雅工房 作品集

長編小説を中心に、中短編小説・コラムなどを発表しています。

枕草子を読破したい

2014-11-09 11:00:59 | 『枕草子』 清少納言さまからの贈り物
          枕草子   ちょっと一息  

枕草子を読破したい

枕草子の全段を何としても読み終えたい、本稿は、この思いだけでスタートしたものです。
スタートするにあたって、枕草子を全く知らなかったわけではないのですが、正直なところを申しますと、一段一段は、もっと簡単だと考えておりました。

確かに、『たちは、たまつくり』といった、俳句よりも字数の少ないものもあるのですが、第八十二段のように、それだけで一つの小説になりそうな分量があるものもあります。
また、現代文で紹介する部分につきましても、当初は個人的な感想を述べるだけにするつもりでした。
多くの研究者が現代訳を発表されているのに、私などが先人の苦労された知恵を頂戴して現代訳を載せるのはどうかと思っていました。しかし、枕草子の現代訳は、少なくとも私が目にしました数冊につきましては、教科書的な訳が主流になっていました。

現代訳というのとは少し性格が違うと思うのですが、源氏物語が現代の言葉で見事に表現されているものが複数あるのに対して、わが「枕草子」は、教科書的な訳文が主流になっていて、『現代の言葉で見事に表現する』ということでは源氏物語に比べて遅れており、そのため作品の評価さえ劣勢にあるように思えるのが残念でありません。 

そこで、少々義憤もありまして、現代訳らしいものを書かせていただいているのですが、これまでのものをざっと見なおしてみますと、意味さえも十分伝えられていないような部分もあり、大きなことは言えないと反省しています。
まあ、当作品の目的は、あくまでも「枕草子の完全読破」にあるわけですから、現代訳の未熟さには目をつぶっていただいて、最後までお付き合いいただきますようお願い申し上げます。


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