井上さとし参議員が志賀原発周辺の活断層視察に来県されました。新潟大学名誉教授
の指導のもと、県の原発センター、科学者会議などの皆さんが、粘りづよく調査され、
巌門の露頭や牛下で、標高数十メートルの所に砂の層を発見し、富来川南岸の断層の
存在と活動を決定づけるものとなりました。そして更に、志賀原発のすぐそばの海岸
部に敷地内と同じ断層を発見したのです。調査にあたった原発センターの児玉さんや
立石先生から経過など説明をうけてさあ現地視察です。
海岸部の視察は私は2回目、ゴツゴツした岩場を歩くと靴を通して鈍痛がします。見事な
割れ目が長く走っています。北陸電力は断層でなく浸食だと言っていましたが、岩石の硬
さの違いから軟質部分に水などが入る浸食と違い、断層は、岩石の種類の違いを越えて割
れ目をつくります。「こんな典型的な断層はめったに見れない」と先生。しかも斜めに切
り込まれたものは、地下深くいくと、原発敷地の直下につながります。
かつてゼロメートルだった所が見事に隆起した地層が観光名所の巌門で見れます。金属の
マンガンもキレイに線状に並んでいます。一方、地元の漁師の方が利用する波止場のかな
り上部に、これまたキレイな砂の層が見えました。牛下(うしおろし)です。
調査活動を踏まえて、原発センターやマスコミの取材に、北陸電力は「断層であると認識
している」と回答しました。視察した井上さんは「志賀原発は、立地審査段階の活断層調
査のずさんさが大問題になってきた。現在も同じ姿勢に憤りを痛感する。科学的知見をも
って総点検すべきであり、廃炉しかない」と語っています。今後の国会の場での論戦も
期待されます。