先日、ブルース・スプリングスティーンがデビュー50周年だという記事を書きました。
そこでちょっと触れましたが、イーグルスは現在フェアウェルツアーを行っています。
The Long Goodbye ...「長いお別れ」と銘打ったツアーです。
イーグルスといえば、ある意味このブログの原点でもあるわけで……そんな彼らの最後の旅路ということで、今回はちょっとこのツアーについて書いておこうと思います。
まず、メンバーについて。
あらためて振り返ってみると、実は結成当初のメンバーはもうドン・ヘンリー一人しか残ってないんですね。
まあ、半世紀以上にもわたって活動していれば無理もない話ではありますが、その間いろいろあって、こうなったわけです。
現在の正規メンバーは、一応ドン・ヘンリー、ティモシーB.シュミット、ジョー・ウォルシュということになるでしょう。
旧メンバーにはケンカ別れのような形で訣別したバーニー・レドンやドン・フェルダーがいますが、すでに死去したメンバーも。結成当初のベースであるランディ・マイズナーが今年死去したというのも前に書きましたが、やはり喪失の大きさという点では、グレン・フライの存在があります。
ドン・ヘンリーと並んでイーグルスのトップ2と目すべき存在だったグレン・フライは、2016年に死去しました。
その後イーグルスは、グレンの息子ディーコン・フライをメンバーに迎えていました。そして、この人は今回のツアーにも参加しています。
ただ、彼が正規メンバーといえるかどうかは微妙なところです。
というのも、ディーコンさんは去年一度イーグルスを脱退しているのです。
これに関しては、ケンカ別れとか解雇とかいうことではなく、本人が今後のキャリアを考えたうえでの円満な脱退であることが強調されていました。ディーコンが望めばまたいつでもツアーに参加できるというようなこともいっていて、今回のフェアウェルツアーでそれが実現したということでしょう。
サポートメンバーに目を向けると、また結構ビッグネームが出てきます。
今回のツアーでは、スティーリー・ダンがサポートアクトとして参加。
以前どこかで書いたと思いますが、Hotel California の歌詞に出てくる steely kinves という言葉はスティーリー・ダンからきているということで、そういう伝説の時代から縁があるわけなのです。
しかし、それはまたスティーリー・ダンのほうも相当な高齢ということで……ウォルター・ベッカーはすでに世を去っており、ドナルド・フェイゲンはツアー開始早々病気で入院となりいったん離脱しています。来月からは復帰するということですが、いろんな意味でひやひやさせられるツアーとなっているのです。ただ、ドナルド・フェイゲン不在時にはシェリル・クロウがオープニングアクトをつとめるなど、選手層の厚さもみせています。
そしてもう一人、今回のツアーではヴィンス・ギルという人がツアーメンバーとして参加しています。
日本ではあまり知られていないと思いますが、本国では大物カントリーミュージシャンみたいな人のようです。私はたまたま気に入った曲があってこの人のアルバムを一枚だけ持ってたんですが、そのヴィンス・ギルが今回のツアーに参加するということで、奇縁を感じたものです。
最後に、せっかくなので動画を。
ファイナルツアーの初日、ニューヨークはマディソン・スクエア・ガーデンでの公演を観客が撮影した動画がYoutubeにアップされているので、それを載せておきましょう。
曲は、いわずと知れたHotel Californiaです。
Eagles Tour - The Long Goodbye -Hotel California - 9/8/2023 Madison Square Garden
このツアーは2025年までやる予定だそうです。
詳細な日程はまだ決まっていないようですが、来日公演があるとしたら、これは是非参加したいところです。相当な倍率にはなるでしょうが……