今日は福井県労働組合総連合のメーデー集会。わたしも参加します。午前9時半から、福井市中央公園です。
明後日3日の憲法記念日の集会は、午後2時からアオッサの8階ホール。講演はジャーナリストの堤美果さん。(入場料700円、高校生以下は無料)。ぜひ、ご参加ください。
★
話は変わります。
オール讀物の豊田建次元編集長が創刊80周年記念号に書いている。
・・・昭和56年8月22日は土曜日。会社は休みだったが、仕事の打ち合わせで浜田山の松本清張氏宅に伺い、辞去したのが3時ごろだったろうか。・・・行きつけの鮨屋に寄った。
主人の顔色が冴えない。・・・とりあえずビールを注文してから、「どうした?何かあったの」と尋ねると、ホッとしたような痛ましげな表情で、「知らなかったんですか。向田邦子さんが飛行機事故で・・・・」
この日が「オール讀物」の発売日で、その号に遺作ともいうべき「春が来た」が載っていることに気づいたのは、夜になってからのことだった。・・・・・・・
豊田氏が、向田邦子に小説家への道をすすませた編集者であり、最後の場面の描きに、ゾクッとした。記念号には「春が来た」が再掲されている。
・・・・コーヒーの黒い色には、女に見栄をはらせるものが入っているのだろか。それとも銀色に光る金属パイプとガラスで出来ている明るい喫茶店のせいなのか。直子は自分の言っていることが上げ底になっているのに気がついていた。・・・・・・
で始まる、スリリングな展開で、それぞれの女と男を描き、なんとも可笑しく、思い当たる節もある。
元編集長の安藤満氏は、「なるほど偉い人だな、こういう生き方してるからあれだけのしっとりした小説を書けるんだなと思った」として、澤地久枝さんとの対談を紹介し、「うちへ帰ったらおふたりとも一人暮らしなんだけども、ちゃんとテーブルに箸置きを置いて箸を置いて、ご飯を召し上がっている・・・自分自身の支えとして必ず箸置きを置いている」と話している。
まあ、彼女らの育った家庭のたしなみなのだろうと思うが、一人暮らしでも「崩れていない」ということが言いたいのだろう。
なお、この記念号には「追悼 井上ひさし」。浅田次郎、阿刀田高、長谷部日出雄、宮部みゆき、野坂昭如の各氏が綴っている。もともと、これに惹かれて買ったもの。
「父と暮らせば」に主演した宮沢りえさんとの対談の模様、作家への励まし、などひとつひとつが胸にしみた。あらためて、ご冥福を祈りたい。
なんか、とりとめもなく書いたが、別にセールスするわけではないが、「この創刊80周年記念号は面白いですよ」と言いたかったのだろう。592ページで1000円。
明後日3日の憲法記念日の集会は、午後2時からアオッサの8階ホール。講演はジャーナリストの堤美果さん。(入場料700円、高校生以下は無料)。ぜひ、ご参加ください。
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話は変わります。
オール讀物の豊田建次元編集長が創刊80周年記念号に書いている。
・・・昭和56年8月22日は土曜日。会社は休みだったが、仕事の打ち合わせで浜田山の松本清張氏宅に伺い、辞去したのが3時ごろだったろうか。・・・行きつけの鮨屋に寄った。
主人の顔色が冴えない。・・・とりあえずビールを注文してから、「どうした?何かあったの」と尋ねると、ホッとしたような痛ましげな表情で、「知らなかったんですか。向田邦子さんが飛行機事故で・・・・」
この日が「オール讀物」の発売日で、その号に遺作ともいうべき「春が来た」が載っていることに気づいたのは、夜になってからのことだった。・・・・・・・
豊田氏が、向田邦子に小説家への道をすすませた編集者であり、最後の場面の描きに、ゾクッとした。記念号には「春が来た」が再掲されている。
・・・・コーヒーの黒い色には、女に見栄をはらせるものが入っているのだろか。それとも銀色に光る金属パイプとガラスで出来ている明るい喫茶店のせいなのか。直子は自分の言っていることが上げ底になっているのに気がついていた。・・・・・・
で始まる、スリリングな展開で、それぞれの女と男を描き、なんとも可笑しく、思い当たる節もある。
元編集長の安藤満氏は、「なるほど偉い人だな、こういう生き方してるからあれだけのしっとりした小説を書けるんだなと思った」として、澤地久枝さんとの対談を紹介し、「うちへ帰ったらおふたりとも一人暮らしなんだけども、ちゃんとテーブルに箸置きを置いて箸を置いて、ご飯を召し上がっている・・・自分自身の支えとして必ず箸置きを置いている」と話している。
まあ、彼女らの育った家庭のたしなみなのだろうと思うが、一人暮らしでも「崩れていない」ということが言いたいのだろう。
なお、この記念号には「追悼 井上ひさし」。浅田次郎、阿刀田高、長谷部日出雄、宮部みゆき、野坂昭如の各氏が綴っている。もともと、これに惹かれて買ったもの。
「父と暮らせば」に主演した宮沢りえさんとの対談の模様、作家への励まし、などひとつひとつが胸にしみた。あらためて、ご冥福を祈りたい。
なんか、とりとめもなく書いたが、別にセールスするわけではないが、「この創刊80周年記念号は面白いですよ」と言いたかったのだろう。592ページで1000円。