ロック探偵のMY GENERATION

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ウクライナ危機と日本の安全保障

2022-02-27 21:51:47 | 時事



今日も、ウクライナについてです。

一昨日の記事でちょっと書きましたが、今回の侵攻に関してツイッターをみていると、いろんな意見が飛び交っています。
それらのなかには、この件にからめて日本の安全保障を云々するものもありました。そのいくつかについて、ちょっと私なりの意見を書いておきたいと思います。



まず一点目。
今回ウクライナが侵攻を受けたことから、「憲法9条で平和は守れない」といった声が出ています。
これは、まったくナンセンスでしょう。
ウクライナが戦争放棄を謳う憲法を持っていてロシアに侵攻されたというのならそうもいえるでしょうが、そんな話じゃないわけです。そもそもなぜここで9条が出てくるのかがわかりません。
では……あえて話を日本に置き換えたとして、憲法9条によって侵略されないようにすることはできるのか。
答えはノーかもしれませんが、少なくとも存在しうる方法のなかでは最善のものである、と私は考えます。すなわち、戦争放棄を謳っている相手にさえ敢えて攻撃してくるのであれば、その侵攻はほかのどんな手段によってもたぶん止められないだろう――ということです。
歴史が教えてくれるのは、ひとたび戦争が起きる状態が生じたら、軍備を増強しようが他国と軍事同盟を結ぼうが戦争は起きるということです。
戦争を防ぎたければ戦争が起きるような状態を防ぐ、それしかないんじゃないでしょうか。


そして二点目。
また、ウクライナが核を放棄して核兵器を持っていなかったからだという声が出ています。つい先ほども、某元総理がテレビでそんな発言をしていたとか……
これに関しても、まったくナンセンスというほかありません。
この意見に対する反論は「そもそも核抑止力とは通常兵器による戦争を防ぐものではない」というだけで十分です。
そう言い切ってしまうのはそれはそれで問題があるかもしれませんが……ただ、私がいわゆる核抑止力についての議論を目にする際にいつも思うのは、まずその定義をはっきりさせておく必要があるということです。
たぶん多くの人がそこまで深く考えずになんとなく「核抑止力」という言葉を使ってると思うんですが、意外にこれ、何がどう作用して何を抑止するというのか非常にあいまいな概念なのです。
一つの立場は「核抑止力というのは、あくまでも核攻撃を抑止するものであって、通常兵器による戦争にまでは及ばない」とするもの。
すなわち、核抑止力とは核戦争を防ぐものであって、核兵器が使われない通常の戦争は止められない……と。
もちろん、核抑止力が通常戦力にも及ぶという考え方もあります。
しかし、その立場をとる場合、核保有国が非核保有国から攻撃を受けた例や、核保有国同士が武力衝突を起した例が実際にあるじゃないかという批判に反論しなければいけません。
どちらがより有力なのか確かめたわけではありませんが……安全保障を専門とする人達の間では、どちらかといえば前者の考え方のほうが一般的というふうにもみえます。すなわち、核抑止力は通常兵器による戦争には及ばない。その立場に立てば、「ウクライナが核兵器を持っていなかったからロシアの侵攻を受けた」というのはまったくナンセンスです。そもそも核兵器にそんな抑止力はないんですから。
そして、日本の安全保障論として考えた場合に、核保有というのはありえないことです。
前にもどこかで書いたと思いますが、まず核実験をどこでもやりようがないし、日本が核保有を進めたりすれば経済制裁を受けて経済が崩壊するでしょう。日本の核武装論は、非現実的としかいいようがありません。



以上、ツイッターでみられる憲法9条批判、核抑止力論への、私なりの反論でした。
もう一つ言っておきたいことがあるんですが……それは次回にしようと思います。



ウクライナ情勢について

2022-02-26 20:53:10 | 時事



ウクライナでの戦闘が続いています。

ロシア側が想定していたよりもウクライナ側の抵抗が激しく、戦闘が長期化するとも見られているようです。
昨日の記事では、ひとまずロシアの暴挙を批判するという話でしたが……今回は、ウクライナという国について、そして、今回の侵攻におけるロシアの狙いについて、もう少し私なりの考えを書いておこうと思います。

ウクライナは、旧ソ連構成国の一つであり、その中心であったロシアとはいうなれば兄弟国家。

しかしソ連邦崩壊後は、旧ソ連構成国の多くがそうであったようにロシア離れの動きをみせはじめます。

そうした国家は、珍しくありません。
たとえばジョージア。
この国は、かつて日本語ではグルジアと表記されていましたが、いまではジョージア。英語風の発音にしてほしいというふうに要請があり、日本はそれに応じました。

そのジョージアは、2000年代に起きたいわゆる“民主化ドミノ”の出発点でもありました。
旧ソ連の外相だったシェワルナゼという人が大統領をやっていたんですが、そのシェワルナゼが大統領選挙で不正を働いたとして追い落とされます。このいわゆる「ばら革命」から、旧ソ連邦諸国を舞台に“民主化ドミノ”と呼ばれる政変の連鎖が起こるのですが、その一環としてウクライナで起きたのが、「オレンジ革命」でした。
この政変で親露派のクチマ大統領が失脚しましたが、それで話が終わりというわけにはいきません。ジョージアの場合と比べて、ウクライナは地政学的に不幸な条件を持っていました。欧州とロシアにはさまれているという関係上、政変後も両勢力のつなひきが続いていくことになるのです。親露派のヤヌコビッチという人がいて、それに対抗する親欧米系政治家との間で、十数年にわたって政権の奪い合いが続いてきました。2014年のロシアによるクリミア併合、そして今回のウクライナ侵攻も、その延長線上にあるとみるべきでしょう。
……という文脈で考えると、この戦争でプーチンが狙っているのは、親露傀儡政権の樹立ということになります。
そしてもっといえば、今後ウクライナに欧米よりの政権が誕生しないようにしたいということでしょう。すなわち、ウクライナに親欧米政権ができればまたロシアの軍事介入を招くかもしれないという恐怖をウクライナ国民に植え付ける。そうすれば、今後ロシアが何をいわずとも、ウクライナ国民がみずから親欧米政権の誕生を回避するようになる……報道によれば、プーチン大統領はウクライナの兵士たちに対して「現政権から権力を奪ってほしい」と呼びかけたそうですが、まさにそういうことでしょう。ロシアの軍事介入が嫌なら反露政権でなくすればいい、負けるとわかりきっている戦争をやるぐらいならそのほうがいいだろ、ということなのです。このように考えれば、狂気の沙汰としか思えないこの戦争にもプーチンなりの目的意識と計算がみえてきます。
しかし……プーチン大統領の考えは甘いといわざるをえません。
できることならば、プーチンにいってやりたい。それ、ほぼ確実に失敗するよ――と。
彼は、アメリカの失敗に学ぶべきでした。そういう手法はアメリカが過去にさんざんやってきたことであり、そしてことごとく失敗に終わってきたことなのです。
中南米諸国がわかりやすい例ですが、昨年のアフガニスタンもそういったケースの一つといえるでしょう。思えばアフガンでは旧ソ連も痛い目を見たわけであり……今回のウクライナ侵攻はその二の舞ともなりかねません。
冷戦期のアメリカは、中南米諸国に介入して親米政権を樹立するということをたびたびやっていましたが、それらの政権は二十年、三十年と経つうちに次々と倒れ、逆にそれらの国々で強固な反米政権が誕生することになりました。その歴史を教訓とするならば……仮に今ロシアがウクライナの政権を倒して親露政権に挿げ替えたとしても、おそらくそれは、将来より強固な反露政権が誕生する種をまいているに過ぎないということになるでしょう。

かつて旧ソ連が行ったアフガン侵攻は、「ソ連にとってのベトナム」とも呼ばれる泥沼に陥り、連邦が崩壊にいたる原因の一つともなりました。
プーチン大統領には、今からでも遅くない、潔く撤退した方が自身のため、ロシアのためだぞといいたいと思います。




ロシア、ウクライナへ侵攻

2022-02-25 16:22:44 | 時事


ロシア軍がウクライナに侵攻しました。

かねてから危機は伝えられていましたが、とうとうやってしまったか、と……
ロシアにはロシアの言い分もあるでしょうが、どんな言い分があろうと今回のような行動が許容されるとは思えません。

日本の憲法9条がどうだとか、核保有がどうだとかいろんな話が出てきています。
そのあたりについては私も言いたいことが山のようにありますが……それはまたいずれ別の機会に譲るとして、今回はとにかくロシアの暴挙を批判するにとどめましょう。

そのうえで一つ指摘したいのは、今回の侵攻の背景にはやはりコロナ禍があるのではないかということです。

コロナ禍が引き起こした社会不安が権威主義を台頭させているということは、よく指摘されます。
それが、専横的な“強い指導者”を求める心理につながる。そして、指導者の側は己の強さを誇示するために、ことさらに敵を作りだしてそれを攻撃する……今回の侵攻が日本にとって対岸の火事でないというのは、まさにこの文脈においてではないでしょうか。
新型コロナに関していえば、ロシアは世界最悪レベルで状況が悪化しています。
それを求める大衆側の期待に反して、“強い指導者”は往々にして国内の災害や疫病といったことには無力です。相手を威圧して黙らせることに慣れてしまった人は、脅しが通用しない相手には何もできないということだと思われますが……そういったことを踏まえると、このコロナ禍という状況において“強い指導者”を求めてしまうことの怖さを冷静に考える必要があると思われるのです。








ひさびさに blender で人物モデリング

2022-02-23 22:06:57 | 3DCG

昨日に引き続き、3DCGです。

昨日は Poser についての記事を書いたので、ついでに blender についても書いておこうと思いました。

blender は blender で、やってます。
こちらも最近はあまり時間がとれないんですが……

一応解説しておくと、blender は3DCGを作れるモデリングソフト。
Poser はできあいの素材を配置していくソフトですが、blender ではその素材を一から作ることができます。
下のような建物系CGを作るのが主な用途と思われますが……生物的なものも頑張れば作れます。



このブログでは、blender での人物モデリングも何度か挑戦してきました。
今回は、その最新版ということで、「山田聖美」2022年バージョンです。


前に作ったものよりも、だいぶクオリティは上がっていると思います。
使えるマテリアル加工テクニックが増えたのと、ライティングの工夫、パーティクルの表現を変えたところがポイントでしょうか。



もう少し改良をくわえて、いずれはこれで動画を作るところまでやっていこうかと思ってます。




Poser12を導入

2022-02-22 21:28:09 | 3DCG


Poser12を手に入れました。

3000円ぐらいまで値下げされていたので、思わず買ってしまいました。

3Dのフィギュアを操作できるソフト Poser。このブログでは以前何度かその画像や動画を載せてました。
最近あまりやってなかったのは……まあ時間がとれなくなったということもあるんですが、ちょっとした問題が生じたためでもあります。
以前はPoser 10を使ってたんですが、10では Flash がソフト内で使われていて、去年あたりそのFlash が使えなくなったために、操作が非常に制約されるようになってしまっていたのです。
実際のところ、これはちょっとどころか致命的な問題で……私の貧弱なPC知識ではどうしたらそれを解決できるのかもわからず、途方に暮れているところでした。

しかし、12の導入によってこの問題はクリア。
というわけで、また Poser を使えるようになりました。

基本的な操作方法は、特に10と変わらないようです。
細かい仕様変更や、収録されているコンテンツがちょっと変わったぐらいでしょうか。画質も向上しているような気はします。
レンダリングした画像はこんな感じです。



動画も作ってみました。
ぱっと目についた素材を適当な思い付きで動かしただけのものですが……

Poser12の3DCG動画

画質も、かなり低めの設定です。これで初代プレステぐらいのレベルでしょうか……
レンダリング画質で動画にすることもできるんですが、それにはかなりの時間がかかってしまいます。まあ今回は軽く試作的な感じなので、この程度でやってみました。
Poser も、趣味でやるぶんにはなかなか面白いので、今後ちょくちょく画像や動画を作っていこうかなと思ってます。