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信州里山通信。自然写真家、郷土史研究家、男の料理、著書『信州の里山トレッキング東北信編』、村上春樹さんのブログも

久しぶりに陣場平へ。オオムラサキのオスを初見。夏の花とキノコ(妻女山里山通信)

2019-07-04 | アウトドア・ネイチャーフォト
 先週、先々週と旅に出たのでほぼ20日ぶりの陣場平です。帰化植物がどれほど繁茂しているか心配です。大雨が来る前に、道具を積んで車で登りました。

 ずいぶんと草が深くなりました。ハエが煩いこと。それと、ひっつき虫の季節なので、うかつに草むらに入るとひどい目に遭います。ヒメジョオンは、来る度に抜いていたのでわずかでした。オオブタクサは、大きなものはなく、数十本抜いて終了。オオムラサキのオスが2頭、元気に飛び回っていました。いつ羽化したのでしょう。メスが見られないので、一週間ほど前でしょうか。やや遅めです。

(左)中央にあるクマノミズキが満開です。オオムラサキは、クマノミズキの樹冠に止まったりして下りてきません。イノシシの柔らかい糞があると地上に来てくれるのですが。(右)先が三つに別れているオオブタクサ。

 地理史の文化遺産、菱形基線測点越しに見る陣場平。貝母(編笠百合)は枯れてすべて倒れていますが、種はまだ緑でした。中央奥がクマノミズキの大木。左にも。その奥はヤマグワ。右には桐の大木。シナノガキもあります。これだけの草の中からオオブタクサを見つけて抜きました。やれやれ。第四次川中島合戦の際に、上杉謙信が七棟の陣小屋を建てたという平地です。

(左)この時期出ているかもしれない幻のハナビラタケを探しに森の奥へ。残念ながらありませんでした。(右)写真では分かりにくいのですが、山桜の太い枝が折れて、手前のコナラの枝に掛かり木になっています。ひとりでは危険なので、これは放置して次に行う妻女山里山デザイン・プロジェクトでこなします。

(左)なんでしょうね。調べたのですが同定できていません。夏に出るキノコもたくさんあります。(右)オカトラノオ(丘虎の尾)もあちこちで咲き始めました。天城山(てしろやま)から下ってきた私のファンだというKさんと一年ぶりに邂逅。色々話をしましたが、上の林道に倒木があって道を塞いでいるという情報をもらいました。次の作業で処理しましょう。

(左)友人のログハウスで昼餉。泉に咲くユキノシタ(雪ノ下)。生薬では虎耳草(こじそう)といい小児のひきつけに、はれもの、しもやけ、ひびに使われる民間薬です。葉は天ぷらに。また、塩茹でして水にさらしてから、酢味噌和え、辛し和え、ゴマ和え、汁の実、煮物などに。(右)遠目で見ると白い花ですが、アップにすると実に可憐な花で、羽衣をまとった天女の様です。

(左)ドクダミ(毒矯)の花。ドクダミは、十薬といわれるほど効能の多い植物。ドクダミ茶をたくさん作ってありますが、利尿、便通及び高血圧予防に効きます。その他には、ドクダミ茶を風呂に入れるとあせもや湿疹に効くそうです。(右)ヒヨドリバナ(鵯花)キク科フジバカマ属の多年草。海を渡る蝶、アサギマダラが吸蜜する姿がまもなく見られるでしょう。

(左)またキノコ。ムジナタケでしょう。食菌ですが傷んでいますね。美味しいキノコではないので食べませんが。(右)実に艶があるのでヤブヘビイチゴ。無毒ですが無味無臭。美味しくはありません。中国では全草を熱・咳・喉の痛み・下痢などに使う薬草だとか。

 堂平大塚古墳。横穴式でリユースができる古墳時代末期の様式です。ここに家があった友人だった故Kさん一家は、夏でも涼しいので古墳を冷蔵庫として使っていました。古墳の上をオオムラサキのオスが2頭舞っていました。たくさんのヒョウモンチョウの一種も。

 下って妻女山松代招魂社へ。ここでも一頭のオオムラサキのオスを発見。発生し始めだと思います。これから大量に羽化してくれるといいのですが。夏になると招魂社の切妻のところにたくさん止まって昼寝するオオムラサキが見られます。

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