今日は午後散歩

つるつる土手道が怖くて朝散歩断念

咳き込みが酷くて介護施設でのハンドケアも断念

午後２時半
矢も盾もたまらず　いざ隼人堀川へ

やっぱりね
鳥たちは仕事に出掛けて留守番鳥がチラホラ

それじゃと気合を入れてフルコース歩き
雪を避けて細い地面の上を
川を見ながら４つ目の橋までとことこ歩く

途中でオオバン父さん

あれ、アオサギさんとカワウくんがにらめっこ

直ぐ傍でカワラヒワが雪を啄んでる？
よく見たら・・違うみたいだ
そうか！　アオジだ　アオジの女の子だ

　　カワちゃんには今日も会えなかった
　　元気なら良いけど・・・

カワセミ日記頓挫中

雨にも　
　風にも
　　雪にも負けないつもり

でも恐怖には勝てない、よねぇ

土手はまるで出来の悪いアイスリンク
振り向いてつるり
よそ見でつるり
空を仰いで　もちろんつるり

カワちゃんも遠征先で気配なし
つるりが怖くて追っかけなんて出来ないし
極寒の別府教会での土産風邪で咳き込むしね

　　というわけで
　　今日はマイナーな常連鳥の鴉とムクドリ
　　毎朝対岸でたむろするノラ猫たちのボス猫おじさん
　　それぞれ孤高な姿をパチリ
　　
　　　じゃ私も孤独に帰るね　　ゴホゴホ

これが私の望む朝

４日ぶりの懐かしくも鮮やかな朝焼け

野鳥たちの姿に飢えていた私の眼に飛び込んできた
川いっぱいに広がる鳥、鳥、鳥

２２羽のカルガモは雪の残る土手から降りてグワグワ
コガモは揃って得意の逆立ち食べ
その合間をバンやらカイツブリがピッピッと縫い泳ぎ
岸辺のクルミの木にはコゲラ、カワラヒワとエナガ

至福至福だ～～～

それなのにカワセミくんだけがツィ～と飛んで行ったきり
待っても待っても帰ってこない　涙

ま、いいか
青い線でくるりと旋回してくれたしね

多分４人の思い出旅、かな

由緒ある教会で母を送った後
時間の都合でもう一泊することになり
相方の提案で神戸に宿をとることにした
結婚後僅かの期間過ごした神戸
私たちにとって特別な街
いわくつきの街

それならとその地で生まれた息子を誘った
多分最後になる親子三人感傷寄り道旅

翌日、思い出巡りのドライブ
勤め先は地震の被害に合い移転していた

奇跡は起きるものだね
当時すでに古家だった２つの住まいは現存していた

六甲山の麓近くの間借り家
流石に機能してはいなかったけれど
あまりの古さに煤けた表札に
しっかり大家さんの名前があった

高圧電線の鉄塔がそびえ立つ
六甲の山を越えた町
鈴蘭台の坂道にある文化住宅
４０年前そのままの姿で静かに
朽ちるのを待っていた

どちらの家も周囲は
マンションやらコンビニやらと様変わり
まるでエアポケットのように
その家だけが手を入れた形跡もなく昔の姿で佇む

どちらの住まいも母が何度も長逗留した家
一緒に買い物をしたスーパーもそのまま

やっぱり不思議だ
私たちが三人で見届けに来るのを待っていた・・
と思うことにした

思えば母も顔を見せない娘と
可愛がっていた孫の姿を見届けて数日後に逝った

この旅は私たち三人の思い出が朽ち果ててしまう前にと
母が計画してくれたのかも

きっとそうだ、と思うことにしたよ
ね、お母さん

カワちゃん、生きてくのは大変だね

眠れぬままの朝
昨朝と同じ
ゆっくりゆっくり歩いて川に着く

クルミの木のてっぺんににカワちゃんがいない
そりゃそうだよ
３日連続なんてないよね

神社さんにお礼のお参りをしてから
がんばってふたつ目の橋を目指す

お、今日は散歩人が１人いるぞ
顔見知りさんだ
「雪の中、不自然な歩き方が祟って腰が痛い」
としかめ顔

そうか！昨夜からのぴりぴり腰痛
雪道歩きのせいだったのか

早々にＵターン

遠くクルミの木の突端に留まった鳥が見える
あの角度はカワちゃんだな
やっぱり２度あることは３度、だね

吹きさらしの厳しい風に縮こまって川睨み
しばらくして対岸の日向に移ったのを見届けて帰った

　　
　　昨日、故郷で老いた母が天寿を全うした
　　ぎりぎり頑張ってくれていたけど
　　弱った体にインフルエンザは抗しきれなかった
　　鼻に２本の管と両手の拘束姿は
　　やむを得ないことではあったけれど辛かったね
　　
　　私の耳に掠れ声で呟いた
　　「タスケテクダサイ」と
　　「アリガトウゴザイマス」
　　親不孝な私と親孝行の姉への
　　最後の言葉が今でも耳に残る
　　９９歳、幸せだったかな～お母さん

　　明日再び故郷へ、多分最後の帰郷になる