ミーロの日記

日々の出来事をつれづれなるままに書き綴っています。

なつかしい友人

2018-08-27 16:56:52 | 日記
近所のスーパーへ買い物に行ったら、向こうの方から見たことのある女性が歩いてきた。

きっと向こうもそう思ったのだろう。こちらをじっと見つめながら歩いてくる。

もうすれ違うと思うくらいの近くになった時に、その女性と私は、ほぼ同時に気が付いた。

「〇ちゃんだよね?」と私が先に声をかけると、「そう、えっ、そうなの?」と女性が答えた。

きゃ~懐かしい!なんと彼女は小学校の時の友だちだった。

子供の頃、彼女とは家が近くだったので、一緒に通学もしたし、お互いの家を行き来して毎日のように遊んでいた。

だから、お互いの親から姉弟に至るまで知っていたし、書道教室も一緒に通っていたくらい仲良しだった。

それが中学へ進んで別々の友だちができると、特に喧嘩したわけではなかったが、徐々に距離が開くようになり、高校短大は別だったので、以来ずっと音信不通になっていた。

しかし、こんな所で、こんな年齢になって、ばったりと再会するとは思わなかった。

それにしても50年近く会っていなくても、人ってわかるものなんですねー。

小学校時代の面影がそのままで、一瞬にして小学生の頃に戻ったようだった。

彼女と少しだけ立ち話をしたのだが、今日は一人暮らしをしている91歳のお母さんの家へ行ってきたそうだ。

「91歳で一人暮らしができるってすごいね」と言いながら、小学生の頃に彼女の家へ遊びに行くと、いつも昆布茶を出してくれたおばさんの顔を思い出していた。

静かな口調でお話をする優しそうなお母さんだったっけ・・・

「うん、でもね、もう母も私も限界よ。私としては母に施設に入ってもらいたいのだけど、母がうんと言わないの。(死ぬまで)あと少しだから、このままでいいわって言って。あと少しって言いながら、ずっときているけどね」と彼女は困ったように笑った。

どこもかしこも、同年代の人たちはただいま親の介護真っ盛りのようだ。

それからお互いの両親の事や、姉弟の事、現在のことなど簡単に報告し合った。

明るく話す友人にも、会っていなかった長い時間の中で、もしや苦労もあったのだろうと思う。

「そうそう一緒に行ってた書道教室は、もう昔の面影もなくすっかり変わってね、ビルが立ち並んでるよ」と教えてあげると、「ほんと?もう行っても分からないかもね」と友人は驚いていた。

「人生あっという間だね~」と言うと、彼女も「ほんの少し前に小学生だったような気がするけど、驚くほど早かったね、人生あっという間!」と言って一緒に笑いあった。

そして、最後にまた会おうと約束をして別れた。

人生あっという間・・・20代30代の頃は思わなかったが、50代も半ばを過ぎると、ますますそう思うようになった。

先日は家事をしながら、自分でも思ってもいなかったような感情が湧き上がって来た。

「人生を生きるのはおもしろい。飛び上がるほど喜んだり、お腹を抱えて大笑いしたり、胸が引き裂かれるほど嘆き悲しんだり、頭から湯気が出るほど怒りに震えたり、そんないろいろな感情を味わうことのできる人生を、生きることはおもしろい」

「こんな多くの感情をもう一度味わうことができるのならば、死んだ後にまたこの世に生まれて来たいと思うかもしれない」とも思った。

これは私にとって考えてもいなかったことで、少し前までは「こんな苦しい人生、もう一度最初からやり直せると言われても二度とごめんだ」と思っていた。

今、冷静になってみても、やはり「もう一度赤ちゃんに戻って、同じ人生を生き直すのは嫌だな」と思う。

あの時の自分の心情は一体何だったのだろうと思うが、ほんのちょっぴりだが、人生を生きることは楽しくておもしろいと思えるようになった自分もいる。








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