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猫のキキとヒゲおじさんのあんじゃあない毎日

『あんじゃあない』って、心配ない、大丈夫っていう群馬の言葉、いい歳こいたキキとおヒゲのどうってことない前橋の暮らしです

超大型台風21号の雨で増水した利根川を見に行ってきました、もちろん安全確認をしてから…

2017-10-24 06:15:26 | あんじゃあない毎日

昨日の午後1時過ぎころの利根川です。前橋公園から大渡町へ渡る中央大橋から上流を見ています。向こうに見える山は榛名山です。
写真の右手の一帯、岩神町や敷島町に出されていた『避難勧告』が解除され、水位が下がり始めてからの利根川のようすです。

 この写真は10月15日に大渡町の狩野動物病院へキキの薬をもらいに行ったとき、ほぼ同じ場所から撮った利根川の写真です。普段は両岸に石ころが積もった河原が広がっているんです。川の水の深さはいちばん深いところでも1mもないと思います。群大の体育学の教授をしていた山西先生は集団で安全確保をして歩いて川を渡るイベントを開いてたんですから。

 台風21号が降らせた雨による急激な川の増水なんです。水深は2mをゆうに超えていると思います。川幅いっぱいに真っ茶色の濁流です。流速もいつもとは全く違う速さです。台風の直撃を受けなくても、これだけの増水なんです。怖いことです。
敗戦直後の1947年にやってきたカスリーン台風のときには965hPa、瞬間最大風速45メートルの超大型台風で、今回の台風21号に比べると一回り小さな台風だったみたいです。台風21号がカスリーン台風を越える大きさだったんでうんと心配してたんですけど、群馬県が直撃されることがなくてほっとしたんです。
カスリーン台風のときには、前橋市の降雨量は391 mm を記録し、市街地の多くが水害を受けました。、赤城山麓では、土石流や河川の氾濫が多発して、群馬県では592人の犠牲者を出してしまったんです。

 

昨日はお昼までは家にいることにしました。
「赤い羽根の募金が集まりました」って班長さんから連絡もらったんで集金に出たのが9時半過ぎだったと思うんです。その時には、もう赤城山が姿を現していました。

 前橋市の『前橋まちの安全ツイッター』で最初に川の危険情報が流されたのは22日の2時ごろだったと思います。強い雨が降っていて、下水が流れなくなっていました。
「利根川の上福島観測所、桃木川の笂井観測所、牛池川では水防団待機水位に到達しました。増水した河川は危険ですので絶対に近寄らないでください」という情報でした。
それから、3時過ぎに「広瀬川の三光観測所(伊勢崎市内)の水位が水防団待機水位を超過しました」という情報が伝えられてきたんです。あとは、昨日の記事に逐次掲載したとおり、市は次々と情報提供をしてくれました。

 そして、ユキ子さんと二人で、アンチョビとコマツナのスパゲッティーを作って昼食をしていたら、「県庁裏観測所の水位が避難勧告基準を下回った」ので、岩神町や敷島町なんかに出されていた避難勧告を解除するというエリアメールが届いたんです。
それなんで、用足しついでに利根川を見に行くことにしたんです。

 

中央大橋から下流を眺めた写真です。真っ茶色の濁流です。左岸の高水敷にある親水公園も一部が浸水したみたいです。
ここに来る途中見たら、河原に降りる道路や遊歩道にはすべて進入禁止措置がとられていました。未明のうちから市や県の職員や水防団の皆さんがきちんと対応してくれてたんです。

 キキとバッタなんかを追いかけていた草むらも水の中になっていました。

これは、群馬大橋の上流の高水敷にある前橋商業高校の野球練習場です。全体が水没して沼になってました。私が見ていたときは、下流に向かう水路を勢いよく水が流れ、少しずつだけど排水され始めていました。
川の増水はいつ収まるかなんて予測は不可能です。氾濫危険水位を少し上回ったところで増水が停まってくれたのはとても幸いなことだったと思います。

 前橋公園の幸の池です。ここは利根川の遊水地なんです。
利根川は県庁裏から利根橋にかけて川幅が急に狭くなっています。ですから、水位が上がると上流が氾濫することになります。その氾濫を防ぐために、ここに遊水地が設けられたんです。江戸時代のことなんです。私が子どもの頃に一度だけ、この池が利根川の増水で水没した風景を見ています。
明治時代に前橋公園につくられた迎賓館が『臨江閣』と名付けられたのは、この遊水地に面していたからだと思います。「入り江を臨む」建物だったんですね。臨江閣の下にある瓢箪池には、水神様が祀られています。カスリーン台風の水害の後、このまちを守ってもらうために、利根川の釣り師たちによってつくられた祠なんです。

 

  前橋公園の欅や公孫樹が色づき始めていました。
「エリアメールが賑やかだったけど、オオカミ少年にならないかな…」って、洒落たことを言ってくれた人がいました。危ない人なのです、こういうことを言う人は。
災害情報は、早めに出すのが当たり前です。そしてしっかりと安全を確認してから解除するものです。そして、できるだけたくさんの皆さんに正確に危険の可能性を伝えなくてはいけないのです。
まして河川の氾濫に関する危険情報は、過去の記録や経験から、水位の上昇にあわせて、それぞれの基準値を超えたら必ずみんなに知らせなくてはいけないのです。それが行政の責務です。
今回の台風に際しても、前橋市はきちんとした仕事をしてくれました。それを聞きながら、群馬県が10分間隔で流してくれる水位雨量情報をチェックしてたんです。災害情報やそれに伴って出される勧告や指示は、決してオオカミ少年になりません。『被災』という最悪の事態から自分が守られたことを何度でも喜ぶことのできる情報なんです。
今朝の上毛新聞の社会面は2ページにわたる大見出しで、「『命の危険を感じた』暴風雨爪痕生々しく」と、県内の被災状況を伝えています。死者こそ出なかったみたいですけど…

「良かったね、大事なくて。被災者は大変だね…」これが一番のあいさつです。

広瀬川の水位は極端に下げられていました。柳原制水門で利根川からの取水を全部停めちゃっている状態です。こうすることで、下流の氾濫を防ぐんです。
みんな、カスリーン台風やキティ台風の教訓から学んだ水防の知恵なんです。
水防はたくさんの皆さんが夜を徹してやってくれています。感謝しかありません。

 戦災と台風被害からの復興を先頭に立ったた当時の前橋市長、関口志行山の旧宅脇を流れる馬場川です。ここも流水は完全に止められていました。
碁を指してる雨亭さん(関口市長の俳号です)に、「災害情報がオオカミ少年にならないといい」と言っている人がいるって伝えたら、なんて答えるのかなって思いました。きっと、「真面目に聞かないと身を滅ぼすことになるよ」かな…

夕食は久しぶりに作るの止して外食しちゃいました。天川原町の『南苑』へでかけました。睡眠不足でしたから。

 

 直派若柳流の若柳糸駒ことユキ子でございます。
祖母の初代若柳吉駒、そして伯母の二代目吉駒の下で修業して参りました。
初代吉駒が始めた美登利会は、来春で75回目の節目を迎えます。予定通り、4月8日に開催いたします。
亡くなりました二代目吉駒の遺志と教えをしっかり守って、一生懸命つとめてまいりますので、これからも引き続きよろしくお引き立ていただきますようお願い申し上げます。

今春の第74回美登利会の舞台の様子はコチラでご覧になれますす
お稽古場は前橋市城東町四丁目です。詳しくはコチラをご覧ください

 

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2 コメント

コメント日が  古い順  |   新しい順
台風 (ようこ)
2017-10-25 08:25:14
私の父は日本の海を守る仕事に就いていました。台風が近付くと待機体制に入り我が家は父不在に。何も無ければ休日には帰ってきましたが、大抵台風一過の後の事故対応で帰らない事が多かったです。そんな父に水難事故や災害の怖さを具体的に繰り返し教えられていました。今回も県や市の流す情報がきめ細かくて分かりやすかったと思っていました。オオカミ少年…それって行政じゃなくて受け手の心ですよね。正しく怖がる事の大切さを痛感しました。
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正しく怖がること (ヒゲクマ)
2017-10-25 15:16:16
ようこさん
お父さんは大事な仕事をしておっられたんですね。
お父さんほどではないですけど、私も県職員として、災害への対応や利根川水系の水質保全の仕事を担当していました。いつも事故や災害を心配してなくてはいけない生活に慣れてしまって、今もその癖が抜けません。今回の台風21号も、最悪の事態を想像して恐ろしくて、未明からはずっと起きていました。
そうなんですよね、正しく怖がることが何よりも大事なんですよね。
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