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東京目黒から山梨へ育児のためにお引越し。40代高齢出産ママの雑記帳です。

武王の門 (北方謙三)

2008年01月13日 | 本のこと
武王の門〈上〉 (新潮文庫)武王の門〈下〉 (新潮文庫)
九州をひとつの国家として独立させる!

大きな夢にかけた男たちの物語。

舞台は足利幕府の時代。幕府に対抗する勢力として父親の後醍醐天皇に
九州に送られた征西大将軍宮懐良親王。九州に入るまでに年月を要し
また九州の地を踏んでからも、さまざまな困難に往く手を塞がれる一向。
菊池武光が家督をついで一族の長となり、征西代将軍宮のもとに参じてからは
小気味良い勝利が続く。

北方謙三の世界では、独立国家を作るという夢にかけた2人の稀代の武将
懐良親王と菊池武光が、うらやましいくらいの固い絆と友情でつながれている。

ちょっと恥ずかしいのですが、わたしは九州の地を踏んだことが未だありません。
九州の人々がどのような気質をしているとか、どのような生活をしているとか
あまり興味もなく過ごしていたけど、よくよく考えたら九州という地は
歴史的な有名人物を多く排出している地だったよ。

それにしても、足利幕府の時代、海の向こうの高麗と九州とをまとめて
ひとつの国家を成立させちゃおうなんてスケールの大きい話。

幕末の九州に雄藩が多かったのもうなずける。