武田さんのブログです。
「連休明けにはほとんどの対策が不要になります」と言う一方で「食品の問題だけが残る」
と書いておられます。
武田さんが「全ての信用を失う」きっかけになったと言う
「野菜の放射性物質測定は洗ってから行なうこと」と書いた通達はこちら。
クリックで拡大
ほうれん草の汚染が騒がれたころ、「洗えば大丈夫です」と返し言い続けたテレビが、
「実は洗ってから測定していた」ことをほとんどスルーしたため、視聴者の中には今でも、
「洗えば大丈夫なんだよね」と思っている人が多数います。
自らデマを流し、風評を作り上げておきながら、知らん顔で「被災地の農家は風評被害で
苦しんでいます」と言うマスコミがいたのでは被災地の農産物は敬遠され続けるでしょう。
暫定基準値を使うのを止め、国際的に通用する基準値で測定、表示すること以外に
道はないのですが、今のところそのような動きは見えません。
根本の原因は政府に「絶対に助ける」気持ちが無いことでしょう。
暫定基準値を使っているのも、通常の規制値で汚染食品を判定すると、食料が不足し、
パニックになるからでは無く、補償金の支払額を抑えたいからでしょう。
避難地域を拡大しないのも、土壌からの放射性物質の除去・洗浄に着手しないのも、
すべて「補償したくない」からとしか思えません。
「TPPに参加しない」ことを決めないことも「被災地の農業は復興させません」と
言っているようなもの。
現政権には「被災地の農家を助ける」気は無く、「このまま無くなってもいい」とでも
思っているのでしょう。
このまま現政権に任せておくと、東北太平洋側、北関東・千葉産の農・水産物は
いつまでも「敬遠」され続けるのではないでしょうか。
本当に汚染されていない農産品を作っている方々は相当怒っているでしょうが、
テレビは全く伝えていません。
口蹄疫の被害にあった宮崎の農家の怒りの声が伝えられなかったことと同じこと
が繰り返されているようです。
地元選出の民主党衆議院議員に「離党しろ」、「党を割れ」と要求して下さい。
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原発 緊急情報(56) これから:「安全宣言」という風評
農業の方には悪いけれど、子供に野菜や牛乳を飲ませる親の立場で考えると次のようになります.
1)政府は事故後、野菜の放射線を測る方法を急に変更し、「測定する野菜は、箱から取り出して、測定する野菜だけ流水で良く洗ってから測ること」という通達を出した。
この通達で野菜は全ての信頼を失った。
【理由】出荷時はまだ収穫直後なので、付着している放射性物質は容易にとれる.だから、産地で良く洗ったら放射性物質がとれる野菜でも、消費者が買うときにはこびり付いていたり、しみこんだりしているので取れない。
だから、今、表示されている野菜や農作物の放射線の値は、まったく信用できない.
2)福島原発に近いところの人が、東京に来て「こんなに新鮮ですよ」といって野菜などを売っている.
これも信頼を失わせる行動である.
【理由】放射性物質がついた野菜も新鮮だ。「新鮮だから安心」というのは、放射性物質が付着している場合はもっとも危険な判断である.水俣病の時に、「水銀を含んでいる魚が新鮮だった」というのが悲劇を呼んだ.
3)自治体が野菜などの一部の農産物の放射線量を「良く洗って」から測り、「安全宣言」を出している.安全宣言を出した自治体の農作物は信頼できない。
4)心ある農家から私のところにメールをいただく.そのメールには「これまで消費者に安心して食べてもらうために全力を注いできた。その信頼を失いたくないが、自分の畑でとれた野菜が安心なものか、どうしたら判るだろうか?」と悩んでおられる.
消費者も生産者も真剣です。
「流水でよく洗ってから測定しろ」という通達を出す政府が「風評」を作り出しています.これまで普通に出荷している状態のまま、しっかりと測定し、「規制値以下」ではなく「規制値の100分の1以下」の野菜だけを出荷すれば、風評は起こりません.
今、政府やメディアが言っている「風評」とは、「汚染されていない野菜が拒否される」という本来の風評ではなく、「汚染されている野菜を、いい加減な測定で売ろうとすると消費者が買わない」ということですから、風評ではなく、至極、当たり前のことです。
それに足し算の問題があります。
周囲が汚染されていないときには、一つの食材だけに注目すれば良いのですが、現在のような状態ではできるだけ放射性物質を含まない農産物を流通させる必要があります(すでに書きました)。
・・・・・・・・・
ということで、良心的な農業関係者と子供を持つ親は次のようにすることが望ましいと思います。
1.「安全宣言」がでている野菜や牛乳は、生産地に限らず買わない.「安全宣言」を出すということは土地が汚染されているからです.
2.「流水で洗って測定した」という野菜などは買わない.
3.当面、「洗わない状態」(通常の出荷状態)で測った放射線が規制値の100分の1以下の場合、その数値と「汚染されていない」と表示するように、生産者と消費者で合意しておく。
4.表示されていないとかそれができない間は、福島産(本当は中通り、浜通だけだが、表示が福島産なら仕方が無いので)、茨城産、栃木産、宮城産のものは購入しない。
ということでしばらく我慢するのが良いと思います。
北海道、青森、岩手、北陸、東海、近畿、四国、中国、九州、沖縄、外国産のものはすべてOKです。群馬は安全宣言が出ましたので、やや問題です。
食の安全は人間にとってとても大切なことです。放射性物質の汚染が起きた時には、汚染された土地からできたものは、
1. すべて危険、
2. 測定して、その結果が表示されていて、放射性物質を含まない農産品は安全(洗わないもの)、
3. 信頼できるルートで扱われているものは安全
ということです。
このことは、連休明けでもゆるめない方が良いと思います。連休明けにはほとんどの対策が不要になりますが、食材だけは残ります。これについては魚と共に何回かに渡って整理をしていきます.
・・・・・・・・・
この問題は、生産者側から考えますと、土地を汚染したのは生産者ではありません。生産者は被害者です.そして、放射性物物質で汚染された農産物を出荷すると、消費者が被害者になります。
加害者が痛むならまだ考えられますが、生産者も消費者も被害者になるのは問題です。
せめて生産者が自主規制して、消費者を被害者にしないように配慮した方が良いと思います。放射性物質を含む野菜を「直ちに健康に影響がない」などと言うのは適切ではありません。
(平成23年4月19日 午後5時 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/04/56_5f8e.html
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当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db
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過去に私が読んだことがある武田邦彦さんの著書はこちら。
民主党はまだ25%削減の撤回すらしていないんですよねぇ。
消費税やら25%やら、景気を悪くすることしか思いつかないらしい。
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「連休明けにはほとんどの対策が不要になります」と言う一方で「食品の問題だけが残る」
と書いておられます。
武田さんが「全ての信用を失う」きっかけになったと言う
「野菜の放射性物質測定は洗ってから行なうこと」と書いた通達はこちら。
クリックで拡大
ほうれん草の汚染が騒がれたころ、「洗えば大丈夫です」と返し言い続けたテレビが、
「実は洗ってから測定していた」ことをほとんどスルーしたため、視聴者の中には今でも、
「洗えば大丈夫なんだよね」と思っている人が多数います。
自らデマを流し、風評を作り上げておきながら、知らん顔で「被災地の農家は風評被害で
苦しんでいます」と言うマスコミがいたのでは被災地の農産物は敬遠され続けるでしょう。
暫定基準値を使うのを止め、国際的に通用する基準値で測定、表示すること以外に
道はないのですが、今のところそのような動きは見えません。
根本の原因は政府に「絶対に助ける」気持ちが無いことでしょう。
暫定基準値を使っているのも、通常の規制値で汚染食品を判定すると、食料が不足し、
パニックになるからでは無く、補償金の支払額を抑えたいからでしょう。
避難地域を拡大しないのも、土壌からの放射性物質の除去・洗浄に着手しないのも、
すべて「補償したくない」からとしか思えません。
「TPPに参加しない」ことを決めないことも「被災地の農業は復興させません」と
言っているようなもの。
現政権には「被災地の農家を助ける」気は無く、「このまま無くなってもいい」とでも
思っているのでしょう。
このまま現政権に任せておくと、東北太平洋側、北関東・千葉産の農・水産物は
いつまでも「敬遠」され続けるのではないでしょうか。
本当に汚染されていない農産品を作っている方々は相当怒っているでしょうが、
テレビは全く伝えていません。
口蹄疫の被害にあった宮崎の農家の怒りの声が伝えられなかったことと同じこと
が繰り返されているようです。
地元選出の民主党衆議院議員に「離党しろ」、「党を割れ」と要求して下さい。
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原発 緊急情報(56) これから:「安全宣言」という風評
農業の方には悪いけれど、子供に野菜や牛乳を飲ませる親の立場で考えると次のようになります.
1)政府は事故後、野菜の放射線を測る方法を急に変更し、「測定する野菜は、箱から取り出して、測定する野菜だけ流水で良く洗ってから測ること」という通達を出した。
この通達で野菜は全ての信頼を失った。
【理由】出荷時はまだ収穫直後なので、付着している放射性物質は容易にとれる.だから、産地で良く洗ったら放射性物質がとれる野菜でも、消費者が買うときにはこびり付いていたり、しみこんだりしているので取れない。
だから、今、表示されている野菜や農作物の放射線の値は、まったく信用できない.
2)福島原発に近いところの人が、東京に来て「こんなに新鮮ですよ」といって野菜などを売っている.
これも信頼を失わせる行動である.
【理由】放射性物質がついた野菜も新鮮だ。「新鮮だから安心」というのは、放射性物質が付着している場合はもっとも危険な判断である.水俣病の時に、「水銀を含んでいる魚が新鮮だった」というのが悲劇を呼んだ.
3)自治体が野菜などの一部の農産物の放射線量を「良く洗って」から測り、「安全宣言」を出している.安全宣言を出した自治体の農作物は信頼できない。
4)心ある農家から私のところにメールをいただく.そのメールには「これまで消費者に安心して食べてもらうために全力を注いできた。その信頼を失いたくないが、自分の畑でとれた野菜が安心なものか、どうしたら判るだろうか?」と悩んでおられる.
消費者も生産者も真剣です。
「流水でよく洗ってから測定しろ」という通達を出す政府が「風評」を作り出しています.これまで普通に出荷している状態のまま、しっかりと測定し、「規制値以下」ではなく「規制値の100分の1以下」の野菜だけを出荷すれば、風評は起こりません.
今、政府やメディアが言っている「風評」とは、「汚染されていない野菜が拒否される」という本来の風評ではなく、「汚染されている野菜を、いい加減な測定で売ろうとすると消費者が買わない」ということですから、風評ではなく、至極、当たり前のことです。
それに足し算の問題があります。
周囲が汚染されていないときには、一つの食材だけに注目すれば良いのですが、現在のような状態ではできるだけ放射性物質を含まない農産物を流通させる必要があります(すでに書きました)。
・・・・・・・・・
ということで、良心的な農業関係者と子供を持つ親は次のようにすることが望ましいと思います。
1.「安全宣言」がでている野菜や牛乳は、生産地に限らず買わない.「安全宣言」を出すということは土地が汚染されているからです.
2.「流水で洗って測定した」という野菜などは買わない.
3.当面、「洗わない状態」(通常の出荷状態)で測った放射線が規制値の100分の1以下の場合、その数値と「汚染されていない」と表示するように、生産者と消費者で合意しておく。
4.表示されていないとかそれができない間は、福島産(本当は中通り、浜通だけだが、表示が福島産なら仕方が無いので)、茨城産、栃木産、宮城産のものは購入しない。
ということでしばらく我慢するのが良いと思います。
北海道、青森、岩手、北陸、東海、近畿、四国、中国、九州、沖縄、外国産のものはすべてOKです。群馬は安全宣言が出ましたので、やや問題です。
食の安全は人間にとってとても大切なことです。放射性物質の汚染が起きた時には、汚染された土地からできたものは、
1. すべて危険、
2. 測定して、その結果が表示されていて、放射性物質を含まない農産品は安全(洗わないもの)、
3. 信頼できるルートで扱われているものは安全
ということです。
このことは、連休明けでもゆるめない方が良いと思います。連休明けにはほとんどの対策が不要になりますが、食材だけは残ります。これについては魚と共に何回かに渡って整理をしていきます.
・・・・・・・・・
この問題は、生産者側から考えますと、土地を汚染したのは生産者ではありません。生産者は被害者です.そして、放射性物物質で汚染された農産物を出荷すると、消費者が被害者になります。
加害者が痛むならまだ考えられますが、生産者も消費者も被害者になるのは問題です。
せめて生産者が自主規制して、消費者を被害者にしないように配慮した方が良いと思います。放射性物質を含む野菜を「直ちに健康に影響がない」などと言うのは適切ではありません。
(平成23年4月19日 午後5時 執筆)武田邦彦
http://takedanet.com/2011/04/56_5f8e.html
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当ブログの武田邦彦さん関連記事まとめ(リンク集)
http://blog.goo.ne.jp/moja_gd/e/6a193f9b1db6fea5c154ce23cc3bb9db
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過去に私が読んだことがある武田邦彦さんの著書はこちら。
民主党はまだ25%削減の撤回すらしていないんですよねぇ。
消費税やら25%やら、景気を悪くすることしか思いつかないらしい。
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