みゆみゆの徒然日記

日本の伝統芸能から映画や本などの感想、
心に留まった風景など
私の好きなことを綴っているブログです♪

さようなら!そして、ありがとう!歌舞伎座!!!

2010年05月01日 | 歌舞伎
 4月30日をもって、戦後開場された第4期歌舞伎座が建替えの為に閉場となりました。日付が変わってしまいましたが、今日行われた閉場式には、友人夫妻のご好意で夜の部を観劇することができました。歌舞伎座閉場式の記事は後日記事にいたしますので、取り急ぎご報告のみこちらでさせていただきます。

 GWが始まったばかりの銀座はいつにもまして人が多かったですが、歌舞伎座前は人、人、人!!!!報道陣、歌舞伎ファンたちでたくさん!!歌舞伎座前も、通りの向こうにもカメラを持った人たちが最後の別れを惜しんでいます。私もその一人。歌舞伎座内外の写真を、写真集ができるくらい撮ってしまいました。全部は無理ですが、ごく一部を、今後何回かに分けてご紹介するつもりです。



 歌舞伎座さよなら公演のカウントダウン時計は、いよいよ最後の「1日」を表示しています。本当に最後なんだ・・・。



 終演後、最後のお客さん全員を送り出した歌舞伎座正面玄関の扉が閉まった瞬間・・・・。その前に、最後の姿を見届けるファンの前に歌舞伎座の支配人さんが挨拶に来てくださいました。



 学生時代に歌舞伎ファンになってから、約10年間通いました。まさに、私の青春と言っても過言ではありませんし、今の私はありません。歌舞伎に出会わなければ、お能にも興味を持たなかったし、今お稽古している鼓もやっていなかったでしょう。初めて歌舞伎座を訪れたときのこと、歌舞伎が好きなおばあちゃんや、まだ元気だった頃の祖父と一緒にお芝居を見に行ったこと。役者さんの美しさにうっとりしたこと。笑ったり、涙したこと・・・。数々の役者さんたちの襲名公演など節目の舞台に立ち会ったこと。もう今では会うことのできない役者さんたちのこと。素敵な思い出がたくさんたくさん詰まっている歌舞伎座・・・。新しく生まれ変わるのももちろん楽しみなのですが・・・やはりこの建物で、この空間でお芝居を楽しむことができるのも今日が最後だと思うと、いろいろな思い出が甦り、涙が出てきてしまいました。
 きっと役者さんたちはもっともっといろいろな思い出があるのでしょうね。一人一人の思いがたくさん詰まった歌舞伎座。他の劇場とは違う空気、存在感、そして歴史の重み・・・。そして何よりも人情があって、温かみのある芝居小屋でした。その歴史の一部を、役者さん全員、他の歌舞伎ファンの方たちと皆で見届けることができたことは、本当に光栄なことです。今回は震災や戦災での焼失ではなく、ちゃんとしたお別れですもんね。
 といっても、やはり今はとても寂しくて仕方ありません。家に帰って、これを書きながら、涙ぐむなんて、他人から見たらバカにしか映らないかもしれませんけど・・・。でも、歌舞伎座の内外の写真を撮りながら、やはりこれは建替えが必要・・・とも思いましたし、これから歌舞伎を続けていくために、そして、さらに発展させるためにはしなくてはいけないこと。そうは頭で理解していても、やはり名残惜しい・・・・。


 歌舞伎座の前からなかなか離れることができなかったけれど、最後に、ちゃんとお礼を言うことができました。


 ありがとう!歌舞伎座!!