箕面三中もと校長から〜教育関係者のつぶやき〜

2015年度から2018年度に大阪府の箕面三中の校長を務めました。おもに学校教育と子育てに関する情報をのせています。

やがてハーモニーに至る

2017年12月25日 08時42分05秒 | 教育・子育てあれこれ



思春期の生徒のこころは、子どもによる違いはあれど、大なり小なり揺れるものです。

自分の考えに夢中になり、まわりが見えなくなり突っ走る。周囲のおとなのいうことに、耳を貸そうとしない。そういうときもあるでしょう。

かと思えば、後ろ向きになり、後退するように、自分を友だちの前に押し出しことをためらい、消極的になる場合もあります。

子どもによっては、その両極端を交互にあらわす場合もあります。

たとえば、そのこころの動きを振り子にたとえてみます。

まわりが見えなるという前者は、振り子が大きく右にふれた状態です。

後退するという後者は、振り子が大きく左にふれた状態です。

そのいずれが優れている、劣っている、ということではありません。

そのように、行ったり来たりするのが、思春期なのです。

でも、行ったり来たりする振り子は、やがてセンターで落ち着きます。

そのセンターが、いちばん安定した点です。調和のとれた位置(ハーモニー)に落ち着きます。

その点が、その子本来の姿を示すのです。どちらの方向にも向かない調和した存在です。

その本来の姿は、まわりの条件や環境により、右に左に揺れているのです。

揺れることはよくないことではありません。その動きこそが、その子が生きている証です。

おとなになるということは、振り子が調和した状態になることと言えるのだと思います。