鮎と戯れて・・・魚族に感謝

東北地方を中心とした短い夏のあまり多くない鮎釣りの記録。家族に感謝して。近くの広瀬川の環境等にも拘るも、オフは時事問題も

ビルマ、絶望の戦場

2022-08-16 13:48:35 | 思いつくまま

  

午後から雨が降ってきました。今ほぼ止んだのかな。午前中も時間の経過とともに周りは薄暗くなってきましたので、いつ降るかとは思っていたのですが。それで幾分蒸し暑さが和らいだかな?

  

ということで、きょう正午の観天望気です。 天気:曇り、雲量:9割以上、気温:32.5度、湿度55%、風速:5m/s,不快指数:82 となっています。思っていた以上に気温は上がっていたのだ!きのうの正午は23.5度だったのです。9度も低かった!!

  

きのうのNHKスペシャル、ご覧になりましたか? 私はきのう録画して、きょう午前中に見ました。””ビルマ 絶望の戦場””です。素晴らしい番組でした。こういう番組を見るとさすがNHK!と褒めたくなるのですが、この前引用したように、「今の日本」を扱う番組では全く見応えのない番組となっているのが残念です。

  

NHKの幹部連中は御身大切で今の政権には絶対に物申さず、忖度しまくるのでしょうね、予算を通過させるためにジャーナリズムの使命をどこかに置き忘れているのでしょうか。だから受信料は払いたくないのですが、もう何十年も前に仕方なく支払っています。

  

いやあ、参りました。自分の知識のなさに愕然としました。後期高齢者に間もなくなろうとしていますが、一時的にではあっても事実を知ってよかったです。反戦の意思がますます強まりましたから。

  

今はミャンマーと呼ばれていますが、ビルマは太平洋戦争でも極めて大きな被害を出した戦場として有名です。無謀な作戦立案のために何万人という将兵が戦闘による死亡というよりは病死とか餓死で亡くなったインパール作戦がよく知られています。牟田口中将は戦後も生き残っているのですからね。

  

番組ではインパール作戦そのもの自体よりは、インパールで負けてから敗戦を迎えるまでのビルマでの出来事というか戦闘行為、撤退作戦、敗退を当時の証言者の言葉を交えて描写していました。

  

インパール作戦自体では3万人が犠牲になったのですが、その後ラングーンまでの撤退中に「それをはるかに上回る将兵の命が失われていた。 インパール作戦の中止後も無謀な作戦が繰り返され、撤退時は雨期の土砂降りの中、多くが病気や飢えで死んでいった。」(番組の案内文より引用)

  

終戦までにビルマで亡くなった16万7千人のうち実に80%の人が最後の一年間で死者となっているという事実に圧倒されてしまいました。この理由として、英軍の将校は、日本軍の高級将校には「道徳的勇気の欠如」があると言っていました。つまり、失敗を失敗と認める勇気がないということです。

  

インパールやそこから撤退するために南部のラングーンを目指して南下するのですが、その道のりは果てしなく困難極まったものでした。その時ラングーンの司令部の高級将校たちは日本から来た芸者遊びに興じていたというのですから何をかいわんやです。

  

挙句の果てには司令官以下の高級将校たちは必死に戦っている部下を見殺しにしてラングーンを脱出しているのです。夜逃げです。自分たちだけが部下に知らせずビルマから逃げているのです。

しかも、さらに部下には死守せよと徹底抗戦を命令して、自分たちは逃亡しているんです。そして、戦後も生きていたのです。たぶん高額な軍人恩給をもらいながら、のうのうと生き恥(とは思わなかったでしょうが)をさらしていたのです。

こんなにもビルマはひどい状況だったのかと愕然としました。あまりにひどすぎます。まるで昭和20年8月の満州でのできごと、そのものではないですか。ソ連の参戦、侵攻を開拓民には知らせず、自分たちだけ家族もろとも満州を人より先に逃げ出している関東軍の高級軍人(職業軍人)たちの前例がビルマであったのです。

いやあ、これは絶望の””戦場””などではないです、絶望の””日本軍(の高級将校)””、日本陸軍です。ビルマでも棄民政策がとられていたのです。司令官たちが逃げ出したのに、徹底抗戦の命令だけは残し、その結果例えば日綿実業の支店長が中隊長となり、社員が兵隊となって戦わざるを得なくなったのです。

まるで日本軍の無責任体質むき出し、救いようがないじゃないですか。今の自衛隊にそういう無責任体質は引き継がれてはないのでしょうか、危惧します。まあ、いまはアメリカ軍の極東部隊の一員ですが、旧日本軍の精神とアメリカ軍の精神、うまくかみ合っているのでしょうか。

           


  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする