先日、間取りは平面でなく、立体で考える記事を載せました。
昨日は、熱損失係数の記事でした。
ミニストックの熱損失係数(2.06w/㎡k)はネイティブディメンションズで標準(1.9w/㎡k)としている数値よりも悪くなっています。
なぜ、それで「良し」としているのか。
それは、ミニストックは立体だから。
熱損失係数は総熱損失を床面積で割っているので、平面的な考えです。
図のように A と B は幅と奥行きが同じなので、面積は同じですが、高さが違うので容積が違います。
容積が違えば暖房器具も大きなものが必要になりますし、表面積も違うので、逃げて行く熱の量も違います。
だから、平面的な数値である熱損失係数だけでは正確な比較はできません。立体的な数値である総熱損失を踏まえての検討が必要です。
立体的な設計をしたミニストックは、建物容積が185.63?(立方メートル)です。
小さく、小さく、小さくで設計したミニストックの延べ床面積は52.17㎡(15.78坪)ですので、容積の185.63?を割ると、平均の天井高が算出できます。
185.63÷52.17=3.56
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ミニストックの平均天井高は3.56m
住宅の天井高は普通2.4m程度のはず。
なぜ、普通よりも高い?小さく、小さく、言ってるのに?
ミニストックはわずか建築面積9坪、2階建ての小さな住宅ですが、未利用空間をフル活用した4層住宅です。
法規上の床面積は15.78坪ですが、実は坪単価を計算する時に使う「施工床面積」に換算すると31.56坪にもなります。
えぇ、たった9坪2階建ての家なのに、施工床面積は31.56坪。
これだけではありません。
31.56坪とは104.33㎡ですが、これに普通の天井高2.4mを掛けると、
104.33?2.4=250.39
普通31.56坪の家を建てると容積は250.39?になるのに、ミニストックの容積は185.63?で納まっています。
なにやら複雑になってきました。
面積で比較するとミニストックの容積がいかに小さいかが分かります。
じゃぁ、確認の意味でミニストックの容積185.63?を2.4mで割ってみましょう。
185.63÷2.4=77.35
77.35㎡、つまり23.40坪です。
こんがらがっていると思うのでまとめます。
法規上の床面積がわずか15.78坪のミニストックですが、施工床面積は31.56坪あります。但し、建物容積は23.40坪の家と同等です。
つまり、小さい箱の中に幾重もの床を作り出し、用途に応じて天井高を使い分けた超コンパクト住宅がミニストックの真相なのです。
なお、ミニストックは23.40坪の住宅と同等の容積と言う事が分かりましたので、ミニストックの総熱損失を23.40坪(77.35㎡)で割ると、1.59w/㎡kになります。
つまり、ミニストックの性能は次世代省エネルギー基準の北海道地域レベルをクリアしている事になります。
狭小住宅 + 高性能住宅 = 省エネ住宅
です。
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