根木勢介 さんの記事・・・ 家紋:その①土佐の家紋
「家紋」について、調べたことがありました。
”日本姓氏大辞典”という本があって、各県別にどのような家紋が多いか、
そのランキングが出ています。
■高知県のページ(579p)には、【高知県の家紋と姓氏】ということで
次の記述があります。
高知県は、四国の南に位置し、広い海岸線は太平洋に面し、背中合わせの北西は
四国山脈を隔てて愛媛県に接している。北東は、徳島県に隣接する気候温暖な南の
國である。旧国名は土佐国。
この土佐国は、都より遠く、文化も遅れがちであったが、独自の文化と伝統を育み、
幕末維新期の革命児・坂本龍馬や自由民権運動の中心人物・板垣退助、三菱財閥の
創始者岩崎弥太郎ら多数の偉人を輩出している。
高知県の歴史に登場する名族に、長宗我部氏と香宗我部氏がある。前者は秦氏族と
いわれ、家紋は片喰紋。後者は清和源氏義光流といわれ菱紋が多い。
ほかに、同国安芸郡発祥の安芸氏族があり、この氏の家紋は橘。
応仁の乱で土佐に流れてきた公家の一条家とその家臣団などの子孫たちが現在も多く
残っている。
このことは、家紋にもあらわれている。
さらに、徳川時代の土佐藩主の山内氏は一文字紋と土佐柏紋を用いた。
しかし、県内にはこの紋の使用家は少ない。
家紋の分布を見ると、一位は長宗我部系に多い片喰紋、二位に桐紋、三位に
安芸氏族系の橘紋、四位に藤原氏族系の藤紋と続く。また、綾姓の松紋も比較的
多い。少ない家紋は柏紋、目結紋(めゆいもん)、蔦紋(つたもん)などである。
◆高知県の古名族
高知県には、山内氏以前に長宗我部氏と香宗我部氏、さらに安芸氏族があった。
長宗我部氏は秦河勝の後裔といわれ、家紋には片喰(七つ片喰)紋を用いた。
長岡郡、香美郡を支配して勢力があった。香宗我部氏も同族といわれ、香美郡に
住んだので香宗我部を名乗ったという。家紋は、割り菱紋を用いた。そのため、
清和源氏義光流ともいう。いずれにしてもいろいろな説のある氏族である。
安芸氏は土佐国の安芸郡より起った名族で、その出自んは諸説があり、判然と
しないが、多くは橘紋を用いている。
また、土佐国には公家の一条家が支配した土地があり、現在でもその家臣の後裔を
称する人が多い。
●高知県家紋分布表
①片喰(比率 9.89%)、②桐(6.83%)、③橘(6.62%)
④藤(6.33%)、⑤鷹の羽(6.19%)、⑥巴(ともえ・4.73%)
⑦桔梗(4.52%)、⑧茗荷(みょうが・4.46%)、⑨菱・花菱(4.30%)
・高知県東部地方
①片喰(9.14%)、②桐紋(6.75%)、③藤(6.22%)
④橘(6.18%)、⑤鷹の羽(6.01%)、⑥桔梗(4.60%)
⑦巴(4.48%)、⑧茗荷(4.27%)、⑨菱・花菱(4.06%)
・高知県西部地方
①片喰(10.36%)、②橘(6.82%)、③桐(6.74%)
④鷹の羽(6.57%)、⑤藤(6.43%)、⑥茗荷(4.66%)
⑦巴(4.57%)、⑧桔梗(4.48%)、⑨菱・花菱(4.35%)
◆高知県の姓氏・・・この本から拾ってみました。
・苗字(例)― 家紋名 ― 出自
根木姓:丸に五三桐 近江・藤原氏族
※この本では、根木姓は、「桐紋」ですが、ちなみにわが家
(根木家)は、「丸に剣片喰」です。必ずしも当てになりません。
安芸姓:三つ割り剣花菱 安芸国造後裔
丸に剣片喰 安芸国造後裔
丸に橘 土佐・橘氏族
坂本姓:丸に井桁
丸に片喰 清源族
丸に桔梗 清源族
丸に釘抜 宇源佐々木氏族
丸に剣片喰 清源族
丸に五本骨扇 清源佐竹氏族
丸に下がり藤 藤原氏族
丸に花菱 紀伊清源武田氏族
丸に左三つ巴 藤原氏族
阪本姓:揚羽蝶 紀伊・桓平族
岩崎姓:丸に橘 土佐・清源武田氏族
岩姓:花菱 土佐・清源武田氏族
丸に剣片喰 土佐・清源武田氏族
寄せ三つ菱 土佐・清源武田氏族
岩崎姓(いわざき):
丸に五三桐 土佐・清源武田氏族
丸に割り菱 土佐・清源武田氏族
★根木のコメント:
いろいろな家紋を見ていると日本人の「デザイン力」ってすばらしいと
関心します。
高知県第一位の「片喰紋」にしても、わが家のような「剣」付きだったり、
その片喰数が、「七つ」だったり、「中抜き」だったり、それぞれ個性的な
『意匠』がこらされています。
日本人の創造力の「粋(すい)」が込められたものだと思います。
根木勢介 携帯:090-2825-2069
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