くるりぴょん、くるりこぴょん

忘れっぽいわたしのための記録。何年か先に、振り返ることのできる思い出を貯めるために。

デビュタント、その後

2020-07-08 22:44:00 | ミルキーのこと
わたしが帰宅すると、パジャマ姿のミルキーがすごい寝癖で部屋から出てきた。

どうにかこうにか夜が明け、なんとか日勤者に引き継ぎ、へろへろで帰宅、行き倒れ。10時過ぎから何も食べずに眠りこけていたらしい。

母の願い虚しく波は何度も押し寄せ、その度に乏しい知識をかき集めたものの、力及ばず。非業の死を遂げたと思いきや。

さすが組織。全員グループラインでひよっこの窮地を放置することなく、事務所総出、否、薬剤部総出で即レスで援護。救いの手を差しのべてくれたそうだ。

最大のビッグウェイブは精神疾患のある患者さんが薬を大量に服用し家族に運び込まれた時。すったもんだの挙句、薬が欲しいという患者、薬は要らないという家族、ドクターは偽薬で対応。

「ミルキーさん、これで偽薬を作って、粉末」
「・・・ギヤクですか?」

ギヤクって?ギヤクって?ギヤク=偽薬の調剤方法は先輩からすぐに伝えられ、どうにか調剤を済ませて届けると。

「あ、やっぱり錠剤で!」

トホホの作り直し。ご家族には小さな声で、これはお腹の薬ですと説明したそう。整腸剤で作ったらしい。

そうこうしている間に病棟や他の夜間外来からオーダーが溜まったっていったのだけれど、皆さん優しく待っていてくれたとか。

一人になった時って、普段同僚や先輩たちに囲まれている時には気付かない自分の力不足を痛感する。でも、一人ぼっちではなく、みんなが心配し応援し助けてくれる。よかったね、ミルキー。

もっと勉強して、沢山経験して、助けてもらうばかりではなく早く誰かを助けられる方になろう。人様のお役に立てる人間になろう。頑張れ、頑張れ。






社会人2年生、25歳の娘の夜勤デビューを心配して、ラインしまくりのわたしはダメ母。

でも、ミルキーが言ってた。
「お父さんもラインしてきたよ」

わたしたち、ダメ父にダメ母だ。(^^;)