エアバッグで揺れるタカタ。
今年の1月、ある会社の仕入れ担当者の話を聞いて驚いた。
昨年末に、タカタの某事業部長の一人が挨拶に来て、「私の事業部では問題は起きていません。 タカタ製品が多くの人の命を救っていることも事実です」、というように言ったという。 勿論その会話の前後にはエアバッグ問題で、地球規模でメーカーやユーザーに「ご迷惑をおかけ致しております」という事情説明もあったものと思う。 小欄は「その事業部長は世の中なめてる!」と思った。 しかし・・・、
タカタは今、米国当局の制裁金・リコール・ユーザーの集団訴訟などで支出予測は計り知れない。 高田重久社長は4日の記者会見で「想定できるリスクはいろいろあるが、根拠のある具体的な数字は存在しない」と語ったようだ。
追い討ちをかけるように、納入先自動車メーカーに報告した開発途中の試験データの内容に不適切なものがあったことが判明し、ホンダがタカタ離れを表明すると、4日の東京株式市場のタカタ株は13%の下落率した。 更に5日、三菱・マツダ・富士重工も「タカタのインフレーターは使わない」と表明した。
タカタはなぜ苦境に立たされたか。
タカタは「年末から来年初めにかけてエアバッグ問題の調査結果をまとめる」らしい。 この判断がそもそも遅い。 そして冒頭の事業部長の説明は会社方針ではないのか、と確信的に疑う。
これまでのタカタの対応は、父ちゃん母ちゃん規模の自営業にも劣る。 高田社長自身が世の中なめていないか?、と、これも確信的に感じる。
小欄の知る某中小企業は多くの超優良会社に設備を納入しているが、その社長は、引渡しが近づくと《ガスター10》が手放せない。 資金繰りではなく、如何に責任もって納入するかに神経をすり減らすのだ。
高田社長には「世の中なめずに胃薬なめろ」と言いたい。
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