15日のTBS・時事放談は、元内閣官房長官・武村正義と同志社大学教授・浜矩子を招き“「新どじょう内閣」これで通常国会突っ込みます・・・”とタイトルし、野田改造内閣を憂慮した。
以下、Qは御厨貴、Aは浜矩子の語録である。
●新生野田内閣・・・
A~・~ ぶれない、切れないということで副総理に岡田氏を起用、如何か?
Q~・~ 武村さんが(野田さんもぶれない印象だし最強、と)仰ることはよくわかりますが、改造するたびに訳が分からなくなっていく、印象が希薄化していくことが大変残念です。
そもそも、民主党政権が発足したときに「このまんまで行くんだ!」と、これから先4年だか5年だか「この顔ぶれで行きます!」と言っていたのがくるくる変わって、そのたびに印象が薄くなっていくのはむなしい気がするというよりも、裏切られ感がありますね。
どう受け止めたら良いのかわかりません。
A~・~ 小沢さんとの関連で、今回の人事をどう見る?
Q~・~ 小沢さんという人を(考慮に)入れてバランスをとるというのはもう古いと思います。
それはそれとして如何に働いてもらうかということについての(新内閣の)メッセージが欲しいところです。
そうでないと「誰が、いま、何だったっけ?」という状態になってきていますので、そうではなくて「あの人はこういう仕事をする。だからここにいるんだ!」と感じられる内閣が、お願いだからできないかなぁ?という気持ちです。
A~・~ 適材適所で防衛大臣が田中さんです
Q~・~ (野田さんが指名理由で挙げた田中さんの)「豊富な政治経験」と言うことは、実は何も言っていないのと同じことですね。
政治家が豊富な政治経験を持っているのは余程の新人でない限り当たり前のことですから、(豊富な政治経験を持っていると言って)この方を防衛大臣にするのは理由になっていないです。
A~・~ 普天間対応はどうですか?
Q~・~ とても目も当てられない。原理原則論がなくて、その都度とんでもないことを言って叱られる。
これほど大きなテーマに対してしっかり貫き徹すことができないとすれば、国民に対する裏切り行為だと思いますので、ここは大きく気合いを入れて欲しい。
気合いが入ってないからこういうことになるのです。
「取り組む姿勢が変わってきたな!」と感じられるメッセージを、内閣改造はそれを示す良い機会であったわけですけれども、こういうふう(な人事)になるとはとても思い難いです。
A~・~ 平野さんは国対委員長からの入閣です
Q~・~ そのへん、(武村さん同様に)私もよくわかりません。
ふと感じるのは、民主党は野党時代に『影の内閣』というのをやっていたではないですか。これだけころころ変わって改造するのであれば与党の中に『影の内閣』をつくっておいてぱっと変えられるようにしたらよろしいのではないでしょうか。
準備をする、それくらいのことを考えておいたら宜しいのではないでしょうか。
●野党自民党の対応
A~・~ 武村さんが仰った「大道」というのが重要だと思います。自民党は長く与党をやってきた、その「与党経験の長い野党」の風格と言いますか。それをもって今、与党第一党たるものがどう振る舞うのが国民に対して責任を持って行動する姿かをもっともっと考えて、それが言動ににじみ出ていて然るべきところです。
政権与党に対して責任野党というものがあるはずで、野党であるから無責任に何を言っても良い、一刻も早く与党に返り咲くためだけに動いているだけでは風格、品格のある野党ということにはならないと思います。
結論的には自民党はまだまだ野党修行をしてもらう必要があるのだと思います。
●どうする「足元」
Q~・~ 小沢裁判継続中
A~・~ (武村さんの話が示すように小沢さんの言動は)根本的に万事が常軌を逸しているとしか思えません。
普通の人間の常識的感覚とは全く縁遠い世界の中で貫徹した論理、その中で動いているという感じが致します。
そういう人が、そして裁判の被告という立場に立っている人がまだ、通常行われている政治、政策との関わりで話題になることさえおかしい。
判決がどうなるかわかりませんけれども、いずれにしても修行が必要で、普通の人になる修行というものが(小沢さんに限らず)政治家として年季が入ってきた方々に施されていくことが必要です。
定期的『普通の人間度チェック』が行われる、小沢さんの場合にはすごく逸脱しておりますから。
武村~・~ 普通の国という主張をされた小沢さんですから、「小沢さんそろそろ普通の人になったらどうですか?」「もう、政治家引いたらどうですか?」と私は繰り返しているんですけれどもね。
A~・~ もはや、手遅れかもしれません。
Q~・~ 消費増税、民主党の足元
A~・~ この期に及んで消費増税に反対でこういう抵抗を示すのは信じられませんし、選挙ともなれば票を失いたくないために増税に反対する姿勢は国民を愚弄していることになります。
国民・有権者・市民たちはそんなにアホではないのであって、この危機的な状況において租税体系に何も手を付けずに何かできるとは思っていません。
世論調査などでも「絶対、消費増税、頑固にイヤ」とはなっていないように、事実が国民の理解・姿勢を物語っているのにそれが見えない、それで(彼らの)普通度が失われていることが分かるわけですし、我々は非常に歯がゆい思いをしながら右往左往して見守っているわけです。以下、次編
経済に関してはまともな事を行って居り納得する。最も此れ等の意見は欧米の経済学者達が述べていた事で新鮮みは無いが。
この浜と言う方が政治でも専門家ぶった発言をしていい気になっているのには唖然とします。
彼女の政治論や現在の官僚中心の政治体制をどう見るのか如何なる政治体制を考えているのかを纏めた本や論文を彼女が出しているなら読んでみましょう。その政治理論にもとついた政治論評をしているのか、それとも批判すれば受ける日本の風潮に迎合した人なのか。小沢は古いといって断ち切る論評をする人がまともな政治学を展開しているのか疑問は有るが、一応は参考として読ませて頂きたい。