想いを胸に。

2011-05-14 21:03:04 | 日記・エッセイ・コラム

津波に巻き込まれて亡くなった高校の同級生の、お別れの会に行って来ました。

正直それほど親交が深かったわけではないけれど、遺影を見たらちゃんと思い出しました。
参列したヒトたちも、ふと見ると知った顔がちらほら。
お互い同じくらいの年齢を重ねてはいたけれど、そうだった、あの頃みんな高校生だったよね(笑)

亡くなった彼は、石巻でお年寄りをおぶって津波から逃げようとしていたのが、最後に目撃された姿だったそうです。
そういう話は彼だけじゃなくて、他にも複数耳にしました。
牛だったら何ができたかな?自信が無い。
牛は何もできずに生きているけれど、彼が確かに生きて、そんな最後をとげた事実はしっかりと胸に刻んでおこうと。

読経の間も涙無しにはいられなかった。
本人も無念だったろうし、そしてご両親の心中を想うといたたまれません。

参列した同級生としばし歓談。
びっくりしたのは、牛の事を覚えてくれているヒトがいたってこと。

高校生の頃は常に図書館にこもっていて人付き合いは思いっきりおろそかだったから、きっと牛の事なんてだれも覚えて無いんじゃないかと思ってたんだけど。
よくよく話をしたらちょっとずつ思い出して、そういえば牛だって、それなりの高校生活を送っていたんだよねぇ、と。
牛のこわれちゃった記憶も、おかげでほんの少しだけ、掘り起こせた気がする。
彼の冥福を祈りつつ、心からのお礼を。

その後、今回の件を知らせてくれた友人Tと、ウェスティンホテルのラウンジでアフタヌーンティ。
積もる話は積もり積もっていて、日没を迎えてなお終わらぬ長話。
震災の事。
家族の事。
仕事の事。
今までの事、これからの事。
遠くに白茶けて見える海岸線を眺めながら、たくさん、たくさん話しました。
口に出す事って本当に大事だよね。
ほんの少し、心が軽くなった気がする。

ありがたいなぁ。
こんな風に話せる友人。またお茶しよーね。

ところでね、今日嬉しかったのはサ。

隣に座った同級生の女のコがさ。
言ってくれたんだよね。

「牛さんって、キレイね。」

Σ(゜Д゜;≡;゜д゜)

誰?!誰が??牛?今、牛の事言った??!!
そ、その手には乗らない!
勘違いさせといてこき下ろす手法っしょ!
い、いや、いっそのこともっと言って!
なんか今を逃したらモウ二度と言われない気がする!

…今日のこの感動を胸に今後の人生を強く生きていこうとおもいます(笑)