ロック探偵のMY GENERATION

ミステリー作家(?)が、作品の内容や活動を紹介。
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リンゴ・スターがサーに!

2018-01-06 10:25:00 | 時事
昨年の話になってしまうんですが、リンゴ・スターがサーの称号を与えられたそうです。

いうまでもなく、ビートルズでドラムを叩いていたあのリンゴです。

ビートルズでは、ポール・マッカートニーに続いて二人目だそうです。

このニュース、祝福してよいものかどうか、迷います。

先日このブログで紹介した福島清彦さんの『ヨーロッパ型資本主義』にも書かれていましたが、イギリスは勲章社会なんだそうで、勲章を受けることがかなりステータスになってるようです。

それだけなら別にいいんでしょうが、問題なのは、それが労働の軽視と表裏一体になってるということです。

日本だと、毎日働いている名もない労働者が偉いという考え方がそれなりに共有されていて、歌やドラマなんかにたびたび表現されていると思います。しかし、イギリスにはそういう感覚があまりないそうなんですね。労働というのが、つまらないことというふうにしかとらえられていない。そのことが、イギリスの凋落につながっていると福島さんはいいます。労働に価値が認められていないことが、労働の質の悪さを招いているというのです。

そういうことも踏まえて考えると、勲章もらって万歳なんてことでいいのか、と思わされます。

ビートルズのことでいえば、メンバー全員、過去にMBE勲章というものをもらってます。
しかし、ジョン・レノンは後にこれを返上してるんですね。ナイジェリアのビアフラ内戦に関するイギリスの態度に抗議するため、というのがその理由です。
これでこそロックだと私は思います。
やっぱりロックンローラーは、勲章をもらって満足してちゃいけないんですよ。むしろ、偉い人の側が、こいつらに勲章をやるのはちょっとな……と躊躇してしまうぐらいがちょうどいいんじゃないでしょうか。


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4 コメント

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そういえば (からく)
2018-01-06 18:27:22
こんにちは。

そういえばイチローが国民栄誉賞を2度辞退しましたよね。
彼もロックンローラー?

でも現役中だからという理由だったので引退すればもらうのか・・・・。

とすればそれもまたちょっとなぁ、と思いますね。
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遅くなりましたが (A. Hara)
2018-01-07 20:38:19
今年も宜しくお願いします。
(喪中なんではがき等出せませんでした。)
ブログ楽しく拝見してます。

先日読んだレイ・ブラッドベリの本に(若い小説家に語る部分に)こうありました。

"Between now and the end of year, write one short story a week, I want you to write fifty two sort stories. and by the end of the year, you will know how to write short stories"

村上氏のはショートストーリーじゃないだろうけど、 御大の言うとおり"quantity is important. It makes for quality."だそうで、とにかくいっぱい書かれて、我々読者の手に渡ることを、一読者、一ファンとして希望します。
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コメントありがとうございます。 (村上暢)
2018-01-07 22:52:19
からく様。

いつもありがとうございます。
イチロー氏については、彼をロックンローラー認定するかどうか、今後の動向を見極めたいと思います。

まあ、彼は自分にも他人にも厳しいストイックなところがあって、ロックというのとはまたちょっと違う意味で私は魅力を感じています。

どちらかというと、以前このブログで取り上げた森和夫さんに近いんじゃないでしょうか。
やっぱり余計な賞なんかもらわないというのを貫いてほしいですね。
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さすが巨匠 (村上暢)
2018-01-07 23:00:22
A. Hara様。

こちらこそ、本年もよろしくお願いします。
先日は、突然の連絡で失礼しました。

「量が質につながる」というのは、深いですね。
逆説的にみえながら、私の経験としても正鵠を射ていると思えます。さすが巨匠といったところでしょうか。
巨匠の教えに従い、私も週一ペースで書いていきたいなと思います。
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