27日のTBS・時事放談は、増田寛也・元総務相(増)と浜矩子・同志社大学教授(浜)が招かれ、機密保護法案閣議決定・原発漏水問題・消費税増税決定・成長戦略実行国会が語られた。 司会は御厨貢(御)、アシスタント・岡村仁美アナ(岡)。
以下、番組前篇の浜矩子語録(抄録)である。
●社会進出などの男女平等度
(御)このほどの発表では、日本は136カ国のうちで105位、4年連続で順位を落としているそうです。
(浜)最下位でなくてまだ良かったということでございますが、しかし最下位に段々近づいている、ということですから、これは端的に言って恥ずべきことでしょう!
●まめぶ汁
(岡)今朝は、元岩手県知事の増田さんに縁があります久慈市のご当地グルメ『まめぶ(豆ぶ)汁』をご用意いたしました、どうぞお召し上がりください。 まめぶ汁は朝のドラマ『あまちゃん』の中でも登場し一躍人気爆発した郷土料理です。 まめぶというのは小麦団子のことで、具だくさんの汁の中にクルミと黒砂糖を包んだまめぶが入り、かむとお口の中に甘みが拡がります。
(増)他局のことですが、あの番組のおかげで人気が出ました。 ただ、浜さんがどう評価されるか? 甘いもの嫌いな方なので「じぇじぇじぇ~」という感じでしょうか?
(浜)まあ、ちょっと、奥が深い。 (無理を言えば)雰囲気的には焼酎に合いそうです。
●特定秘密保護法案を閣議決定
(浜)秘密厳守が大前提で、国々が厳守しなければならない秘密をいっぱい持っている状態、このことにそもそも問題があると思います。 明かせない秘密がいっぱいあるというように言っている訳ですが、例えば第一次・二次の世界大戦でも、実際に国がどういうことをやっていたかを国民が知らないまま戦争に深入りする状況があったわけで、戦後「こんなことをやっていたのか!」ということで国民が愕然となるような展開になりました。 私の母親なども良く言いますが、「こんなことに巻き込まれていた、ということを知らされていなかった、という事に対して、怒り・詳しさ・大ショックを感じた」と言っております。 そういうふうなことに繋がっていくようなフレームワークができないように警戒すべきだと思います。
(御)閣議決定の内容で「保護期間は5年だが何度でも延長可能である」としていることについては?
(浜)期限を区切りながらも事実上期限はない、という格好で「国というものは秘密を永遠に秘密にして良いんだ」というような体制作りをしているということですよね。 国と言うものはそもそも明かせない秘密をどうして持たなければならないのか。 本来であれば、このグローバル時代、誰もひとりでは生きていけない、誰でも誰かに依存しなければ生きて行けない、という状況が見えてきている中で、お互いに対してそしてグローバル市民に対して秘密をいっぱい持っている。 こういう状況からはむしろ遠ざかって行かなければいけないのが時代の流れであるのに、秘密保護を強化しようという発想は時代錯誤的だと私は思います。
(御)知る権利あるいは取材の自由が明記される一方で、漏らした者、そそのかされた者もやられちゃう、この不正取材行為に対して、森まさこ担当大臣が10月22日に「西山事件に匹敵するような行為。」と言った訳ですがどう思われます?
(浜)そそのかしたという事で処罰の対象になるということは結局のところ、次第しだいに言論統制につながっていく、言論の自由を侵すということが裁量によってできて行くことになり、そういうプレッシャーを感じながらメディアも動いて行かなければならなくなるわけで、そういう空気感を作って行く事にはどう警戒しても足りないくらいの問題があると思います。 日本のような国は「なるべく国々の国益を、そういう事をしないでも守られるような方向に持っていこうよ!」と、声を大にして言っていくべきではないかと思います。
●原発問題
(御)安倍総理が「汚染水問題は完全にブロックされている。」と
(浜)完全にブロックされているどころか、「全くブロックされていない。」というのが現実ですよね。 さんさんたる危機的状況なのに危機迫るような雰囲気が全然出てこない。 「これはいったい何事なのか?」と思うしかありません。 「完全にブロックされている。」という発言にはもっともっと厳しい追及がなされて当然だと思います。
(御)小泉純一郎元首相が10月1日「核のゴミの処分場のあてもないのに原発を進めるほうが無責任。」と、また16日には「再稼動できるのはせいぜい数基だろう。 それなら代替エネルギーでできる。」と
(増)廃棄物処分場問題は過去の歴代の人たちがもっと真剣に取り組んで来なければならなかった事ですから、小泉さんも総理経験者として、再稼動どうのこうのではなく、今ある廃棄物の処理を「どうやったらできる。」と言わなければいけないと私は思います。
(浜)正直言って不気味な感じがします。 小泉さんは如何なる下心が持ってこういう発言を始めたのか気になります。 (以下、次編)
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