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黛信彦の時事ブログ

靖国、5大紙社説の捉え方

2008年08月16日 | 5大紙社説
63回目を迎えた終戦の日。15、16両日の5大新聞社説は面白い。

福田康夫首相が靖国神社を参拝しなかったことについて、産経は「不満」を訴え、毎日は「評価」した。
日経は靖国問題が「沈静化」したと捉えたが、毎日は3閣僚が参拝したことから「依然決着していない」と見た。
読売は「靖国神社に行く可能性と権利まで手放してはならないと考えた」という安倍前首相が(参拝するしないを曖昧にしてきた理由を)最近述懐したことを紹介した。
朝日は靖国問題には触れていない。

又、河野洋平衆院議長が日本武道館での全国戦没者追悼式で、無宗教の国立戦没者追悼施設の建設が望ましいとの考えを表明したことについて、産経は「過去に棚上げされたものを、あえて、戦没者追悼の場で持ち出した」ことに衆院議長の見識を疑うとした。
毎日は「むしろ、静かに追悼のあり方を議論する好機だと考えたい」と書いた。

●産経新聞、【主張】終戦の日と靖国 福田首相はなぜ参拝せぬ(16日)
隣国への配慮も結構だが、肝心の国民のことをどう考えているのか。国を代表するリーダーなら、まず、国民のことを考えて行動してもらわなければ困る。
 靖国神社には、幕末以降の国に殉じた246万余柱の霊がまつられ、うち213万余柱は先の大戦の死者だ。それだけ終戦の日の参拝の意義は大きい。とりわけ、首相以下の閣僚による靖国参拝は、国を守るという観点からも、重要な意義を持っている。

●毎日新聞、社説:追悼のあり方 静かに議論を続けたい
 63回目の終戦記念日を迎えた15日、福田康夫首相は当初から表明していた通り、靖国神社を参拝しなかった。かねて毎日新聞は首相の靖国参拝に反対してきた。当然の対応であると評価したい。
 福田首相は就任前から参拝しないと明言してきた。この結果、靖国問題は政治の表舞台から消えたように見える。
 だが、実情はどうか。この日は現職閣僚の太田誠一農相、保岡興治法相、野田聖子消費者行政担当相のほか、小泉、安倍両氏も参拝した。福田首相だから参拝しなかったのであり、靖国問題は依然、決着していないと見るべきである。
 
●日本経済新聞、社説:平和の尊さをだれが語り継ぐのか
 63回目の敗戦の日を迎えた。戦争の悲惨さを改めて思い起こし、国内外の犠牲者を悼み、不戦の誓いを新たにする日である。
 福田首相は靖国神社に参拝しない意向を表明している。小泉内閣時代に内外を騒然とさせた「靖国問題」は沈静化し、静かな終戦記念日となりそうだ。
 63年が経過し、もはや戦争があったことも知らない世代が増えている。「過去に目を閉ざす者は未来に対してもやはり盲目となる」とドイツのワイツゼッカー元大統領が語っている。過去をきちんと学び、現在の平和の尊さを知るべきだろう。

●読売新聞、社説:8月15日 静かな追悼の日としたい
 時代は巡り、昭和20年の「あの日」は遠い歴史の記憶となりつつある。
 だが、歳月は流れても、国のために犠牲となった人々を追悼し、平和を誓うこの日の意義は、いささかも変わらない。
福田首相は靖国神社に参拝しないと明言している。「国と国の関係で、相手の嫌がることをあえてする必要はない」と、首相就任の前から語っている。中国などを念頭に置いての発言だ。
 いたずらに中国との関係を悪化させ、無用な刺激を与えるようなことをする必要はないが、「靖国神社に行く可能性と権利」まで手放してはならないと考えた。最近になって、安倍前首相はこう(参拝するしないを曖昧にしてきた理由を)述懐している。

●私は、このブログを書き上げたら、生まれて初めてとなる靖国神社参拝をするつもりだ。

靖国参拝 「語らぬ首相… 理解に苦しむ」 上坂冬子氏(産経新聞) - goo ニュース
首相、靖国参拝見送り 中韓両国への配慮した形(共同通信) - goo ニュース

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