今回は、音楽批評記事です。
これまで、UKロック草創期のいわゆる四大バンドのうち、ビートルズ、フー、キンクスについて書きました。ついでなので、残る一つであるローリング・ストーンズについても書いておきましょう。
取り上げるのは、「悪魔を憐れむ歌」です。
原題は、Sympathy for the Devil
アルバム『ベガーズ・バンケット』に収録されています。
なぜこの曲かというと、このブログで書いてきたトミー裏話とつながってくるところがあるからです。
以前も書いたとおり、“超隠し玉”の打診を受けたとき、私はトミーシリーズの作品を書いている途中で、その作品のタイトルが『悪魔を憐れむ歌』でした。
このブログは基本PR用なので、音楽批評といいつつも時々自作の宣伝をからめていくことになっていて、そこからの『悪魔を憐れむ歌』です。
まずは、彼らのオフィシャルサイトから動画を貼り付けておきましょう。
The Rolling Stones - Sympathy For The Devil (Live) - OFFICIAL
この歌で気になるのは、なんといってもその歌詞ですね。
「悪魔を憐れむ歌」は、世界史上のさまざまな事件の裏で糸を引いてきた悪魔の視点で語られます。「私の名前をあててもらいたい」と、悪魔の掌の上で踊らされている人間をあざ笑うかのような歌詞です。いろんな解釈があると思いますが、私はそう解しています。そういうシニカルな感じがわりと好みなもので。
せっかくなので、応募予定だったトミーシリーズの『悪魔を憐れむ歌』についても書いておきましょう。
この話は、『ホテル・カリフォルニアの殺人』と同様に、各章のタイトルをストーンズの曲名で統一し、音楽的な知識をヒントにして謎を解いていくミステリーです。章題として使われている曲は、「ダイスをころがせ」、「レット・イット・ブリード」「黒くぬれ!」などです。
扱われる事件は、ライブ会場での殺人。
野外で行われているロックフェスの最中に、殺人事件が発生します。
こう聞けば、ストーンズ・ファンなら誰もがピンとくるでしょう。
そう、“オルタモントの悲劇”です。
野外コンサートの最中に殺人が起きるというところから、トミーはストーンズを連想し、それが謎解きにつながっていくのです。
動機などの点から容疑者として浮かび上がった人物は、トミーの旧友で、フェスの出演者でもあるミュージシャン。
しかし、事件発生当時、彼はまさにステージ上で演奏しているところでした。はたして、ステージ上でギターを演奏しながら殺人を犯すことは可能なのか? トミーは、持ち前の音楽知識と直観を頼りに、この謎に挑みます。
……ということで、批評なのか宣伝なのか予告なのかよくわからない内容になってしまいましたが、私としても、せっかっく半分ぐらいまで書いたこの作品をいずれ発表したいところです。
この記事を読んで続きが気になったという方は、宝島社に手紙を送って、トミーシリーズの作品を読みたいとリクエストすれば……(なんだか前にもこんなことを書いたような気がするので、以下略)