年初からコンゴ民主共和国の大統領選挙、コートジボワール・バグボ前大統領の国際刑事裁判所からの釈放をめぐる審理、ガボン・ボンゴ大統領の健康問題とクーデターなど、ビッグな話題の陰で、地味に進んでいるセネガルの大統領選挙。第一回目投票期日24日まで、一ヶ月を切った。
(セネガル大統領府 2013年撮影)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/27/0c/b351dbb233040dc676a8479a4d3060e1.jpg)
1月20日23時半過ぎ、憲法評議会は2枚の告知を掲示した。その掲示には「5人の大統領候補の届け出が受理された」と書かれていた。その5人とは?
(フランス国際ラジオ放送(RFI)ウェブサイトより)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/60/28/1c80895c8846e5b9ddf73b9248a736f3.jpg)
(参考記事)
セネガル大統領選挙も始動!〜候補者届出、出揃う
有効届出候補者5人は、以下のとおりである。
(左から、マディケ・ニャン、エラジ・イッサ・サル、マッキー・サル、イドリサ・セック、ウスマン・ソンコ。seneplus.webより。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/bc/fa9f374fac8cd6630d16ed031616d902.jpg)
筆頭はマッキー・サル、現職大統領。2012年、アブドゥライ・ワッドのあとを継ぎ、7年にわたる政権の審判はいかに。
イドリサ・セック。ティエスの風雲児。ワッド大統領の息子と評され、首相も務めた。その後、ティエス・ゲート事件で失脚。復権を目指す。
ウスマン・ソンコ。税務官僚、労働者組合指導者出身の新鋭、おおきな支持を得ている若年層の票をまとめられるか。
マディケ・ニャン。司法大臣、外務大臣などの閣僚歴任の弁護士。ワッド政権時代にはババカル・セイ暗殺事件の弁護人も。野党票を伸ばせるか。
エラジ・イッサ・サル。伏兵の立候補、野党「統一と団結」(Le parti de l'Unité et du rassemblement: PUR)党首、ティバワンヌ・ティジャン派。
事前の報道ぶりでは、現職マッキー・サル大統領に4人が挑む格好だ。焦点は、第1回目の投票で、サル大統領が過半数を取れるかどうか。もし決選投票に進めば、野党大連合に真っ向から立ち向かうこととなる。それは前回2012年、マッキー・サル自身が、大統領の椅子を手に入れたあの時と、まるで逆の光景となる。
今回の選挙戦の前哨戦で最大の山は、二人の有力候補の立候補が認められるかという点にあった。一人は元ダカール市長のカリファ・サル。もう一人は、前アブドゥライ・ワッド大統領の実息、カリム・ワッドだ。
(左から、カリム・ワッド、カリファ・サル。jeuneafrique.comより。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/2e/a9/a489f1285f9fc280ef2c22359a22eaa6.jpg)
憲法裁判所は、大統領候補届出審査に関する14日の暫定発表で、両氏を立候補資格がないものとして判断した。そして20日の確定結果発表でも立候補を棄却。両氏は西アフリカ経済共同体(ECOWAS)に緊急申し立てを求めたが、これも棄却された。
カリム氏は、公金横領の罪に問われ、禁錮6年の刑に。36ヶ月にわたる勾留を受けた。恩赦による釈放とともに、カタールに逃避している。今回の届出棄却はこの罪によるものではなく、選挙人資格証明に必要なECOWAS発行の身分証明書の原本証明を欠いていたため、また追加された書類におけるシリアル番号が有効ではなかったため、などとされている。
カリファ・サルは公金横領、詐欺の罪に問われ、5年の判決を言い渡されている。
野党勢力は、マッキー・サル政権による恣意的な決定であると厳しく糾弾している。前ワッド大統領のセネガル民主党(PDS)は、カリムに候補を一本化、「プランBはない」としていた。今回、党として選挙への出馬が阻まれた格好となる。
「民主主義の優等生」も所詮はアフリカの国。怪しい雲行きの中で、選挙戦に突入する。
(おわり)
(セネガル大統領府 2013年撮影)
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1月20日23時半過ぎ、憲法評議会は2枚の告知を掲示した。その掲示には「5人の大統領候補の届け出が受理された」と書かれていた。その5人とは?
(フランス国際ラジオ放送(RFI)ウェブサイトより)
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(参考記事)
セネガル大統領選挙も始動!〜候補者届出、出揃う
有効届出候補者5人は、以下のとおりである。
(左から、マディケ・ニャン、エラジ・イッサ・サル、マッキー・サル、イドリサ・セック、ウスマン・ソンコ。seneplus.webより。)
![](https://blogimg.goo.ne.jp/user_image/7f/bc/fa9f374fac8cd6630d16ed031616d902.jpg)
筆頭はマッキー・サル、現職大統領。2012年、アブドゥライ・ワッドのあとを継ぎ、7年にわたる政権の審判はいかに。
イドリサ・セック。ティエスの風雲児。ワッド大統領の息子と評され、首相も務めた。その後、ティエス・ゲート事件で失脚。復権を目指す。
ウスマン・ソンコ。税務官僚、労働者組合指導者出身の新鋭、おおきな支持を得ている若年層の票をまとめられるか。
マディケ・ニャン。司法大臣、外務大臣などの閣僚歴任の弁護士。ワッド政権時代にはババカル・セイ暗殺事件の弁護人も。野党票を伸ばせるか。
エラジ・イッサ・サル。伏兵の立候補、野党「統一と団結」(Le parti de l'Unité et du rassemblement: PUR)党首、ティバワンヌ・ティジャン派。
事前の報道ぶりでは、現職マッキー・サル大統領に4人が挑む格好だ。焦点は、第1回目の投票で、サル大統領が過半数を取れるかどうか。もし決選投票に進めば、野党大連合に真っ向から立ち向かうこととなる。それは前回2012年、マッキー・サル自身が、大統領の椅子を手に入れたあの時と、まるで逆の光景となる。
今回の選挙戦の前哨戦で最大の山は、二人の有力候補の立候補が認められるかという点にあった。一人は元ダカール市長のカリファ・サル。もう一人は、前アブドゥライ・ワッド大統領の実息、カリム・ワッドだ。
(左から、カリム・ワッド、カリファ・サル。jeuneafrique.comより。)
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憲法裁判所は、大統領候補届出審査に関する14日の暫定発表で、両氏を立候補資格がないものとして判断した。そして20日の確定結果発表でも立候補を棄却。両氏は西アフリカ経済共同体(ECOWAS)に緊急申し立てを求めたが、これも棄却された。
カリム氏は、公金横領の罪に問われ、禁錮6年の刑に。36ヶ月にわたる勾留を受けた。恩赦による釈放とともに、カタールに逃避している。今回の届出棄却はこの罪によるものではなく、選挙人資格証明に必要なECOWAS発行の身分証明書の原本証明を欠いていたため、また追加された書類におけるシリアル番号が有効ではなかったため、などとされている。
カリファ・サルは公金横領、詐欺の罪に問われ、5年の判決を言い渡されている。
野党勢力は、マッキー・サル政権による恣意的な決定であると厳しく糾弾している。前ワッド大統領のセネガル民主党(PDS)は、カリムに候補を一本化、「プランBはない」としていた。今回、党として選挙への出馬が阻まれた格好となる。
「民主主義の優等生」も所詮はアフリカの国。怪しい雲行きの中で、選挙戦に突入する。
(おわり)