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新潟市の住宅設計事務所ネイティブディメンションズ=狭小住宅や小さい家、構造計算、高気密高断熱が好きな建築士のブログ

どちらかと言えば好き

2021-12-27 21:03:14 | 建築雑談
リノベ現場は内部先行で解体が着々と進んでいます。外部は足場を掛けるので年明けからにします。

解体して思うことは、つくづくツーバイパイセンは木造建築のゴールだなって思うこと。
決められた順番で建てていくと、構造、気密、断熱、防火が勝手に出来上がっちゃう。
在来木造なんて、それぞれがバラバラの仕組みだから、いちいち構造のための工事、気密のための工事、断熱のための工事、防火のための工事が必要でした。

そして、やっぱ面倒だなってことになって、イマドキの在来木造はほぼツーバイパイセンのパクリです。
柱があるかないかの違いだけと言っても過言ではないくらいパクリまくってます。

ほんとにツーバイパイセンの考え方は大好きです。

だから、ツーバイにしちゃえばいいのにって思いたいところですが、その柱を「なでなで」したいのが日本人。

構造がそのまま意匠にできる在来工法もやっぱすごいんですよね~。

にしてもツーバイパイセンの実力は写真の通り。
25年前の建物でありながら、防湿フィルムがきちんと施工されていて、断熱材はふかふか。
6面体のモノコック構造のおかげもあり、壁がねじれているところもほぼありません。

リフォームって「見た目良くても、壁ん中はどうなってるか分からない」っていうのがギョーカイの一般常識だと思うんですが、ツーバイパイセンは、見た目以上に壁ん中がきれいです。

一点注意するとしたらツーバイは「梁」の概念がないこと

この写真のように開口部が門型になっていますが、これが梁の代わり。
そして、この梁が「ツーバイはリフォームに不向き」と言われる所以。
動かせなくはないけど、スタッド(在来木造でいう所の柱)の本数や釘の打ち方が決められているので、ツーバイをちゃんと理解してないと工事できないんです。

まぁ、在来木造もきちんと理解してないと工事しちゃいけないんですけどね。


ということで、これがむかーし昔に私がツーバイフォーを設計・監理していた残影。ツーバイフォーを設計・監理していたことが私の今の土台になっています。
っていうか、ツーバイフォー工法にはちゃんと構造計画しながらプランニングすることや断熱気密防火施工の研修システムがあるのに、在来木造は一切ないですもんね。
先輩の背中を見て憶えろの世界ですから。

そのツーバイパイセンでも1か所ダメがありました。

ユニットバス下の基礎が断熱されていませんでした。
これはツーバイパイセンっていうよりも、施工したぎょー者の方の知識不足です。

今回ユニットバスを入れ替えるので、基礎と基礎断熱も作り直します。
ここに住んでいた方は、おそらく凍えながらお風呂に入っていたと思いますがこれからは気持ちのいいお風呂になることでしょう。





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