向田邦子は「粋」だ。
好きだな。やっぱり。
さすが、会話の魔術師。
ほんとテンポが良い。
考えてみれば、昔のニッポンの親父は怖かったよね。
向田作品は不倫テイストのイメージがあるが
本当は「家族」を書いているんだと思う。
そして描かれる「孤独」や「老い」。
人情があたたかくてホロリとくる。
なんてことない物語なんだけれど。
「おめえな、自分で金稼いだことあんのかよ。
指の先でポケットの五円玉と十円玉数えながら、ギョーザライス
食ったことあっかよ。
雨の降る夕方によ、誰も待ってねえ暗いアパートに帰って、電気
つけたことがあんのかよ。
何時間待ったって、あったけえメシも番茶も出てこねんだぞ。
心配したり、文句いってくれる人間がいねえってことが、どれほど、どれほど....」
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