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コンゴ民主共和国・国家英雄をたたえる日2017

2017-01-17 12:30:58 | アフリカ情勢
コンゴ民主共和国では1月16日、1月17日と、続けて祝日がある。「国家英雄英雄をたたえる日」と名付けられている。

きのうの1月16日は、ローラン・デジレ・カビラ元大統領の命日。1996年、東部からキンシャサに入城し、モブツ体制を倒した。コンゴ戦争の最中、2001年に暗殺され、子息であるジョセフ・カビラ・カバンゲが元首の職位を継いだ。


そしてきょう、1月17日は、コンゴの英雄であるのみならず、アフリカの英雄でもある、パトリス・ルムンバの命日である。コンゴ独立時の初代首相だ。

コンゴ人による、コンゴ人のための真の独立を目指した。大統領のジョセフ・カサブブが親ベルギー、西側協調路線であったのに対し、ルムンバはパンアフリカニズムを貫こうとした。民衆から絶大なる人気と支持を誇った。

しかし独立とともに噴出した大統領との対立、コンゴ動乱などの中、欧米列強からは「危険分子」だとみなされ、わずか3ヶ月で首相の地位を追われる。身の危険を察したルムンバは隠密裡に逃亡を図るが、あえなく囚われの身に。最後はカタンガに連行され、リンチの末銃殺される。当時まだ35歳だった。

その後、民衆は「ルムンバがいない」とそぞろだって騒ぎ始める。当局は証拠を隠滅しようと、ルムンバの遺骨を掘り起こして硫酸で溶かした、というエピソードまで残っている。ルムンバの生涯は、映画'Lumimba!'(邦題「ルムンバの叫び」)で詳しく見ることができる。アフリカ政治の凄惨で残虐な歴史の一面を物語る。しかし彼の死にはまだよくわかっていない部分もあり、識者による多くの著作が残されている。


ルムンバのことは毎年この日に繰り返し述べているが、今年もこの日に、アフリカの先人に哀悼と敬意を表したい。

追伸: きょうは阪神大震災の日でもありますね。深く哀悼の意を表したいと思います。

(おわり)

コンゴ民主共和国・国家英雄をたたえる日2016

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