加地尚武の佐倉新町電気街

「福音の少年 Good News Boy」シリーズ(徳間書店 徳間デュアル文庫)著者による電脳生活と意見。

自転車を買ったこと。

2011年08月24日 19時46分10秒 | 自転車と旅、メシ。


4月に家族の一人を失ってから4ヶ月後、僕は自転車を買った。
いままで、その家族用に持っていたママチャリに乗っていたのだが、錆がきてしまい、買い換えることにしたのだ。

で、ロードレーサー乗りの後輩のおすすめの店で、安売りをしていた真っ白な自転車を買った。

GiantというメーカーのEscapeという車種らしい。「らしい」と書いたのは、どっちも知らなかったからだ。恥ずかしいことに、Giantは台湾にある世界最大の自転車メーカーで、Escapeはいま流行っているらしい「クロスバイク」というカテゴリの自転車のうち、定番中の定番なのだとか。

買ったのはその車種の2009年モデル、SEというオプションフル装備のやつ。いわゆる型落ちだが、新型を買ってあれこれ付けるよりずっとお得、ということで買ってしまった。
ドロヨケやスタンドや、鍵や、写真では外しているが、カゴまで付いている。
「クロスバイクをママチャリに近づけた」という評価をネットで見かけたほどのゴーカさであった。

ここまでお読みの方はおわかりのとおり、いわゆるスポーツバイク、スポーツ自転車に乗るのは初めてだった。それまではママチャリに乗り、最長で往復10キロ程度をふうふう言いながら走っていた。

が、いくら装備をママチャリに近づけたと言っても、そこはスポーツバイク、最初に漕いだ瞬間、「うぇええええ、はえええええ」とたじろいでしまった。
今まで立ち漕ぎしないと登れなかった坂もすいすい登れるし、体感で30キロくらい出そうだ。

その日から、僅かながら生活が変わった。
自動車を使わない行動範囲、つまり徒歩か自転車での行動範囲が、大げさではなく6~7倍に広がったのだ。

今では週に100キロほど走っているが(それでも自転車乗りとしては少ないらしい)、まるでモノリスに触れた後の類人猿のように、僕は「エスケープ」という名の自転車のペダルを漕ぎまくっている。

そういえば、大好きな映画、「バニシング・ポイント」の主人公が乗るV8のダッジ・チャレンジャーも真っ白だったな、などと考えながら、今日も自転車に乗って帰ってきた。

久しぶりの更新だが、この自転車とともに旅したこと、食った物のことなどをぼちぼちと書いていきたい。