モーツァルト@宇奈月

湯の街ふれあい音楽祭 モーツァルト@宇奈月
scince2010年秋。毎年9月に音楽祭を開催しております。

舞台に立つのは特別なこと

2013年09月29日 | 演奏
たくさんの方に、音楽の舞台に立っていただきました。
仲間といっしょに立っていただいた方々。

いっしょに音楽を楽しんでいらっしゃるふだんの姿が見えるようです。

粗末なステージですし、音楽祭の多くが、ステージすらない場所も多いのですが、それでもここに立つことを特別なことと思っていただけるのは、本当にうれしいことです。
何しろ、どれだけ、どんな人がくるかもわからないわけです。演奏ばかりでなく、そんなところでの不安もあるでしょうね。
ソロピアノの方も何人もおられます。演奏前のお話では、多くの方が音楽の勉強中で地元でぜひ演奏したいと思ったと話されます。

お客さんの中には、音楽家の方や高名な音楽評論家なども何気に混じっていたりしたそうです。(いや、本当らしいです)

ひとつの演奏が大きく羽ばたくきっかけになったらいいですね。どの演奏も、音楽に向き合いひたむきによりよい表現を求めて進んでいるように感じました。いっしょに背筋が伸びていきました。
さまざまな音楽に向き合う姿に会えるのも音楽祭の魅力です。

ザルツァッハ川が塩なら黒部は?

2013年09月28日 | 日記
ザルツブルクの市街地を貫くように流れるザルツァッハ川は、岩塩の取引値だったザルツブルクの公益の大動脈だったそうで、「ザルツ」(塩)にちなんだ名前が付いています。
じゃあ、黒部川は、ってなると、これが諸説あります。
黒部峡谷鉄道トロッコ電車では女優の室井滋さんのナレーションで、そのうちの一説を紹介しています。アイヌ語でクルベツというのが「魔の川」という意味だそうで、古来幾多の氾濫を繰り返してきた黒部川をそのように読んだというのですね。クルベツ、クロベツ、クロベという音の変化でしょうか。
なるほど、近くにある泊という地名は、北海道にもありますし、トマムも同じ意味の言葉らしいのでアイヌの言葉が影響していたという考えもわからないわけではありません。
ただ気になるのは、今は、黒部川は下流まで1本の流れですが、かつて下流部は四十八学生瀬と呼ばれるように幾多の筋に別れていて、今の洪水にイメージされるような堤防を越流する感じではありませんし、上流部は、河口からたかだが15kmまでしか人が住んでいませんから、日常的に川の脅威にさらされるわけでもなく、流木などの恵みも多かったわけです。
他の説も紹介しましょう。

これは今日、黒部川で撮影したものです。何でしょうね。オニグルミの実です。果肉の中には、みなさんがよくご存知の胡桃が入っています。胡桃のことをこの土地では「クロベ」と言います。こういうのは、学者さんたちにはあんまり知られていないようですね。川沿いには、たくさんのクロベの木があります。こんな感じ。

この場所100mくらいの間にこのくらいのが7、8本自生していますね。これが、語源という方もあります。
また、土地ではネズコと呼ばれている黒檜もクロベと言いますし、黒部峡谷の険しい谷の中に見かけますので、これが語源という説もあります。現在は、国立公園のため伐採できませんが、かつては盗伐が問題になるくらい豊富な森林資源として活用されていたようです。生活と結びついている点では、クルミが好きですが。
宇奈月温泉では、他にもトチノキなどもたくさんあります。地元の人は見慣れているんですが、そういうのを探し歩くのも楽しいですね。
ちなみに、クルミは割ってみると中に白い実があります。生で食べられますし、甘みがあって、乾燥したものよりもずいぶん美味しいですよ。石で割れます。ぜひ、味わってみてください。正真正銘、クロベの味です。

今夜、星空トロッコ出発!

2013年09月28日 | 日記
宇奈月温泉ではイベントが続きます。
今夜は何と「星空トロッコ」。夜の黒部峡谷を楽しむ限定ツアーです。
みなさんは、夜の奥深い谷に立たれたことがありますか。谷底は、下から暗くなって、峡谷に開いた空が蒼く明るいままで残ります。黒い大きな影に絞り出されたような空間に、やがて、星がまたたき始めます。
星井という言葉が地名に残っているところがあります。あれ、どんなことかご存知ですか。深い井戸では、周囲の光が遮られて、真昼でも星を見ることができる、そういうことからついている名前です。たいていは、深い井戸のある場所や、岩に刻まれた大きな裂け目がある場所にそんな言葉が残っています。
よく立山などの高い山の星空が格別といいますよね。星井の原理からすれば、黒部峡谷の底から仰ぐ星空は、いよいよ格別。昨晩は平野部でも空気が澄み切って素晴らしい星空でしたから、今夜はすごいと思いますよ。黒い大きな影になって迫る山々の岸壁、なお一層強く響く水音もその絶景を引き立ててくれると思います。
くわしくは、星空トロッコのページで。
山から山へ横切る流れ星など、
もう想像しただけでわくわくしますね。

あれからもう1週間

2013年09月28日 | 日記
音楽祭の開幕からもう1週間がすぎました。あっという間だな。この間に本当にたくさんの方に、このブログも見ていただいています。
現在、多くのスタッフやお客さんに撮影していただいた画像が集まっています。ゆっくり、速やかに、みなさんにもお知らせしてみんなで余韻に浸りましょう。
また、コメントもお寄せください。
TwitterのフォローやFacebookのいいねなどもいただければさらにうれしく思います。
今後ともよろしくお願いします。

おいしかったモーツァルト

2013年09月27日 | 音楽祭について
モーツァルトは今年もおいしかった。
たくさんのおいしいモーツァルトがあふれていましたね。全部食べ切れませんでした。
ボスナはなかなかゴージャスな食べ物でした。ウインナーってところがいいですね。オーストリアだもの。

定番のまんじゅう、せんべいも、どら焼きもありました。焼印さえあれば、どんどん増殖できます。詰め合わせにしたいくらいだな。


昨年大好評のバナナもたくさん買っていただきました。バナナ世代にはたまりません。これだけで夕飯にした人もあったくらいです。(自分です)

ザルツブルクを思わせる洋菓子も作られていました。なるほど、石畳か。宇奈月も、一応そんな風情がありますね。

このあたりは注文したら、作ってもらえるのかな。今度聞いてみます。

手打ちうどんも大人気で列が続いていました。手際が悪いわけでなく、人気で追いつかなかったんです。お待たせして申し訳ありません。
五感で楽しんでもらえる音楽祭のひとつの風景です。

アマデウナヅキンがいっぱい

2013年09月27日 | 音楽祭について
アマデウナヅキンはすっかりこの音楽祭のキャラクターになりました。
音楽祭を始めようといろいろ考えていた時に、ボランティアスタッフの一人がいたずら書きをしました。
「モーツァルトまんじゅうとか、モーツァルトせんべいだって作れるでしょ」とその様子を落書きしたのです。
その時には、音楽祭をしようってことでみんな頭がいっぱいで、まんじゅうだのせんべいだの、そんなことまではなかなか頭が回りませんでした。
モーツァルトの一般的に知られている肖像画は4種類くらいが有名で、いずれも亡くなった後の肖像画です。生前に描かれたものはありません。だったら、どんなでもいいだろうと音楽祭用に何か作ろうってところは決まりました。
数ヶ月たって準備が進みますがなかなかしっくりきません。そのうちに、企画書などの落書きだけがいろんな形で描かれて、いよいよプログラムを作るとなったときに、じゃあ、これかってことでぺんてるの青フェルトペンで描かれたのが、このキャラクターでした。実は、別に幼少期の「神童キャラクター」もあるんですよ。いずれ、ご紹介します。
ブログで紹介したら、アマデウスと宇奈月を組み合わせた名前がいつの間かついちゃって、「アマデウナヅキン」ってことになって、どんどん形になっていきました。
今年は、体までもってザルツブルクに行って来ましたしね。あ、あれも「合成ですか?」と聞いてきた人がいます。いえいえ、本当に行ってきたんですよ。今度は、ドイツです。

これは、音楽祭グッズの売り子アマデウナヅキン。

すべての店舗にこうしてアマデウナヅキンがお出迎えしていました。

宇奈月温泉街を走る電気バス(ナンバーあるんですよ)も、音楽祭期間はアマデウナヅキン号に。もちろん、モーツァルト電車のヘッドマークもこれでした。

観光地の定番昭和テイストの顔だし看板も人気でした。キャラクターも実は増殖中。フィギュアも作られています。ネンドロイド風に製作中です。
ちょっとした落書きがみなさんに親しまれて育っていく。音楽祭のなりたちを象徴する出来事になっています。

地元、富山大学のフィルです

2013年09月26日 | 演奏
東日本大震災大震災復興支援ワンコインチャリティー茶会で演奏してくださった富山大学フィルハーモニー管弦楽団のみなさんです。(たいてい「とみだいふぃる」と呼んでいますね。その昔は「ふだいフィル」とか、「ふだいオケ」などとも呼ばれたようです)
音楽祭には、富山大学などの学生さんもたくさん参加してくださっています。

中学生、高校生、大学生など音楽を楽しんでいるみなさんがこうして音楽祭に参加してくださる様子は、未来を感じさせます。演奏の機会の提供ということもあるのですが、音楽の創造性、想像性の広がりに何かのやくにたつんじゃないのかなと思うことがあります。
お寺で、お茶会をしている中で、演奏することって、人生の中でもめったにあることじゃないと思うわけです。それが経験の深みにつながることも絶対にある、そう思います。
これが、モーツァルトがつないだ風景だろうって。

モーツァルトに合わせて動く

2013年09月26日 | 演奏
ニシムラヤスコダンスファクトリーさんは、そうです、演奏というよりはパフォーマンスです。そういえば、こういうやり方もあるんだなーと気づかされました。

オペラやミュージカル、演劇でもそうですが、音楽はつきものです。森田芳光監督で松田優作さんが主演した「家族ゲーム」では、音楽が付いていないことが話題になったくらいなので、それはもう切っても切れない関係です。
映画音楽で印象に残るシーンもたくさんありますしね。「モダンタイムス」のラストシーンの「スマイル」なんかもいつ聞いても人生にとっての大切なことを考えさせられます。
少し、横道にそれました。ダンスパフォーマンスも音楽が大きな要素です。体の動きと連動して、五感の要素を強調してくれるような気がします。
今までなんで頭になかったのかな。モーツァルトで体操することだってあるだろうし、モーツァルトで舞踏だってあるだろうし。会場といっしょに体を伸ばしたり曲げたり。演奏ばかりがモーツァルトじゃないわけです。
今年は、こういう新しい気づきがたくさんありました。
果敢に参加してくださったニシムラヤスコダンスファクトリーさんに感謝です。ところで、ニシムラさんのところでは、このパフォーマンスで演奏してくださる方を募集しています。今回はCDでの参加ですが、本当は生演奏がぜひ欲しいということです。楽器は問いません。
もし、そういうのがうまく実現したらいいなあ。野外のダンスパフォーマンスも考えられそうです。

モーツァルトの時代はイギリス産業革命です

2013年09月25日 | モーツァルト伝
宇奈月アマデウス祝祭管弦楽団のリハーサル見学会のためにモーツァルトについて調べてみました。同じ時代にどんなことがあったんだろうと、そういうことです。何となく古い人って感覚だけで、うまく歴史の風景とかみ合わないんですよね。
1756年生まれですから、生きていらっしゃったら、250歳をちょっと過ぎたところで、4回目の還暦ってところですか。さんじゅでも4回目かな。亡くなってから50年目にザルツブルクでモーツァルト音楽祭が開かれ、今のザルツブルク音楽祭につながっているので、200年くらいやっているんですね、あの音楽祭は。すごいなあ。もっとも、日本でも100年以上のおまつりはあるし、伊勢神宮の式年遷宮なんて1000年単位ですから。
それで、モーツァルトの頃の日本はっていうと、寛政の改革の頃です。地球規模で影響を与えたと言われ、北半球を凶作にしてフランス革命のきっかけになったとも言われる浅間山の大噴火とそれに続く東北の飢饉の、ちょうどそのあたりです。噴火で巻き上げられた火山灰が日差しを遮って寒くなったわけです。
アメリカでは独立宣言から独立戦争、フランスはフランス革命。
フランス革命から2年後だったかな、処刑されたルイ16世の王妃マリー・アントワネットに6歳のアマデウスが求婚したエピソードが残っているわけです。
イギリスでは、ワットの蒸気機関が発明され、水力発電もこの時代に生まれました。産業革命がいよいよ曙光を放ち始めたわけです。
そんな風に考えると、王家とかいう時代から近代へ移ろうとする時代だったことがよくわかりますね。諸侯が音楽家に曲を注文して自分たちのために演奏する、あるいは、パトロンとして庶民に聞かせる。そんな時代がいよいよ終わろうとしている感じです。時代の変わり目にこういう天才が現れるものなのでしょう。あるいは、天才が現れたゆえに時代が変わるのか。いずれにしても、時代の空気が天才を天才たらしめた感じはあります。
新しい楽器が生まれたり、次々に改良されたり。ピアノもそうです。チェンバロからフォルテピアノへと進む時間にアマデウスは好奇心満載のきらきらした目を輝かせてその響きから曲を描いていたでしょうね。
そんなことを考えていました。

あ、これじゃなかった。これはきてぃ・みゅーじっくるーむさんのピアノ。

これです、これ。練習中の稲生亜沙子さんです。今のピアノに比べると、ハンマーのストロークが半分くらいしかなかったので、あのアマデウスの軽妙さはそこから生まれたという人もあります。
アマデウスが、シンセサイザー知っていたらどんな曲を作っただろう。
ね、滝沢卓さん。あ、ちょっと似てるな。風の音楽家と勝手に呼んでいます。
中断していましたモーツァルト伝、近日中に再開します。イラスト入りで絵本仕立てにするつもりです。お楽しみに。

足湯おもかげは、もう10年くらいですか

2013年09月25日 | 演奏
かたかご会という旅館ホテルの女将さんの会が主唱して宇奈月温泉に初めての足湯ができたのは、10年くらい前でしょうか。(違っていたら、コメントください)
宇奈月温泉の人の流れが変わりました。隣接する宇奈月公園の雑木林の緑とあいまって、それと不思議とここは風の動きがあるんです。きっと建物などの具合なのでしょう。素敵な場所になっています。
ここでの演奏会も独特ですね。

プログラムをにぎって足を出して。演奏時間もちょうど温まるにはいいようです。

濱藤浩人さんと五十嵐佳美さんです。クラリネットっていいですね。風にのって木々のざわめきに染み込んで行くようです。変な言い方でごめんなさい。鼻唄に一番近いような気がするんです。それだけ人の息遣いに近いように思えます。

こちらは、明るい少し年配のお姉さんたちドルチェ・リンカーさんのハンドベルです。これがまた風に転がりながらどこまでもどこまでも流れていくような音色です。なんだか、お姉さんたちの笑い声もハンドベルの響きに似ているなって感じました。
たくさんのお客さんを抱えることはできませんが、ここもたしかに音楽祭の風景を刻む場所です。

渓仙さんで初めての演奏はむうぎれこさん

2013年09月25日 | 演奏
宇奈月温泉にはいろいろな団体の福利施設がありました。NTTさんや、北陸銀行、ヤクルトさんは、若い頃の古田、池山、広沢の各選手がキャンプ前の「山ごもり」に来たこともあるんですよ。
渓仙さんは、公立学校共済組合の保養施設です。一般の方もお泊まりいただけますが、公立学校の先生はいろいろ特典付きでお泊まりいただけます。
今回、このロビーでの演奏が行われました。

演奏されたのは、むうぎれこさんです。毎年、いろいろな形で参加していただいています。
どうだったかなと思っていましたら、サン柳亭さんでのロビーコンサートでお会いしました。
「楽しかったですよ」と言っていただいて、とてもうれしくなりました。そのまま、お風呂もごいっしょさせていただきました。
また、来年もぜひ。

やまびこ橋の演奏は音楽祭の白眉ですね

2013年09月25日 | 演奏
今回は、やまびこ橋で2つの演奏会を行いました。昨年、この場所で初めて演奏したのは富山ホルニステンさん。ホルンの演奏です。
ホルンは元々戦闘の中で合図に用いられたそうです。峡谷の自然に澄み渡るように柔らかく、優しく響いて行きました。

場所がせまいのですが、みなさん窮屈な場所ですが、この絶景を楽しんでいただきました。

キラキラ光ってきれいですね。

遠くからみるとこんな感じです。通りかかったトロッコ電車にみんなで「オテフリ」です。トロッコの人も驚いたかもしれませんね。ちょうど、室井滋さんの「また、こられー」くらいのタイミングでしょうか。

ブログの開設から1200日

2013年09月25日 | 日記
昨日で、ブログの開設から1200日を数えました。最初の音楽祭の少し前、PVを作った頃に開設したんだと思っていますが、当時はブログがこうやっていろいろな様子をお伝えするメディアとして一般的で、多くのタレントさんがブログを開き始めた頃でした。ちょうどTwitterが広がり始めた時期にも重なりますね。Facebookはまだ日本にはありませんでした。よく考えると、デジカメだってこんなに普及していませんでしたし、スマホの黎明期にあたるので、そこのところも変化が大きいことのひとつです。
ようやく最初の頃に考えていたことが実現できるようになったかな。え、どんなこと?
出演者とお客さんがネットを使って交流したり、みなさんが撮影された画像をリアルタイムにネットで紹介したり。実は、第1回はUstreamで中継したんですよ。youtubeで流しているPVは今も正直なところ傑作だと思っていますし。「モーツァルト 宇奈月」で検索すると出てきます。音楽祭に出演された方もいろいろ載せておられますね。
そうやってみんなが音楽祭のことをそれぞれに広げてくださるのもとてもうれしいことです。
アマデウナヅキンの画像なんかは平気でどこにでも流しちゃってください。どんどん使っていただいてかまいません。
また、いろんな方法でみなさんとつながっていきたいと思います。