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黛信彦の時事ブログ

陣痛 に見る移民

2008年06月23日 | 国際
ブラジル移住100年記念式典で挨拶する皇太子(サンパウロ)↑↑

●陣痛
かなり遠回りか、場合によっては無関係な、民話から入る。
・~・~・~・~・~
昔々、ロシアの女たちが神に祈りました。
==神様、女は子供を生むたびに陣痛で苦しみます。
けれども、自分の子供が生まれるというのに、夫にその苦しみがないのは不公平です。
どうか女の痛みの半分を夫にも受け持たせるようにしてください==
神は、女たちの願いを聞き入れ、女が陣痛で苦しむとき、父親にも陣痛の半分を分担させることにしました。
・~・~・~・~・~
さて、女たちは再び神に祈ることになってしまいました。
==神様、女は楽になりましたが、私たちが陣痛で苦しむとき、主人以外の男が痛がるので、浮気がばれてしまいます。なんとかしてください==
神は、またもや女たちの願いを聞き届け、男から陣痛を取り除きましたが、女たちは、以前2倍もの陣痛に耐えなければならなくなった。
・~・~・~・~・~
この話は竹村健一氏のある著書にあった(もので間違いないと記憶している)が、竹村氏は電波怪獣と言われながらも、このような本から英会話の本まで多くのジャンルの著作をも持つ。

●移民、1000万人受け入れ提言…自民議連案
自民党の「外国人材交流推進議員連盟」(会長=中川秀直・元幹事長)が日本の移民政策に関する提言案をまとめ7日に明らかした。
移民と共生する「移民国家」の理念など、かなり具体的な逓減となっているが、移民受け入れについては、強烈な賛否両論があり、小欄は「国民投票マターだ」と思っている。
移民、1000万人受け入れ提言…自民議連案-(読売新聞)

●ブラジル移住100周年
1908年4月28日、神戸港を出航したことから始まった日本人のブラジルに移住は、100周年となり、サンパウロで(日本時間で22日早朝)記念式典が開かれ、出席された皇太子さまは移住者への敬意とともに「日本人移住者を温かく受け入れてきたブラジル政府および国民への感謝を忘れずに、両国が関係を発展させていくことを希望します」とあいさつした。
皇太子さま:ブラジル日本移民100周年記念式祭典に出席-(毎日新聞)

●「もっと門戸を開け」と竹村健一氏
移民受け入れといっても何でもかんでも受け入れるわけにはいかない。
竹村氏は竹村健一の世界を見る目で、「もっと門戸を開け」と主張し、ベトナム・フィリピン・インドネシアなどは、馴染みがあり且つ、顔や言語が似ているので受け入れやすいといいつつも、“地球市民”的生き方をもっと学ぼうと次のように纏めている。
≪私は「移民」という言葉は決して好きではない。というのも先にも述べたように、単なる労働力として考えているわけではないからだ。彼らが日本に移住することで、「日本の常識」が彼らの違った発想や生き方によって刺激を受けたりする影響を感じるからだ。私は“地球市民”の生き方を、自分たちの身の回りで体験できることの重要性を知っている。そして、いままでとは違う発想が要求される21世紀にあって、思いもよらない発想やビジネスの種が、彼らとの交流のなかで期待されるのである。≫

●日本が移民を受け入れるにあたっては、数合わせであってはならず、日本人のブラジル移住のように、半世紀・一世紀後に、送り出した国々に感謝される制度を確立しなければならない。
そのためには、日本をアピールすることと同時に、他愛無い“陣痛の民話”であるが、相手国のことも充分に理解して受け入れなければならない。

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