胡主席、顔こわばらす

●共同記者会見
その瞬間、胡主席の顔がこわばった。
共同会見で福田首相が、北京五輪の開会式への出席を問われ「まあ、前向きに検討するということ、事情が許せば」と答えたときのことだ。

通訳の中国語を硬い表情で聞いていた胡主席が、「ごくり」とつばをのみ込む様子が記者席からも見て取れた。

中国外務相当局者は「遠来の客人に手みやげを持たせるのが主人の礼儀。出席を表明してくれることの期待が大きかっただけに残念だ」という。・・・・（以上、８日付朝日新聞第２面の記事を引用）

●パンダも何もかも、五輪のため
中国政府にとって、首脳会談後の共同記者会見で福田首相の口から「北京五輪開会式に出る！」と表明させ、ＥＵ諸国や米国議会に聞かせることが、胡主席訪日の最大で唯一の目的であった。

日本政府は、皇室の北京五輪開会式出席はすでに否定している。
これは８９年、中国が天安門事件で国際非難される渦中、天皇が訪中したことを後日、「西側の対中制裁を打破するうえで積極的な効果があった」（銭其チン元外相）と、政治目的に利用されたことと同じ失敗をしないためであった。

首相出席の態度保留も同じ考え方である。
ガス田・ギョーザ・チベット問題は“会して議せず”だ。
この状況で福田首相が出席を表明すれば、自民党内部からは不満を通り越して問責決議が出たであろう。

日中首脳会談は、胡主席完敗で、↓↓の記事タイトルには賛同できない。
パンダ2頭なら安い！福田首相に全面支持させた胡錦涛訪日の成果【週刊・上杉隆】(ダイヤモンド・オンライン) - goo ニュース