みみずのしゃっくり

みみずのしゃっくりのように役に立たないことを不定期に書き込むブログ。
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ジープの4人

2011-10-26 | その他

昨年「祝日の広場」で紹介した「国民の祝日」が又巡ってきました。

1年なんてアッという間に過ぎてしまいますね


一年前に紹介した通り、ナチス・ドイツに併合されて一度は地図から消えたオーストリア
但し、張本人ヒトラーは実はオーストリア人という皮肉

第二次大戦後、再独立までの10年間は連合軍4ヵ国共同占領の時代が続きました。


国全体を占領4ヵ国が分割管理


首都ウィーンも4ヵ国による分割管理


シェーンブルン宮殿には、イギリス軍の総司令部が置かれていました。
占領当時、少女だった知り合いの話では「イギリス兵は皆行儀が良かった、フランス兵とソ連兵には良いのも悪いのもいた、アメリカ兵は皆行儀が悪かった」とか

この時代の「ウィーン名物」が「ジープの4人」。
各国独自の占領・管理ゾーンでは、夫々の国の憲兵がパトロールしたのですが、ウィーン旧市街(地図の真ん中、灰色部分)だけは「共同占領」だったため、ジープに4ヵ国の憲兵が1人ずつ乗り込み、「共同で」パトロールしていたのです。

確か、映画「第三の男」にも「ジープの4人」の見えるシーンがあったはず。

「第三の男」のように有名ではありませんが「ジープの4人」という映画もあったようです。

YouTubeで、本物の「ジープの4人」を見つけました。タイトルは「相互点検:ジープの4人」で、ジープに乗り込む前に互いに装備を点検しています。同じ連合軍とは言え、米英仏軍とソ連軍の間には既に対立があり、米英仏の間でも、メンタリティーの違いによるモメ事もあったでしょうから「仲良くみんなでパトロール」という感じではなかったのでしょう。







     


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2 コメント

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Unknown (海月)
2011-10-27 13:16:47
国によって兵の態度が違うんですね。
先日、『蠅の帝国』という日本の軍医の物語を読んだんですが、
異国で敗戦を迎えた日本人が、占領していたり敵だった国から色々ひどい目に遭わされる様子が描かれていました。
日本がしたことへの報復もあるんでしょうけど、読んでいるだけでこわかったです。
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海月さん (ななみみず)
2011-10-28 03:31:05
日本が朝鮮半島を植民地にしていた時代、中国に言いがかりをつけて侵攻し満州国をでっち上げたりした時代、土地の人と仲良く付き合っていた日本人は戦後土地の人から助けられ、支配者気取りで威張っていた日本人は、復讐の意味で迫害されたようです。
本当は、それでも助けるのが人道主義の理想ですが、誰でもできることではありません。
以前に書いた「最良の復讐とは、相手にされたのと同じことを、決してし返さないことだ」というマルクス・アウレリウスの言葉、こういう発想を持つこと自体、高い見識と人道主義的信念が必要です。
ヨーロッパの場合も、戦後、特にドイツ人の非戦闘員(民間人)が、迫害・虐殺されています。特にひどいのは、もう何世代も、その土地(ソ連、ポーランド、チェコ、バルカン半島各地など)に住んでいて、ナチスの戦争犯罪とは一切関係のないドイツ人まで、土地財産を没収・追放され、あるいは虐殺されたことです。
戦争は多くの人間を野生動物以下にします。冷静かつ人道的に行動できる人たちは一握りの少数派になります。
この意味でも戦争は「絶対的な悪」と言えるでしょう。

日本で十把一絡げに「欧米」と呼ばれる欧と米の間には大きな隔たりがあります。
もう何年も前ですが、日本の知り合いの息子さんがアメリカに留学した帰り、ウィーンに寄りました。そのとき息子さんが「アメリカと違って、電車やバスの中が静かだ、大声でしゃべったり騒いだりする人がいない」と驚いていました。
長くなっちゃったので、これでおしまい
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