S.Boy blog

いかに生きるか いかに撮るか

生きるヒント2(角川文庫) 五木寛之

2008-11-29 | 日々
-いまの自分を信じるための12章-

気に入ったフレーズを書きつづってみる。

1章 損する

・・・人が気にしている欠点には限りがありません。
 そのことによって<ソンしてる>と思うこともあるでしょう。自分を駄目な、いやな人間だと情けなく思うこともあるでしょう。
 しかし、カミとか、ホトケとか、そのような宗教的な光は、むしろ心貧しき者の上にこそ射すのだと思います。


2章 励ます

 ガン細胞や、病気や、障害を<悪>とみなし、それをやっつけり、戦って勝つ、叩きつぶす、という姿勢には無理があるような気がしてなりません。


3章 感じる

<体が自分に話しかけたがっている>
というのは、おそらくとても曖昧な言い方です。しかし、なんとなく正しい考え方のような感じがする。

4章 任せる

 努力をしたから、その分だけむくわれて当然だという理屈は、ないんじゃないかとぼくは思います。人生とは、思うにまかせぬものなのです。その気になって頑張っても、できないことはできない。
 なにかが働いているのです。自分の力をこえた、目には見えないなにかが。

5章 乱れる

・・・人間も、自然も、この世界も、変なところ、乱れたリズム、いいかげんな仕組み、などをどこかに隠している。そして、その乱れが消えると正常なリズムも働くことができないのではないか。

6章 夢見る

 すべてを何かの手にまかせる。そして、そのまかせるという決心すら、自分がしたのではない。目に見えない大きな光が人間をあたたかく照らして、すべてをその手にゆだねよう、という気持ちに向うからさせてくれるのだ、という。

7章 忘れる

「記憶力にすぐれた人は、想像力に欠けるんだよ。その反対に豊かな想像力にめぐまれた人は、往々にして記憶力に欠けるんだ。人間というものは風船とおなじでね、その大きさはみな同じなのさ。だから片一方を大きくふくらませると、その反対側がくぼむ。物忘れがひどいってことは、また別な面で恵まれていることなんだろう」

8章 教える

 この世に<青い鳥>が必要なら、それは自分の手で作るしかないんだよ、と。はじめっから用意された<青い鳥>つまり希望なんかない。しかし人間にはそれが必要だ。だからこそぼくたちは、それを自分で生み出すしかないんじゃないか。希望も、夢も、幸福も、すべて準備されてはいない。

9章 認める

 そもそも、勝つとか負けるとか、そういう考え方そのものに問題があるのです。私たちは人生をあるがままに受け入れなければならない。

10章 属する

 風のように見えない故郷をもつこと。いま生きている場所を母国と感じること。
 キザなようですが、それが、ぼくの理想なのです。

11章 出会う

 人はこの世を去り、ふたたびこの世へもどってくる。そしてふたたびこの世を去り、またしばらくして帰ってくる。このように人間の生命は、往き還り、還りまた往き、尽きることなく宇宙の大きな流れの中を<往還>する。

12章 愛する

 宗教も科学も、もともとは今よりはるかに雑然としてあやしげなものだったはずです。それが洗練され、形が整えられ、純粋化されてゆき、そして痩せてゆきます。豊かなものが削ぎおとされ、高級になったぶんだけ貧しくなってくる。すべての文化は、そういう運命をたどるようです。
 芝居も、音楽も、お茶も、文芸も、みんなそうです。

バッシング

2008-11-27 | 社会
どうやら麻生バッシングが本格的になってきた感じがする。
マスコミは麻生首相の失言を毎日期待しているのだろう。
だいたい、こんなうさん臭いおっさんを首相に選ぶような政党は、すでに末期症状なのだと思う。
ちなみに私は、石破さん支持でした。



PHOTO:八幡・流れ橋 BY GX200

疑念

2008-11-26 | 社会
 昨夜NHKのニュースを見ていたら、クロマグロの漁獲枠制限に絡んで、日本が魚を乱獲して資源が減っているという報道をしていた。
 ちょっと待て。どこかで読んだか聞いたかのしたのは、日本人が魚を食べなくなって、このままでは漁業を継ぐものがいなくなるとか、もっと魚を食べるべきとか、そんな話だった。

 一方、以前ナショナルジオグラフィックで、アフリカのどこかの国々(おおよそ海に面した大部分と思うが)が、底引き網で魚をねこそぎ捕って、先進国に売れるものだけ輸出し、残りの魚を流通させずに海へ廃棄しているという記事を読んだことがある。たしか昨年あたり。

 日本は売れない魚でも練り物や飼料や、うまく活用しているのではないかと思う。
 もっともらしいことを言っていた御用学者っぽい輩も含めて、どうも最近のNHKの報道はうさん臭い。

PHOTO : 京都・八幡市 GX200

御所

2008-11-24 | 関西広域
奈良県の御所(ごせ)に立ち寄る。この季節、16時過ぎには太陽が葛城山に隠れ、日が当たらなくなる。

上の写真を撮ったのが16:02、下の写真は16:06撮影。





さて帰ろうと近鉄御所駅に戻ったら、奈良交通のバスが止まっていた。このバス、なんと和歌山の新宮から十津川を通り、紀伊半島を縦断してきたバス。あとで時刻表を調べたら、新宮を9:56に出発していた。大和八木まで行く。ハイカーの人が多く乗っていた。
学生の頃から一度これで半島を縦断してみたいと思っているが、なかなか実現できない。




PHOTO:EOS40D

蓮如物語 (角川文庫) 五木 寛之

2008-11-24 | 日々
蓮如の生涯を年少者向けにやさしく書かれている。中学生くらいになると反抗心が出てくるので、できれば小学校高学年までに読ませたい。もちろん、大人でも仏教を理解する取っ付きに最適。大きい活字で文字の間隔も大きくとってあるので、すぐに読了できる。

私は奈良でしたが

2008-11-23 | 日々
朝は曇っていたものの、近鉄橿原神宮前駅に降りた頃は秋晴れに。今日はどこも行楽で賑わったことでしょう。
帰りに乗った18時前の京阪は、京橋を6分遅れ。京都方面の混雑で、折り返しの特急までもが遅れていた。京都の名所は紅葉で大変な混みようだったのだろう。乗換の枚方市で見た京都からの特急は満員でやはり6分ほど遅れていた。
お疲れさまでした。明日は天気も下り坂とのことで、ゆっくり体を休めよう。

PHOTO:橿原神宮  GR DIGITAL II

リコーGR DIGITAL II  不自由さと想像力

2008-11-23 | 機材関係の話
「また買ったの?」とクラブメンバーからなかば呆れ顔で見られたのは、GR DIGITAL2を持って行ったから。 カードで買ったので引落はボーナス後。つまり、先に金を使ってしまったことになる。

 一時期、EOS5DMARKIIを無理して買うという構想も持っていたのだが、この年末および数年間この先のボーナスはかなり厳しくなりそうだということ、フルサイズはあと3年もすれば10万円台になっているだろうから、あせって今買う必要はないだろうということで廃案。

 GX200があるのに、なぜGRかというと、EOS5DMARKII構想と発想は共通で、要は単焦点レンズで撮りたいということ。ズームは便利。写りもよくなってきた。けれど、便利じゃない固定焦点の装備で撮りたかった。便利なものだけに頼っていると頭を使わなくなり、ひいては想像力が落ちる。仕事じゃなく、楽しみで写真やってるんで、不自由さを楽しみ、想像力で遊んでみたい、とそんな気持ちがきっかけ。3年後はフルサイズ一眼と28mmレンズを買おう。


人間の関係(ポプラ社)

2008-11-23 | 日々
『人間は「関係」がすべてである』という考えにもとづくエッセイ。気に入った一節を。

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 たとえば、革命家というのは、世のため、人のために革命に身をささげても、最後には民衆から裏切られ、追放され、処刑される。これが正しい革命家のあり方だと、ぼくはずっと思ってきました。
 それと同じで、自分の行為は決してむくわれない。そう思いながらも一生懸命尽くし、見返りを求めない。すべて裏切られても仕方ないし、ひょっとしてほんの少しでも相手がそれに対して好意をしめしてくれたなら、飛び上がって喜べばいい。
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