紙を裂くことを、「破る」とも「破く」とも言う。
ではなぜ、
「記録を 破る」は正しくて「記録を 破く」は間違いなのか。
いや、それだけではない。
「わたしとの愛の誓いを 破いた のね」
「人生の賭けに 破けた 男たち」
「無敗の強豪チェ・ホンマン、KOで 破ける!」
「ランナーは 心臓破き の丘にさしかかりました!」
「ははは、私の変装を 見破く とは、さすが明智くんだね」
とも言わない。
たかが紙ではないか。マッチ一本で灰になってしまう紙ではないか。それが「破る」(ラ行五段活用)「破く」(カ行五段活用)という、それぞれ独立した動詞の両方をなすがままにする権利をもっている。
しかし、愛や人生、チェ・ホンマン、心臓、変装といった、人間の最も高度な精神・肉体活動には、ラ行五段活用しか使えないというのは、どう考えても筋が通らない。
愛は紙よりも下等ということなのか。
わからない。気が狂いそうだ。
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違ってたらごめんなさい。
すごいですね!!