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黛信彦の時事ブログ

浜矩子語録(152)「ぼこぼこ」は「ぶくぶく」より益し

2012年03月19日 | 浜矩子語録

18日、NHK・日曜討論で一川保夫・民主党参議院幹事長が社会保障と税の一体改革案について「党内での議論はまもなく固まる。これから、野党と協議し、国民の理解を得たい」というように発言、これに対して片山虎之助・たちあがれ日本参議院幹事長が「方向性は昨年6月に決まっていたのに、これから選挙区に戻って有権者に理解を求めようとするのか?」と、あきれ返った。

決められない政治をどう決着させようとするのか?

TBSは同日の時事放談に、元さきがけ党首・武村正義、同志社大学大学院教授・浜矩子を招いて聞いた。

~・~ 国民の目にはどう映るのか?

民主党の消費税論議。

去年の年末にすったもんだの末に素案をまとめ、そのまま閣議決定。それを法案にするためになにやらまた議論を開始するも、主な論点は同じで、反対する人たちも同じような顔ぶれ。3ヶ月前に逆戻りしたかのような様子。

そして、その背景は小沢元代表が糸を引く民主党内の主導権争い。 こんなことでいいのか? ~・~ 司会は御厨貴、アナウンサー・岡村仁美。

●お茶受け

お彼岸にちなんで赤坂の和菓子屋・塩野の『ぼたもち』が、また「甘いものが苦手なのでございます」という浜矩子には老舗・豆徳(徳永製菓:福山市)の「さくら豆」が供された。

「さくら豆」は落花生の表面に桜の花弁と葉と練りこんだ、香りいっぱいの春らしい親指大の豆菓子、浜矩子はリスのように頬張った。

(岡)浜さんには、甘いものよりはこちらのほうが宜しいかと?

(浜)微妙な塩気に・・、でも、何か(お酒)で受けたい、ん。

 

●卒業式

(御)卒業式のシーズンです。浜さんは卒業式といえば、飲酒の思い出とかは?

(浜)卒業式・・飲酒・・・の思い出は、卒業式ではあまりないです。が、

高校の卒業は、私、70年安保世代なので、それなりに過激な卒業式でございましたね。

(御)浜さんも過激だった?

(浜)私は良心的過激派というか、過激な良識派というか、それなりの雰囲気で臨みました。

(御)怖かったのでしょうね?

(浜)~~ん。まぁ。

 

以下は本編。Qは御厨、Aは妖艶なエコノミスト・浜矩子の語録である。

●にわかに「景気が良くなってきた」

Q~・~ 「景気が良くなってきた」と言うが、何だか良くわかりません。ご説明を

A~・~ これはわかりにくい。「景気復調の兆しのフリ」という感じだという気がします。

緩和部分を脱したというけれども、やっぱり中央銀行景気という性格が強いと思います。アメリカも景気が良くなっておりますけれども、死に物狂いのなりふり構わぬ大緩和ですよ。

その大緩和の対象が、国債を買うということ、ヨーロッパもアメリカも日本もかなりそうですよね?

国債を、中央銀行が買い支える行為が結局、景気回復の兆しのフリを生み出している、この延長上には中央銀行恐慌というものがあるのではないかと恐れを抱いております。

 

“季節が春”ということも(マスコミの見出しに影響が)あると思います。真冬だったらこんな見出しになってこないと思いますよ。

 

Q~・~ それでは、この回復に政府が何か貢献した、ということではないのですね?

A~・~ 政府は貢献していませんし、貢献できる立場ではありません。

あんな財政状況を抱えて、むしろ景気の足を引っ張ることをしてでも財政を立て直さなければいけないという状況を抱え込んでいるのが政府の実態です。

 

Q~・~ では、この先に見えてくるのは恐慌ですか?

A~・~ そうなのです。

だんだん、金融政策に負担がかかってきています。2月に新たな金融緩和に踏み切ったと言うのですが、あれも景気とか為替とかいう事よりも、国債を買い支えるための枠の拡大に最大の眼目があったのではないか?と、私は見ているのですけれども、しかし「それをやります」とは言えないから「金融緩和」とか「インフレターゲット」とかいうお飾りを付けて、それを取っ払ってみると実は、中央銀行による国債の買い支え、それをどんどんやっていくと中央銀行の財務状態が悪くなって行きます。

中央銀行が倒産するというのはどういう事なのか?真剣に考えておかなければいけません。もう、手遅れかも知れません。

 

●春の追い風で、内閣支持率上昇!

Q~・~ 「ぼこぼこでも頑張る」と野田首相

A~・~ 政権交代を切望してそうなった有権者たちが、この人を本当にぼこぼこに突き放してしまうと、次に何が出て来るかわからないという懸念、怖さ、警戒心で「この辺では、ちょっとサポートする姿勢を示しておいたほうが良いのではないか?」というような判断も働いたのかな?と思います。

次に来る者の恐怖、なんとなく今日の(番組の)テーマはそういう気が致しますけれども。

賢い行動であると思います。

 

●首都直下型地震、「6強」見直し「震度7」に政府見直し

Q~・~ 政府は「危ない」ことを教えてくれて、そのグレードをどんどん上げて行きますが、「こうすれば大丈夫!」とは絶対に言いません、何かにつけて気になります。

A~・~ いろいろなところにそれが出ていると思います。

この問題が典型ですが、何をどうするつもりなのか、何をどうして欲しいのか、何がどうなるからどうなるの、というところをしっかりパシッと説明することがいろんなところで欠けている。

ただ、(国民の)恐怖心や絶望感を煽るばかりではどうしようもないですね。

 

Q~・~ 浜理論でいくと、やはりこの先が怖いと?

A~・~ どんどん、その先が怖くなります。

 

●民主党内の消費税論議、

Q~・~ 政府の足元が揺れている状況をどう?

A~・~ 残念ながらひどいものです、

消費税増税、今となっては明らかに避け難いのですから、この人たち(民主党内反対論者)は算数ができないのかな?という気がしますね。

避け難い問題になっているわけであり、国民も良くわかっている、それなのにこういうことに終始している、どうしたら良いのでしょう。

再び70年安保時代を思い出して過激派にならなければいけないかな?我々は、というような。

次の怖いことは、私が過激派となってこの人たちを****するということでしょうか。

 

Q~・~ 小沢グループの大谷啓議員などは「与野党協議に入れないから法案を諦めろ」とも言うが、どういうこと?

A~・~ われわれ国民の想像を絶する世界でこの方たちは議論をしています。

次の選挙で国会に帰ってくることができないというような次元でこのテーマを捉えることは絶対にやめてもらわないと困ります。

政策論から遠ざかる姿を晒してはいけません。

 

●止まらない、小沢の逆襲!

Q~・~ 消費税論議はまちがいなく権力闘争に変わっています。小沢さんの主張に若い議員がなびいている。

A~・~ 溺れる者は藁にもすがる。小沢さんは藁化している。

(小沢さんが)一連の中で「何をしているか分かんないんだよな」と言いますが、これは小沢さんに対してそのまま返したいですね。

「不景気の時、増税はありえない」という事ですが、こういう時に増税せざるを得ないところまで持ってきてしまっているところに問題があるのであって、(小沢さんは)ピントが外れてきている、落第点しか与えることはできないがそれではしょうがない、(永田町から)卒業してもらった方が良い、そういうタイプの学生です。

 

Q~・~ 鳩山前総理の動きは?

A~・~ 宇宙人にもわかりません。

 

Q~・~ 谷垣・自民党総裁

A~・~ 何をかいわんや、次第に言葉を失うということです。

これも何を考えているかわからない。

政局になるとなんでも口走ってしまう感じで、みんな総じて落第ですね。

 

Q~・~ 民主党にはAとB,自民党もAとB、4つが入り乱れてどうなるんでしょう?

A~・~ このままでは進みません。我々有権者が進むべき方向を示してあげなければいけません。このような場を通じて。

分かり切っていることを巡って、どうでもいい点数稼ぎを両方ともやっている、これをやめてもらわなければいけませんし、この人たちを、宇宙人もいることですから火星にでも追い出すか、我々が火星に移住するかというところに来ていますね。

 

Q~・~ 浜さんはそもそも火星移住説ですか?

A~・~ そうですね。そろそろ荷物をまとめておいた方が良いのではないかという雰囲気、もうちょっと大人の政治、政治に入る前にもうちょっと大人になってもらわないとどうにもなりません。

 

Q~・~ 橋下人気、今でも対決なさいますか?

A~・~ それが出るとますます移住したくなるのですけれども。

対決すべきところは誰でも対決していかなければなりません。変な風に流されてしまうのは日本の経済社会にとって一番怖いことですから。

 

Q~・~ ぼこぼこの野田総理に、声を大にして言っておきたいことは?

A~・~ ぼこぼこの方がぶくぶくよりははるか益し。

ここが気合いの入れどころ、春だからといって「春眠、暁を貪らず」

そのために今日(私は)目と眼鏡のブローチをしてきたので、目を大きく見開いていただきたい。


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