甘酸っぱい日々

面白くても何ともならない世界で 何とかしようとする人達のために

SIX GUNS (17/10/24)

2017-10-24 23:00:00 | ライブ感想♪
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『SIX GUNS』
2017/10/24(火) 19:00~ @神保町花月
出演:ライス、しずる、サルゴリラ

ライス:昔ながらの喫茶店
しずる:ラーメン屋(バイト掛け持ちの先輩)
サルゴリラ:2人の刑事(麻薬組織のアジトに突入)

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本日はSIX GUNSに行ってきました。
毎回3組のネタとユニットコントを披露していますが、今回はユニットはなし。
数日前にツアーがあったばかりということで、写真を見ながら振り返りトークしよう!
………という導入の、茶番でした。ド茶番でした。
このメンバーのガチの茶番を見たの本当に久しぶりでした(笑)。「ガチの茶番」という言い方もおかしいですね(笑)。
でも、この言い方が自分の中で一番しっくりきます。
全員が全力の白熱の演技。こんなに茶番成分が高い状況を久しぶりに見たので、なんだか途中から胸やけがしてくるくらいでした(笑)。

企画の話は一度置いておいて、ネタのメモを。

ライスのネタは、昔ながらの喫茶店。

【ライス】コント/地上げ屋【ネタ】


このネタはもうとにかく、見るたび見るたび、「バラシ」に行くまでのフリの演技のキレが増していて、ドキドキワクワクします。
時間をたっぷり使って、丁寧に振って、こんなに緊張感を作って大丈夫なのかと一瞬思えてしまうくらいだけど、それを必ず笑いが超える。
このネタ、導入も、展開も、二人の演技も、アドリブっぽい部分も、みんなみんな大好きだけど、
それを差し置いても、とにかくとにかくオチが好き。
オチがスコーンと決まる感じがするの。オチが決まる音が聞こえてくるような気がするの。
その後、大きな笑い声と拍手の音が私の耳に飛び込んでくるの。それが好き。
導入は徹底的にピンと張りつめた空気を作って、
「バラシ」の部分で爆発的な笑いをとって、
中盤は着実に笑いを積み重ねていって、
途中ちょっとアドリブっぽい部分も入れて、
一瞬感動する空気に持って行くけれど、そこから一気に落とす。
黄金パターンだけど、やっぱりこういうネタって、最高に面白いです。

しずるのネタ、ラーメン屋(バイト掛け持ちの先輩)。
シンプルで非現実的な設定なのに、池田さんの圧倒的な表現力で納得させられてしまうのがすごい。
こういう、丸腰で戦いに行くみたいな姿勢こそ彼らの真骨頂のようにも思えます。

サルゴリラのネタ、2人の刑事(麻薬組織のアジトに突入)。
今までに見たサルゴリラの中で一番好きだー!フリのセリフもしっかり固めて、徹底的にシリアスな雰囲気で行ってるのがとてもいい。
そして、笑いどころが非常にくだらなくて、演技力のムダ遣い感が際立っているのがさらにいいですね(笑)。

企画は、ネタ終わり6人が普通に登場して、ツアーの振り返りをしようとトークを始めるところからスタート。
早速ツアーの写真をスクリーンに映し出してみんなで見ようとするも、袖からスタッフさんがすごい勢いで、赤羽さんを呼ぶカンペを見せているらしい。
赤羽さんがそのカンペの通り袖に引っ込むと、「おい、おい、やめろよ!!」という叫び声が聞こえてくる。
児玉さんが様子を見に行くと、なんと赤羽さんが、性犯罪の疑惑をかけられ、警察に連行されたという……。
………っていう、茶番の始まりです(笑)。
まあ、私もね、最初、赤羽さんがカンペで呼ばれてる辺りまでは、ちょっとだけ、本当なのかもしれないって信じてましたよ?
ただ児玉さんが「性犯罪の疑惑で…」って言い始めた時に、私、心の中で「うわぁ始まったよ…」ってつぶやいちゃった(笑)。
でも、それがまた楽しいのよね。

スクリーンに映し出した赤羽さんの写真は、
お客さんのお尻を触っているように見えたり、遠くからお客さんを品定めしているように見えるものばかり(笑)。
(この企画のため、ツアー中にそういう設定で撮っていたらしい)
そんなわけで、犯罪者の写真をお客さんに見せてはいけないと、作家の中村元樹さんが必死に写真を編集して赤羽さんの存在を消そうとするも、
モザイクが雑で全然消えていなかったり、「ピー」音ばっかりだったりとひどい状況になっていく、という設定でした。

余談ですが、このユニットの役柄というか、立ち位置の設定は、「お客さんのためになんとか企画を遂行しよう!」と必死になる村上児玉と、
「犯罪者の写真を見せるわけにいかないだろ」と止めようとする池田田所という設定。
そんな中、関町さんはどちらにも付かずに、双方の言い分を聞きながら軟着陸させようと立ちまわっていて。
茶番なんだから、演技なんだから、別に自分で設定を決めてどちらかの立場になればいいのに。
でも、例え茶番でも、揉めてる人がいるとそのどちらにも付かずに仲裁に入る関町さん、根っからそういう人なんだろうなと見受けられてしまって、
そんなところも好き、こういうところこそ好き。などと思ったり。

写真を見ながらのトークは、赤羽さんが映っていないものでは普通に本当のツアーの裏話。
夜の宴会の時に池田さんが、お腹いっぱいになったお客さんに、「走ったらお腹がすくから!」と宴会場を走らせた写真、最高に面白かったです(笑)。
他に、お酒に酔ってしまって宴会場の舞台の下で寝転んでしまった村上さんの写真を見て、
池田さんが言った「死んだ演歌歌手」という例えにおなか痛くなるくらい笑いました(笑)。
関町「2段の段差すら降りれないの?」
宴会場のカラオケで、前前前世の替え歌で、突然のフリによって「純純純世」を歌わされた村上さん、即興でコントへの愛をこめて歌い上げる。
「良い設定をコントに落とし込むんだよ」「コントの神様が笑いかけてくれるから」みたいな歌詞がすぐに出てくるのさすがです。
さすが純さ~ん(絶景雑技団の純さん)

まあしかし、3組+竹内さんで、自由な楽しいツアーで、
そんな中で「次のSIX GUNSに使えることをやりたい」という思いが一致して、
わざわざ手間をかけて赤羽さんの疑惑の写真(笑)を撮ってこのライブのために準備してくれていたなんて。
ただツアーを楽しんでいるだけでもいいのに、というかそれ以上のことは求められていないのに、
自主的に手間をかけて、面白いことを追求しようって。
その心意気が嬉しいし、その心意気で6人+スタッフさんたちが一致している様子を見せていただけるのも、また嬉しいことです。
……まあ、その設定はひどい設定でしたが(笑)


正直、企画が始まった直後、本当に今回のSIX GUNSはツアーの振り返りトークだけだと思っていた時、
村上さんが「まあ3組のネタは見れたからチケット代分は楽しんだでしょ?」みたいなことを言っていた時、
ちょっとだけ、残念な気持ちになってしまったんです。
もちろん好きなメンバーが集まっていて、トークでも十分楽しいとはわかっているけれど、今月はユニットコントなしかぁ…って。
ユニットで演技している空気感も好きなのになあって。
そんな私の気持ちを見透かされたように、ツアーのトークもしつつ、茶番(笑)も見せてくれるなんて。
この人達には敵わないなと、しみじみ感じた瞬間でもありました。
そうやって、いつだって、私の一歩先を行ってくれる人たちだから、やっぱり好きなんです。


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