 peng + anggur + an 失業、 というように派生語が豊かになります。
"tempat" は場所、容器、地点、場所、地区などとたくさんの意味がある基本語です。これが動詞化すると、 語頭の[t] が消えます。 menempati その場に住む、占有する といった意味です。  petempatan 居住地、bertempat 住むところがある、つまり住む、などと派生語が増えていきます。

どうですか? 複雑になってきますね。この中級レベルになると嫌になる人が増えてきます(イントラアジアも時々そうなりますよ)。でも語学はここが分水嶺ですから、オランウータン君との差を広げたい人はここで頑張って下さい(笑)。



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