本大好き・音楽大好き

図書館と古本屋さんをipodを連れ合いにして歩くのがほぼ日課

兄弟

2008-07-05 00:20:38 | Weblog

朝の日課、コロと散歩。


長い田んぼの中のいっぽん道。


あれ、出会う筈のない小学生が二人


向こう側からやってくる。


どうやらお兄ちゃんと三つちがいの弟ってとこかな。


「・・・・っ。ついてくんなよ!ケン」 とけんもほろろ。


「うぅ・・っく。待ってよお、 兄ちゃん」 と涙目。


ははあ。ケンちゃんてば寝坊か忘れ物しちゃったんだね。


小走りで追ってくるケンちゃんを突き放すように


お兄ちゃんはどんどん近づいて来る。


ふと、お兄ちゃんの目がコロに留まる。


ちらりと振り向いてケンちゃんを見る目つきは剣呑なまま。


どうするんだろ?


「ちっ」


お兄ちゃんはケンちゃんを待つと


小さな手をしっかり握って


「行くよ」


とコロを睨みつけて通り過ぎた。


流石。  お兄ちゃん、だね。


コロちゃん、気を悪くしちゃだめだからね。

 


遠い日。


姉との口げんかが収まらず、母から仲直りを条件に


僅かな小遣いを貰って、姉と駄菓子屋へ行った。


姉は 「あんたの好きなの買っていいから」と


目を三角にしたまま、私に譲ってくれた。


そんなこともあったのに、今、姉と私には全く交流が無い。


一方的に疎まれて・・・と私は思っているが


姉には姉の言い分が山ほどあるだろう。


外出先で面差しの似た女性の二人連れを見ると


羨望に胸が締め付けられる。


いつの日か、私と姉も待ち合わせて映画を観たり


美術館に行く日が来るだろうか。


そして

  
   「私はいいからお姉ちゃんの好きなもの選んで」

    
    と云える日が来るだろうか・・・。

コメント (2)
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